売上高の75%を独自のコンテンツ制作に投入するネットフリックス、「東南アジアのネットフリックス」と呼ばれるアイフリックスを買収したテンセント。グローバル強者ばかりが見えるオンライン動画サービス(OTT)市場で意外なニュースがあった。韓国のOTT「Cookie」がミャンマーでアイフリックスを抑えて1位(累積アプリダウンロード126万件、会員70万人)になった。Cookieを運営するブルームズベリーのキム・ヨソプ代表(49)に先月25日、ソウル江南区三成洞(サムソンドン)本社で会った。キム代表は「ミャンマーで所得水準に基づくコンテンツ消費形態を分析した結果」と述べた。
--ミャンマーでCookieサービスを始めたきっかけは。
「2003年からモンゴルで劇場の設立、ハリウッド映画の配給、VODの流通など映像コンテンツ事業をしてきた。モンゴル事業が安定して他のアジア国家に進出しようとしたところ、取引先の外国大手企業の動きを見てミャンマーに関心を持つことになった。現地で2年間ほど準備し、2017年に映画配給を、2019年にOTT(Cookie)を始めた」
--低所得国でOTTを見るのか。
「映画は低所得国であるほど需要がある。少ない費用で充実した楽しみを得られる余暇生活だからだ。特にミャンマーはモバイル通信インフラが速やかに構築され、事業に適した時期だった。新型コロナの拡大で劇場の代わりにOTTの使用が急増した」
--東南アジア1位のOTTのアイフリックスはミャンマーでなぜ通用しなかったのか。
「アイフリックスはネットフリックス式に事業をした。最初の月は無料体験、翌月から定額料金を支払って無制限の映画鑑賞。ところがミャンマーの消費者には魅力的でない。低開発国であるほど市民は生業に追われ、いくつも見る時間がない。さらにWi-Fi環境が良くないため、ほとんどの通信会社は3G、4Gデータを消耗して映画を見るので、無制限視聴は不可能だ」
--Cookieはどのようにしたのか。
「無料体験がない代わりに月定額料金が1900-7900チャット(約154-636円)と安い。定額制会員は基本コンテンツのほか新作映画を割引料金で1作品を購入できる。またCookieは最新作の確保に集中した。消費者はお金がないほど1つの作品を選んでみる。『多様なコンテンツ』よりも『自分が好きな映画』でなければいけない」
ミャンマーはモバイル国家に変化している。2015年11月、アウン・サン・スー・チー(現国家顧問)の総選挙勝利後、経済開放と外国人投資が本格化した。日本やカタールなど外国の通信事業者が入り、数兆ウォンを投資してインフラを構築した。KOTRAによると、2013年に13%にすぎなかった携帯電話の普及率が2018年には100%を超えた。有線インターネットより無線インターネット連結速度が速い。LAN時代を飛び越えてモバイルに直行する、第3世界国家の典型的な姿だ。
--モバイルサービスは決済が容易でなければいけない。
「最大の難関だ。クレジットカード普及率が低く金融インフラが劣悪で自動振替が不可能だ。厳密に言うと、ミャンマーの消費者は『購読』しない。毎月決心してまた料金を支払う。ネットフリックスの会員が『今月は解約するか』と悩む一方、Cookie消費者は『今月も購入するか』と悩む」
--では、どのように事業をするのか。
「ここではGrab(東南アジアで人気の配車アプリ)を使っても料金の確認だけをして決済は別にする。電子財布をよく使うが、町の店に現金を持って行ってチャージしたりもする。国民の大半が携帯電話にチャージして使うが、これが一種の貨幣の役割をする。Cookieはそこに着眼して通信事業者と決済提携を結んだ」
ブルームズベリーは昨年Cookieを始めた後、戦略的投資家とベンチャーキャピタルから約70億ウォンの投資を受けた。今年初めてオリジナルコンテンツ3作品(映画、ドラマ)を制作してCookieで独占提供し、来年は6作品を制作する計画だ。会社の来年の売上目標は計100億ウォンという。
--政府は国内OTTに力を合わせて海外に出ていくべきだというが。
