SKハイニックスが6日、世界で初めて販売したと明らかにした第2世代10ナノ(1y)級DDR5 DRAM。[写真 SKハイニックス]
◆「超高速、低電力」…速度が最大1.8倍向上
SKハイニックスが発売したDDR5 DRAMは10ナノ級1y(10ナノ領域内で中間)製品で、超高速・低電力の面で従来のDRAMに比べて性能が優れている。伝送速度は5ギガバイト(GB)容量のフルHD(1920×1080)級映画9本を1秒で伝達できる(最大速度5600Mbps)。DDR4と比較して最大1.8倍速い。動作電圧が1.2ボルト(V)から1.1ボルトに低下し、電力消費も20%減少した。DRAMは低電力製品であるほど大量の熱を発生するデータサーバーで活用度が高い。DDR5に半導体企業だけでなくアマゾンウェブサービス(AWS)、マイクロソフト(MS)、グーグルなど北米クラウド企業が注目する理由だ。
SKハイニックスのオ・ジョンフン副社長は「世界で初めてDDR5製品を販売することになり、DRAM市場で未来の技術を先導することになった」とし「急速に成長するプレミアムサーバー市場に注力し、サーバー用DRAM市場で先導企業の地位をさらに固めたい」と述べた。
◆インテル・AMDの最新CPU販売スケジュールがカギ
ただ、DDR5 DRAM市場が本格化するためには1-2年が必要だ。DRAMと互換するパソコン・サーバー用の中央処理装置(CPU)とこれを搭載できるメインボードが出てくるのが先決条件であるからだ。結局、DRAMの世代交代が実現するためにはCPUを製作するインテルやAMDが新製品を出す必要がある。SKハイニックスは2018年にDDR5 DRAM試作品を生産した当時からインテルと協業を始め、現在、性能検証を終えた。
市場調査会社オムディアによると、全体のDRAM市場でDDR5の比率は来年1.1%、2022年には10.7%まで増加する見通しだ。同じ期間DDR4は51.5%から41.4%まで減少すると予想される。
サムスン電子半導体部門はインテルとAMDのCPU販売スケジュールに合わせてDDR5 DRAMを出す方針だ。今年4-6月期のカンファレンスコール当時、サムスン電子は「DDR5対応のCPUは2022年から販売される予定で、これに合わせて来年下半期にDDR5製品を量産する計画」と明らかにした。サムスンのDDR5 DRAMは10ナノ級1z(10ナノ領域内で微細)製品で極端紫外線(EUV)工程まで活用して半導体のサイズが小さく、発熱量はさらに減るとみられる。
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