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韓国の造船業、4年ぶりに受注の崖…「底打ってから上昇するだろう」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

サムスン重工業が建造したLNG運搬船。[写真 サムスン重工業]

造船業受注の崖が続いている。今月初めまでの韓国造船業の船舶受注額は昨年の半分にも満たなかった。受注の崖による波及効果は翌年から現れるだけに、来年の造船所の雇用減少などが予想される。

現代重工業グループ、大宇造船海洋、サムスン重工業の3社によると今月初めまでの3社の受注額は96億ドルで昨年の270億ドルの半分に満たなかった。造船大手3社すべてで受注が落ち込んでいる。現代重工業グループは今月初めまでに52億ドルを受注したが昨年の130億ドルの40%水準にとどまっている。大宇造船海洋は33億ドルで昨年の68億ドルの半分、サムスン重工業は11億ドルで昨年の71億ドルの15%水準にとどまった。

実際の受注額は3社が掲げた目標受注額313億ドルの3分の1水準だ。年末までの受注を考慮しても目標を大きく下回るものとみられる。


新型コロナウイルスにより世界の造船需要が振るわないのが最大の要因だ。また、3社は6月にカタール国営石油会社のカタール・ペトロリアムとLNG運搬船100隻に対するスロット契約(本契約前のドック予約)を結んだが本契約は先送りされている。

産業研究院のイ・ウンチャン副研究委員は「カタールを含め大型プロジェクトが新型コロナウイルスで遅れている。主要海運会社が今年から施行される船舶環境規制を考慮し、LNG推進船の発注が続くと期待したが、同じ理由で延期された」と話した。

国際海事機関(IMO)は船舶用燃料の硫黄酸化物含有率を3.5%から0.5%に下げる「IMO2020」を今年から適用した。IMO2020が施行されればLNG運搬船で技術優位を持つ韓国が恩恵を得られると予想したが、現実はそうでなかった。

NH投資証券のチェ・ジンミョン研究員は「カタールなど大型LNGプロジェクトに対する妥当性が悪化したものではないが、世界的海運会社の財政難がばら積み船やタンカーだけでなくLNG運搬船の発注まで全方向に悪影響を及ぼした」とした。

カタールプロジェクトに対する期待が過度だったとの指摘も出る。ある業界関係者は「カタールプロジェクトは2024年に始まるためLNG運搬船の発注は2022年からだが、あたかも受注したかのように話した側面がある」と話した。また、当初新造船100隻でなく老朽船舶の置き換え分がさらにあるとみていたが、これ以上の発注はないというのが業界の支配的な見方だ。

◇底を打って反騰?

受注は急減したが、7-9月期の造船業の業績は悪くなかった。現代重工業グループの中間持ち株会社である韓国造船海洋の営業利益は昨年7-9月期より34.3%増加した407億ウォンを記録し、サムスン重工業は昨年より赤字幅を大きく減らした。理由は2018年から昨年まで受注量が着実に増えたためだ。発注から引き渡しまで3年がかかる大型船舶プロジェクトは通常翌年から売り上げに反映される。

世界の造船発注は3~4年周期で上下を繰り返している。2016年に最悪の受注減を体験し、今年再び急減した。専門家らは今年が底で来年下半期以降に反騰すると予想した。

ハナ金融投資のパク・ムヒョン研究委員は「今後各国の環境規制が硫黄酸化物だけでなく二酸化炭素排出制限などに拡大する。LNGを燃料に使うLNG推進船に対する需要は増加するほかない。中国・日本はLNG推進船に対する技術がなく、需要は増えながら競争者は減った局面」と話した。

カタールプロジェクトの本契約は来年4-6月期ころと予想した。チェ・ジンミョン研究員は「4-6月期に40~60隻の発注が予想される。来年4-6月期にLNG運搬船をはじめ7-9月期にはばら積み船とタンカーなども正常化軌道に入るものとみられる」と話した。

ただし、今年の受注急減による来年の手持ち工事量減少にともなう備えが必要という見方もある。イ・ウンチャン副研究委員は「造船3社よりは協力企業の雇用減少が予想される。大型造船所は協力企業従業員の現場離脱防止に向けた努力が必要だ」と付け加えた。



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