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韓国政府、中国を意識か…駐韓米国大使の海軍基地訪問を拒否していた

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2017年8月当時、太平洋軍司令官だったハリー・ハリス海軍大将(前列右)が慶尚北道星州(ソンジュ)の在韓米軍高高度防衛ミサイル(THAAD)体系基地を訪問した。[写真 米戦略軍司令部]

ハリー・ハリス駐韓米国大使が今年8月に韓国の海軍基地を訪問する計画だったが、韓国政府の反対で白紙になかったことが分かった。米海軍提督だったハリス大使は現役当時から対北朝鮮・対中国強硬派としてよく知られていた。そのハリス大使の軍部隊訪問を政府が北朝鮮・中国との関係を考慮して認めなかったという解釈が出ている。

国防部と合同参謀本部によると、ハリス大使の8月の海軍基地訪問日程は軍当局が検討して承認したが、最終段階で取り消しになった。関連事情に詳しい匿名の政府筋は「当時、在韓米軍防衛費分担金交渉(SMA)決裂など韓米同盟の雰囲気が良くない状況で、ハリス大使が軍部隊を訪れるのは適切でないと判断したと把握している」とし「政府の内部でハリス大使に良い感情を抱いていなかった点もある」と述べた。

別の情報筋は「訪問が不許可になった後、ハリス大使が政府の外交・安保ラインに抗議の意を伝えたと聞いている」と話した。ハリス大使は2カ月後の13日、海軍基地の代わりに仁川松島(インチョン・ソンド)の海洋警察庁で韓米海洋安全協力について議論した。


軍関係者は「米国は当時、水面下で米国・日本・インド・オーストラリアの協力体クアッド(Quad)に韓国が参加するよう勧めていた」とし「海軍でクアッド国家間の軍事協力が最も活発だが、海軍出身の米国大使が韓国海軍基地で写真撮影をすれば中国を刺激するのは明らか」と述べた。

特にハリス大使は米軍太平洋軍司令官だった2015年、中国がアジア諸国と領土紛争中の南シナ海地域の岩石と暗礁を埋め立てて軍事基地を建設していることに対し、「砂の万里の長城を築いている」と非難した。中国メディアは日系米国人のハリス司令官が日本の肩を持っていると強く批判した。

韓国政府としてはハリス大使が北朝鮮に強硬な立場を明らかにしてきたという点で海軍基地訪問が負担になったという話がある。ハリス大使は4月19日、高高度無人偵察機RQ-4グローバルホークが韓国空軍に引き渡された事実をツイッターで公開した。当時、韓国国防部は到着の事実さえ確認していない状況だった。米国大使が先に公開したのは極めて異例という評価が多かった。

韓国政府の外交的対応が未熟だったという批判もある。韓国戦略問題研究所の申範チョル(シン・ボムチョル)外交安保センター長は「ハリス大使を海軍基地に呼んで我々の立場を十分に説明した後、本国の政府に伝えるようにするのが外交的な対応方式」と指摘した。

これに対し国防部は「ハリス大使が自ら海軍部隊訪問を要請した事実がある」としながらも「新型コロナウイルス感染症や連合訓練などの状況を考慮してほしいという国防部の意見によって取り消しになった」と釈明した。



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