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【コラム】終戦宣言、韓国を破滅に導く巨大な罠にも(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆国民の安全に背を向ける政権の安保は危険

続いて国内の反米・左派勢力による韓米連合訓練の撤廃、在韓米軍の撤収、韓米同盟の廃止という要求が強まるだろう。この場合、米国内の在韓米軍駐留に対する否定的な世論が広がり、韓米同盟の弛緩と在韓米軍の撤収につながる。結局、平和を守る力の弱化と同時に安全装置までが消え、北朝鮮の核の人質になったり従属したりすることになる。南ベトナムの崩壊過程を踏襲するものであり、強く懸念される。

3つ目、国民の安全に背を向けた政権の安保の危険性を警戒する必要がある。1592年に始まった壬辰倭乱は7年間で朝鮮を荒地にした。当時は朝鮮の人口が800万人だったが、200万人の死傷者が発生したという。「酒に酔った明国の兵士が奪った食べ物を路上で出すと人々が争って拾って食べ、弱い者はそれも得られず泣き叫ぶ。これが人の世の中なのか、餓鬼の地獄か」。当時の惨状を知らせる『懲ヒ録』の記録だ。


民を地獄に追い込んだ責任が誰にあるのか。これは王権維持に執着した先祖、嘘の報告で付和雷同した金誠一(キム・ソンイル)通信使、党利党略に陥った政治家の合作だ。問題は誰も責任を取らなかった点だ。責任どころか逃げるのに忙しかった。結局、7年間の倭乱による被害はそのまま民が受けることになった。我々がしっかりと終戦宣言を見守らなければいけない理由だ。

我々が追求する自由・民主・人権の価値は北朝鮮の社会主義独裁体制の価値とは共存できない。北朝鮮が望むのは自由大韓民国を共産化して服属させることだ。現政権が前に出す「平和な南北共存」は幻想にすぎない。その幻想から早く目覚める必要がある。そうでなければ終戦宣言は韓国を破滅に導く巨大な罠になるかもしれない。「終戦が宣言されても、いつでも平和が終わり戦争が再発する可能性がある」という歴史的真実が胸を押さえつける。

金龍顕(キム・ヨンヒョン)/元合同参謀本部作戦本部長/韓半島統一戦略研究所専門委員


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