各国にコンテナ船を運航する海運業界に久しぶりに「順風」が吹いている。新型コロナウイルスの流行で経営難に陥った海運会社の業績が海運運賃急騰に押され下半期に入りV字に回復している。
世界の海運会社は新型コロナウイルス流行初期に不況に備え運航船舶を大きく減らした。ところが物流量は予想ほど減らなかった。需要が大きく減少していない状況でコンテナを載せる船舶の不足が激しくなり運賃が高騰している。
海運運賃の急騰で一時は生死の岐路に立たされた韓国を代表する海運会社のHMM(旧現代商船)は7-9月期に3500億ウォン台の営業利益を出したことがわかった。これに対し韓国の輸出企業はコンテナ船を適時に確保できずパニックになった。
◇欧米航路「言い値が運賃」
25日の海運業界によると、海上運送航路の運賃水準を示す上海コンテナ運賃指数(SCFI)は23日に1469.03を記録した。2012年4月から8年6カ月来の高値水準だ。SCFIはこの3カ月間に1回を除き毎週年初来最高値を更新中だ。4月末の818ポイントと比べると2倍近く上がった。
韓国の輸出企業が主に利用する米国と欧州航路の海上運賃が特に大きく上がった。米カリフォルニアに向かう西岸航路運賃は1FEU(1FEU=12メートルコンテナ1個)当たり3865ドルを記録し、前年同期の1361ドルから3倍近くに高騰した。
海運運賃の急騰は供給減少影響が大きい。マースクMSCなど世界の海運会社は新型コロナウイルス流行で物流量が急減するとみて船舶運用規模を大幅に縮小した。修理または整備中の船舶も多い。国際海事機関の環境規制(IMO2020)が強化された影響だ。スクラバー(脱硫装置)を装着するため老朽船舶の相当数が運航できずにいる。海運業界関係者は「世界の海運会社は残った船を景気回復速度が速い中国路線から集中的に投じている。米国、欧州航路の運賃がさらに急騰している理由」と話した。
◇HMM、7-9月期のサプライズ業績に期待感
韓国代表海運会社であるHMMは海運運賃急騰の最大の受恵者に挙げられる。
今年世界の海運会社が新型コロナウイルスの余波で供給を減らしている状況でHMMは今年に入り世界最大規模となる2万4000TEU級(1TEU=6メートルコンテナ1個)超大型コンテナ船12隻をすべて投じた。「規模の経済」効果でHMMは4-6月期に1367億ウォンの営業利益を出した。2015年1-3月期から21四半期ぶりの黒字だった。SMグループの海運部門系列会社であるSM商船も4-6月期に会社創立から最大となる201億ウォンの営業利益を出した。
7-9月期には黒字幅がさらに拡大した。金融情報業者Fnガイドによると、HMMは7-9月期に売り上げ1兆8340億ウォン、営業利益3553億ウォンを収めたと推定される。年間営業利益は8387億ウォンで、世界的海運不況が始まる直前の2010年実績の6020億ウォン以来の記録を達成する見通しだ。
ブラックフライデーやクリスマスなど年末の繁忙期を控え海運運賃の上昇は当分続くことが予想される。ここに国際原油価格下落で船舶運航コストまで下がり、海運会社の業績改善に弾みがついている。
◇輸出企業、船舶緊急投入を要請
海運会社とは違い輸出企業は悲鳴を上げている。船舶不足だけでなく運賃急騰という「二重苦」を体験している。「2016年の韓進(ハンジン)海運破産後に韓国系海運会社の船腹量(積載能力)が減った副作用が現れている」という話まで出ている。
先月24日に韓国貿易協会と韓国船主協会が開催した船主・荷主懇談会で、サムスンSDS、パントス、現代グロービスなどはコンテナ船の緊急投入を要請した。
世界の海運会社は新型コロナウイルス流行初期に不況に備え運航船舶を大きく減らした。ところが物流量は予想ほど減らなかった。需要が大きく減少していない状況でコンテナを載せる船舶の不足が激しくなり運賃が高騰している。
海運運賃の急騰で一時は生死の岐路に立たされた韓国を代表する海運会社のHMM(旧現代商船)は7-9月期に3500億ウォン台の営業利益を出したことがわかった。これに対し韓国の輸出企業はコンテナ船を適時に確保できずパニックになった。
◇欧米航路「言い値が運賃」
25日の海運業界によると、海上運送航路の運賃水準を示す上海コンテナ運賃指数(SCFI)は23日に1469.03を記録した。2012年4月から8年6カ月来の高値水準だ。SCFIはこの3カ月間に1回を除き毎週年初来最高値を更新中だ。4月末の818ポイントと比べると2倍近く上がった。
韓国の輸出企業が主に利用する米国と欧州航路の海上運賃が特に大きく上がった。米カリフォルニアに向かう西岸航路運賃は1FEU(1FEU=12メートルコンテナ1個)当たり3865ドルを記録し、前年同期の1361ドルから3倍近くに高騰した。
海運運賃の急騰は供給減少影響が大きい。マースクMSCなど世界の海運会社は新型コロナウイルス流行で物流量が急減するとみて船舶運用規模を大幅に縮小した。修理または整備中の船舶も多い。国際海事機関の環境規制(IMO2020)が強化された影響だ。スクラバー(脱硫装置)を装着するため老朽船舶の相当数が運航できずにいる。海運業界関係者は「世界の海運会社は残った船を景気回復速度が速い中国路線から集中的に投じている。米国、欧州航路の運賃がさらに急騰している理由」と話した。
◇HMM、7-9月期のサプライズ業績に期待感
韓国代表海運会社であるHMMは海運運賃急騰の最大の受恵者に挙げられる。
今年世界の海運会社が新型コロナウイルスの余波で供給を減らしている状況でHMMは今年に入り世界最大規模となる2万4000TEU級(1TEU=6メートルコンテナ1個)超大型コンテナ船12隻をすべて投じた。「規模の経済」効果でHMMは4-6月期に1367億ウォンの営業利益を出した。2015年1-3月期から21四半期ぶりの黒字だった。SMグループの海運部門系列会社であるSM商船も4-6月期に会社創立から最大となる201億ウォンの営業利益を出した。
7-9月期には黒字幅がさらに拡大した。金融情報業者Fnガイドによると、HMMは7-9月期に売り上げ1兆8340億ウォン、営業利益3553億ウォンを収めたと推定される。年間営業利益は8387億ウォンで、世界的海運不況が始まる直前の2010年実績の6020億ウォン以来の記録を達成する見通しだ。
ブラックフライデーやクリスマスなど年末の繁忙期を控え海運運賃の上昇は当分続くことが予想される。ここに国際原油価格下落で船舶運航コストまで下がり、海運会社の業績改善に弾みがついている。
◇輸出企業、船舶緊急投入を要請
海運会社とは違い輸出企業は悲鳴を上げている。船舶不足だけでなく運賃急騰という「二重苦」を体験している。「2016年の韓進(ハンジン)海運破産後に韓国系海運会社の船腹量(積載能力)が減った副作用が現れている」という話まで出ている。
先月24日に韓国貿易協会と韓国船主協会が開催した船主・荷主懇談会で、サムスンSDS、パントス、現代グロービスなどはコンテナ船の緊急投入を要請した。
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