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すでに16カ国が加盟待ち…中ロ主導の上海協力機構とは何なのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米大統領に当選したジョー・バイデン氏の対中戦略は民主国家と連帯して中国を圧迫するというものだ。この場合北大西洋条約機構(NATO)は民主国家連帯の中心の役割をできるものとみられる。

ところが最近NATOに対抗する性格を持つ中国とロシア主導の国際機関が勢力を伸ばしており注目を引く。上海協力機構(SCO)がその主人公だ。現在16カ国がSCOの加盟国になろうと加盟申請書を出した列を作って待っている。

中華圏のネットメディア、多維が12日に報じたところによると、今年のSCO第20回首脳会議は新型コロナウイルスを受けで10日にオンラインで実施された。注目すべきは今年の議長国であるロシアの大統領SCO特別事務代表ハキモフ氏の発言だ。


彼は9日、SCOが引き続き新たな加盟国を受け入れており、現在16カ国が加盟申請書を提出したと話した。具体的な国名を明らかにしていないが、イランとアフガニスタンなどがすでに数年前から加盟の意向を明らかにしているという。

SCOは国境線談判から始まった。中国とソ連が1989年に国境線画定問題を議論している間にソ連が解体されたため談判は中国とロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンの5カ国の問題に変わった。

これに対し1996年に上海で5カ国が集まり「上海5ファイブ」という組織を作った。2001年にウズベキスタンが加盟し6カ国によるSCOが発足した。2015年にはインドとパキスタンが加盟して加盟国は8カ国に増加した。

このほかオブザーバーとしてアフガニスタン、ベラルーシ、イラン、モンゴルの4カ国、対話パートナーとしてアゼルバイジャン、アルメニア、カンボジア、ネパール、トルコ、スリランカの6カ国がある。ここにイスラエルとバーレーン、カタール、シリアなどが加盟を望んでいるという。

SCOがなぜこのように人気を得ているか。多維はその最初の理由としてSCOが西側の伝統的な国際機関と違い、特定の第三国を狙っていないことを挙げた。もちろんテロリズムと民族分離主義、宗教原理主義には反対する。

しかしインドとパキスタンがともに加盟したところからわかるように特定国に対する対抗を目的としていない。代わりに協力と発展を強調したため関心を持つ国が多くなっているという話だ。

2番目は中国の規模が大きくなり吸入要因が大きくなっているという点だ。SCO発足当時だけでも中国のGDP総量は米国の10分の1にしかならなかったが、いまは米国との格差を急速に狭めていきつつある。米国を追い越すのは時間の問題という話が出ている。

中国とロシアにインドが加勢しSCOの地理的範囲はユーラシア大陸の5分の3に拡大した。人口は31億人で世界の半分を占める。GDP総量は17兆ドルで世界の5分の1を超えた。

SCO内では政治より経済を多く話し合い、中国が推進する一帯一路(陸上・海上シルクロード)構想の中で実際に実現されるプロジェクトが多いことから利益を得るためにも加盟を望む国が多くなっているのだ。

最後に米国の顔色をうかがう必要が少なくなったという点だ。SCOがNATOに対抗する性格を帯びたためSCOに加入するにはまず米国の顔色からうかがわなければならなかったが、トランプ政権が防衛費分担金などの問題で同盟と対立を経てそうする必要がなくなったということだ。

米国の全体的な国力が落ちているという判断の下に米国の対称点に立つことを恐れない国が増えていることもSCOが勢力を伸ばす背景になっている。バイデン時代の世界が再び2大陣営へと再編される様相だ。



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