「力を合わせて出ていくのは少しおかしい。サッカーで言えばクラブの試合であり、国家対抗戦ではない。OTT事業はその国の人々の余暇習慣と関連しているため、市場を長期間にわたり研究して持ちこたえなければいけない」
--ミャンマーでCookieサービスを始めたきっかけは。
「2003年からモンゴルで劇場の設立、ハリウッド映画の配給、VODの流通など映像コンテンツ事業をしてきた。モンゴル事業が安定して他のアジア国家に進出しようとしたところ、取引先の外国大手企業の動きを見てミャンマーに関心を持つことになった。現地で2年間ほど準備し、2017年に映画配給を、2019年にOTT(Cookie)を始めた」
--低所得国でOTTを見るのか。
「映画は低所得国であるほど需要がある。少ない費用で充実した楽しみを得られる余暇生活だからだ。特にミャンマーはモバイル通信インフラが速やかに構築され、事業に適した時期だった。新型コロナの拡大で劇場の代わりにOTTの使用が急増した」
--東南アジア1位のOTTのアイフリックスはミャンマーでなぜ通用しなかったのか。
「アイフリックスはネットフリックス式に事業をした。最初の月は無料体験、翌月から定額料金を支払って無制限の映画鑑賞。ところがミャンマーの消費者には魅力的でない。低開発国であるほど市民は生業に追われ、いくつも見る時間がない。さらにWi-Fi環境が良くないため、ほとんどの通信会社は3G、4Gデータを消耗して映画を見るので、無制限視聴は不可能だ」
--Cookieはどのようにしたのか。
「無料体験がない代わりに月定額料金が1900-7900チャット(約154-636円)と安い。定額制会員は基本コンテンツのほか新作映画を割引料金で1作品を購入できる。またCookieは最新作の確保に集中した。消費者はお金がないほど1つの作品を選んでみる。『多様なコンテンツ』よりも『自分が好きな映画』でなければいけない」
ミャンマーはモバイル国家に変化している。2015年11月、アウン・サン・スー・チー(現国家顧問)の総選挙勝利後、経済開放と外国人投資が本格化した。日本やカタールなど外国の通信事業者が入り、数兆ウォンを投資してインフラを構築した。KOTRAによると、2013年に13%にすぎなかった携帯電話の普及率が2018年には100%を超えた。有線インターネットより無線インターネット連結速度が速い。LAN時代を飛び越えてモバイルに直行する、第3世界国家の典型的な姿だ。
--モバイルサービスは決済が容易でなければいけない。
「最大の難関だ。クレジットカード普及率が低く金融インフラが劣悪で自動振替が不可能だ。厳密に言うと、ミャンマーの消費者は『購読』しない。毎月決心してまた料金を支払う。ネットフリックスの会員が『今月は解約するか』と悩む一方、Cookie消費者は『今月も購入するか』と悩む」
--では、どのように事業をするのか。
「ここではGrab(東南アジアで人気の配車アプリ)を使っても料金の確認だけをして決済は別にする。電子財布をよく使うが、町の店に現金を持って行ってチャージしたりもする。国民の大半が携帯電話にチャージして使うが、これが一種の貨幣の役割をする。Cookieはそこに着眼して通信事業者と決済提携を結んだ」
ブルームズベリーは昨年Cookieを始めた後、戦略的投資家とベンチャーキャピタルから約70億ウォンの投資を受けた。今年初めてオリジナルコンテンツ3作品(映画、ドラマ)を制作してCookieで独占提供し、来年は6作品を制作する計画だ。会社の来年の売上目標は計100億ウォンという。
--政府は国内OTTに力を合わせて海外に出ていくべきだというが。
「力を合わせて出ていくのは少しおかしい。サッカーで言えばクラブの試合であり、国家対抗戦ではない。OTT事業はその国の人々の余暇習慣と関連しているため、市場を長期間にわたり研究して持ちこたえなければいけない」
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