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【社説】支持率1位の韓国検察総長…「政治、このままではいけない」という意味だ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長が大統領候補の支持率1位にのぼったという世論調査の結果が出た。1次的にはこれといった看板はなく似たり寄ったりの大統領選候補が乱立する政党「国民の力」の事情と無関係でない。尹総長に対する支持は国民の力の支持層で最も高く、理念的に保守層で多かった。また、彼が朴槿恵(パク・クネ)前大統領など前政権捜査を主導する時に限っても保守層の心をつかむことができなかったが、文在寅(ムン・ジェイン)政権の不正に対する捜査も押しつけると保守層と無党派傾向の有権者投票者の心が集められたと分析される。

だが、一歩踏み込めば支持率の上昇が最近与党との葛藤の中で弾力がついたという点を注目する必要がある。尹総長が共に民主党の李洛淵(イ・ナギョン)代表、李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事など与党の有力な大統領選挙候補を抜いて1位となったのは初めてだ。彼がこの前「本当に検察改革は生きている権力の不正を公正に捜査する検察を作ること」と明らかにした後、出てきた結果だ。前政権関連の捜査の時は正義なる検査だと褒め称えたが、自分たちに矛先が向けられると積弊検査に追い立てる与党の自己矛盾が尹総長を押し上げた強い力だと見るべきだ。

権力型不正疑惑があふれるが、捜査は遅々と進んでいない。ライム捜査を指揮してきたソウル南部地検長は「政治が検察を覆った」と告白した。秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官は「権力の不正を捜査しよう」という尹総長の捜査指揮権を剥奪して「植物総長」に作って関連事件を捜査した検事たちを左遷させて捜査を台無しにさせた。このような状況で多くの人が検察総長を攻撃する秋長官より尹総長の話に拍手を送ったわけだ。


現職検察総長が政界に進出し、または強力な候補に選ばれるのが望ましいとはみられない。尹総長は大統領選に挑戦するという意向を明らかにしたこともない。むしろ今年初めの世論調査で高い順位を記録すると「調査候補群から除外してほしい」という意向を求めたと伝えられている。それでも支持率が高騰して有力大統領選の候補に選ばれたというのは韓国社会の公正と正義に対する渇きが強いという意味だ。退屈で当然な出口一つもない現実の中で新しい政治を望む有権者の期待が混ざった「希望探し」だ。そうした点で尹総長の急浮上は既存政治に対するレッドカードの意味を兼ねた。過去、「安哲秀(アン・チョルス)現象」などがそのような渇きの中で増幅された。政治経験が一度もない政界外の要人が一日で有力大統領候補になることができたのは政治が根本的に変わらなければならないという国民的希望が大きいためだ。生煮えになった新しい政治の試みは既存政治の壁を超えられずに座礁した。それでも必ず達成すべき時代的な課題だ。彼の大統領選に挑戦するかどうかをさておき、政界は「尹錫悦現象」を十分に振り返り政治改革の出発点とするべきだ。与野党ともに覚悟が切実な時だ。



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