中国政府が小中学校の教育課程に新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）の防疫成功を強調する内容を入れることにしたと英国日刊紙ガーディアンが３日（現地時間）、報じた。ガーディアンによると、中国教育部はこの日、小学校と中学校の化学・体育と健康・歴史・文学授業に新型肺炎の防疫勝利に関する内容を追加することにしたと明らかにした。

教育部は「（新しい教科課程は）党と国家が常に人民の命と安全を最優先にするという基本的な事実に関する生徒の理解を助けるだろう」とし「生徒は感染病予防と統制のために努力した主な人物と彼らの行動について習い、大衆的認識と献身を育てて中国社会主義体制の長所に対する知識を豊かにする方法を学ぶだろう」と説明した。

これに先立ち、今年初め中国全国人民代表大会（全人大）では新型肺炎の防疫成功事例を学校教科課程に盛り込みたいという提案が検討され、一部の高校科目にはコロナ禍で中国人の「闘志」を強調する内容が追加されたと中国インターネットメディア「Ｓｉｘｔｈｔｏｎｅ」が報じた。


一方、８月米ニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）は中央情報局（ＣＩＡ）などが作成した内部報告書を公開し、中国が新型コロナ事態を隠そうとした情況を米当局が把握したと報じた。報告書で米国情報当局はコロナ禍初期である１月、湖北省右漢市で異常症状を見せる市民が続出したにもかかわらず、現地官僚らが数週間事態を縮小して中央政府に報告し、中国政府もこれを世界保健機関（ＷＨＯ）などに知らせず状況を悪化させたと指摘した。

また、報告書には中国がウイルス発病事例を隠してウイルス発源地に関する偽情報をまき散らそうとしたという内容も盛り込まれた。

ガーディアン紙によると、２日中国の新規感染者は４９人だ。国際統計サイト「Ｗｏｒｌｄｏｍｅｔｅｒ」によると、３月中旬から中国の一日新規感染者は２桁を維持している。

ただし、中国国家発展改革委員会は冬が近づくにつれ、感染者が急増する可能性があるとして各家庭がマスク・手消毒剤など医療物品を備えるように案内することを地方政府に勧告した状態だ。

同日、世界の新規感染者は約４７万人で、この日まで世界累積感染者は４７４３万人余りに達した。