福島原発に保管されている汚染水の放出が最終決定だけを控えている。日本政府は1週間後の27日の閣議で放出とその方案について最終的な決定を下す予定だ。現在のところ、日本原子力規制委員会が昨年提示した「適正水準まで放射能を低くする処理をしたのち海洋に放流する」案が有力だ。
日本はこれに関連して多核種除去設備(ALPS)という装備を利用して放射能汚染水を浄化したと主張する。ALPSは62種種類の放射性核種を除去できる一種のろ過施設だ。この過程を通じて放射性物質が除去された水が現在タンクに保管されている。日本政府はこのような点を強調するために汚染水という単語の代わりに「処理水」という単語を使う。汚染水を浄化した後に薄めて放出するので科学的に安全だというのだ。
しかし、この過程を経てもトリチウム(三重水素)は除去できないという事実が明らかになり問題になっている。トリチウムは放射性物質の一つだ。1グラムのトリチウムは357テラベクレルの放射能を放出する。日本は原子力発電所を運営する他の国もトリチウムを排出しているので福島から放出されるトリチウムだけが特に問題になるわけではないと主張する。
--(1)トリチウムまで完全に除去することはできないのか。
完全に除去できない。酸素と結合したトリチウムが水と混ざり合うためだ。粒子状態で存在しないため放射性核種除去装置を使っても効果がない。半減期も12.3年と長く、長期間水の中に残ることになる。
もし濃度が一定水準以上なら除去設備を通じて一部浄化処理が可能だ。しかし、福島汚染水のトリチウム濃度は1リットルあたり平均58万ベクレル水準だ。排出基準値(1リットルあたり6万ベクレル)よりは高いが、除去設備で浄化するには低い濃度だ。
--(2)それならトリチウム自体は危険なのか。
トリチウムはすでに自然状態で存在している放射性物質だ。それ自体が皮膚を透過したり外部被ばくを起こすことはない。トリチウムが含まれた水や食物を摂取しても7~14日以内に大小便や汗として排出される。しかし内部被ばくの危険は相変らず存在する。日本が海に汚染水を排出→該当海域の水産物を汚染→その水産物を長時間摂取→身体内の放射性物質が蓄積されることができるためだ。もしトリチウムが人体内の正常な水素を押し出してその場を占めることになれば、ベータ線を放射してトリチウムがヘリウムに変わる「核種転換」が起きる。DNAで核種転換が発生すると遺伝子が変形したり細胞死滅、生殖機能低下など身体に損傷を受ける場合がある。
--(3)本当に放流すれば1年以内に東海(トンへ、日本名・日本海)が汚染されるのか
ドイツ・キール大学ヘルムホルツ海洋研究センターが放射性物質セシウム137の移動経路を予測したシミュレーションによると、放射能汚染水が放流された場合、200日後に済州島(チェジュド)海域に到達して280日後になると東海近海、340日後には東海全体を覆うことが明らかになった。
これと同じような脈絡の研究が日本からも発表された。福島大学など研究チームは2018年国際学術誌「Ocean Science(オーシャンサイエンス)」に論文を発表した。2011年の事故以来、原発から流出したセシウム137汚染水が北太平洋にどのように広がるのか実際に測定したデータを分析した論文だ。モデリングを通した予測ではなく実際のデータを分析した研究として注目された。これによると、セシウム137が混入した汚染水が初めて東海に流入するためには1年かかり、東海のセシウム137の濃度は2015~2016年が最も高かった。長期的な影響は放出から4~5年後にピークを迎える場合があるという意味だ。
もちろんこれをトリチウムにそのまま代入するには無理がある。海洋条件などにより汚染水の拡散様相は異なるためだ。日本の透明な情報公開が必要な理由だ。しかし日本側は現在まで具体的な汚染水放流計画や期間などの資料を共有しないでいる。韓国政府は国務調整室主管で「福島原発汚染水放出対応関係部署タスクフォース(TF)」を設けて日本の動向に対応する方針だ。
日本はこれに関連して多核種除去設備(ALPS)という装備を利用して放射能汚染水を浄化したと主張する。ALPSは62種種類の放射性核種を除去できる一種のろ過施設だ。この過程を通じて放射性物質が除去された水が現在タンクに保管されている。日本政府はこのような点を強調するために汚染水という単語の代わりに「処理水」という単語を使う。汚染水を浄化した後に薄めて放出するので科学的に安全だというのだ。
しかし、この過程を経てもトリチウム(三重水素)は除去できないという事実が明らかになり問題になっている。トリチウムは放射性物質の一つだ。1グラムのトリチウムは357テラベクレルの放射能を放出する。日本は原子力発電所を運営する他の国もトリチウムを排出しているので福島から放出されるトリチウムだけが特に問題になるわけではないと主張する。
--(1)トリチウムまで完全に除去することはできないのか。
完全に除去できない。酸素と結合したトリチウムが水と混ざり合うためだ。粒子状態で存在しないため放射性核種除去装置を使っても効果がない。半減期も12.3年と長く、長期間水の中に残ることになる。
もし濃度が一定水準以上なら除去設備を通じて一部浄化処理が可能だ。しかし、福島汚染水のトリチウム濃度は1リットルあたり平均58万ベクレル水準だ。排出基準値(1リットルあたり6万ベクレル)よりは高いが、除去設備で浄化するには低い濃度だ。
--(2)それならトリチウム自体は危険なのか。
トリチウムはすでに自然状態で存在している放射性物質だ。それ自体が皮膚を透過したり外部被ばくを起こすことはない。トリチウムが含まれた水や食物を摂取しても7~14日以内に大小便や汗として排出される。しかし内部被ばくの危険は相変らず存在する。日本が海に汚染水を排出→該当海域の水産物を汚染→その水産物を長時間摂取→身体内の放射性物質が蓄積されることができるためだ。もしトリチウムが人体内の正常な水素を押し出してその場を占めることになれば、ベータ線を放射してトリチウムがヘリウムに変わる「核種転換」が起きる。DNAで核種転換が発生すると遺伝子が変形したり細胞死滅、生殖機能低下など身体に損傷を受ける場合がある。
--(3)本当に放流すれば1年以内に東海(トンへ、日本名・日本海)が汚染されるのか
ドイツ・キール大学ヘルムホルツ海洋研究センターが放射性物質セシウム137の移動経路を予測したシミュレーションによると、放射能汚染水が放流された場合、200日後に済州島(チェジュド)海域に到達して280日後になると東海近海、340日後には東海全体を覆うことが明らかになった。
これと同じような脈絡の研究が日本からも発表された。福島大学など研究チームは2018年国際学術誌「Ocean Science(オーシャンサイエンス)」に論文を発表した。2011年の事故以来、原発から流出したセシウム137汚染水が北太平洋にどのように広がるのか実際に測定したデータを分析した論文だ。モデリングを通した予測ではなく実際のデータを分析した研究として注目された。これによると、セシウム137が混入した汚染水が初めて東海に流入するためには1年かかり、東海のセシウム137の濃度は2015~2016年が最も高かった。長期的な影響は放出から4~5年後にピークを迎える場合があるという意味だ。
もちろんこれをトリチウムにそのまま代入するには無理がある。海洋条件などにより汚染水の拡散様相は異なるためだ。日本の透明な情報公開が必要な理由だ。しかし日本側は現在まで具体的な汚染水放流計画や期間などの資料を共有しないでいる。韓国政府は国務調整室主管で「福島原発汚染水放出対応関係部署タスクフォース(TF)」を設けて日本の動向に対応する方針だ。
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