ドナルド・トランプ大統領が新型肺炎に感染するにつれ、米国はもちろん全世界が混沌に陥った。米国はもちろん、全世界の株式市場も揺らいだ。彼の臥病を世界がどれぐらい深刻に受け止めているのかを端的に見せる。特に、翌月3日に予定されている米大統領選挙が1カ月も残っていない状況で再選を狙うトランプ氏が入院することで選挙状況も揺れ動くのが目に見える。15日、22日に予定された米大統領選のテレビ討論が予定通りに開かれるかも不透明だ。
トランプ氏の感染から始まった米国の不安定な情勢は同盟国である韓国にも決定的な悪材になりかねない。政府としては北朝鮮の非核化など韓半島(朝鮮半島)問題を米国と歩調を合わせて解決しなければならない。このような状況でトランプ氏の感染による米行政府の麻ひは韓半島の平和プロセスに足を引っ張る公算が小さくない。直ちに7日に予定されたマイク・ポンペオ米国務長官の訪韓も無期限に延期された。大統領継承順位4位であり、トランプ氏の側近であるポンペオ氏としては長期間席を空けづらかったに違いない。新型コロナのせいで米高官との対面接触が不可能だった韓国政府としては対北朝鮮政策を韓国の意図通りに引っ張っていけるチャンスを逃がしたわけだ。
実現可能性そのものが不透明だったのは事実だが、それでも米大統領選を目の前にして米朝間のサプライズ合意を成し遂げたいという、いわゆる「オクトーバーサプライズ」のカードも事実上水の泡になった。2週間の義務隔離期間後に大統領選までは20日も残っておらず、激戦地遊説を披露するのも時間が足りない。一部では金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の実妹であり、事実上の第2人者である金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長の訪米もささやかれているが、このような時にトランプ氏が会ってくれる可能性はきわめて小さい。韓国政府としては当分トランプ氏側の助けなしに対北朝鮮問題を解決していく状況に置かれた。トランプ氏の落選の可能性を念頭に置いて彼の任期内に何か決定的な突破口を見出そうとしている政府としては残念な状況になったわけだ。世の中には努力してもできないことが存在する。トランプ氏の感染で米朝間サプライズショーの可能性が消えたのも現実であるだけに、この事実を冷静に受け入れて新たに繰り広げられる状況に備えたほうが良い。
トランプ氏の感染で様々な不確実性が生じたが、一つは明らかだ。米国と中国の関係がさらに悪化する可能性が大きいという事実だ。ただでさえトランプ氏は米国内新型コロナの流行が中国のせいだと非難してきた。このような状況で自身も新型コロナに感染したので中国を狙った攻撃の度合いが強まるに間違いない。トランプ氏の中国たたきが口先だけで終わらず行動に移される公算もある。この場合、その間に挟まった韓国に参加を求めたり、または少なくとも米国の肩を持つように圧力をかけてきたりする可能性もある。このようなシナリオまで念頭に置いて政府は万全の準備をしなければならない。
トランプ氏の感染から始まった米国の不安定な情勢は同盟国である韓国にも決定的な悪材になりかねない。政府としては北朝鮮の非核化など韓半島(朝鮮半島)問題を米国と歩調を合わせて解決しなければならない。このような状況でトランプ氏の感染による米行政府の麻ひは韓半島の平和プロセスに足を引っ張る公算が小さくない。直ちに7日に予定されたマイク・ポンペオ米国務長官の訪韓も無期限に延期された。大統領継承順位4位であり、トランプ氏の側近であるポンペオ氏としては長期間席を空けづらかったに違いない。新型コロナのせいで米高官との対面接触が不可能だった韓国政府としては対北朝鮮政策を韓国の意図通りに引っ張っていけるチャンスを逃がしたわけだ。
実現可能性そのものが不透明だったのは事実だが、それでも米大統領選を目の前にして米朝間のサプライズ合意を成し遂げたいという、いわゆる「オクトーバーサプライズ」のカードも事実上水の泡になった。2週間の義務隔離期間後に大統領選までは20日も残っておらず、激戦地遊説を披露するのも時間が足りない。一部では金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の実妹であり、事実上の第2人者である金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長の訪米もささやかれているが、このような時にトランプ氏が会ってくれる可能性はきわめて小さい。韓国政府としては当分トランプ氏側の助けなしに対北朝鮮問題を解決していく状況に置かれた。トランプ氏の落選の可能性を念頭に置いて彼の任期内に何か決定的な突破口を見出そうとしている政府としては残念な状況になったわけだ。世の中には努力してもできないことが存在する。トランプ氏の感染で米朝間サプライズショーの可能性が消えたのも現実であるだけに、この事実を冷静に受け入れて新たに繰り広げられる状況に備えたほうが良い。
トランプ氏の感染で様々な不確実性が生じたが、一つは明らかだ。米国と中国の関係がさらに悪化する可能性が大きいという事実だ。ただでさえトランプ氏は米国内新型コロナの流行が中国のせいだと非難してきた。このような状況で自身も新型コロナに感染したので中国を狙った攻撃の度合いが強まるに間違いない。トランプ氏の中国たたきが口先だけで終わらず行動に移される公算もある。この場合、その間に挟まった韓国に参加を求めたり、または少なくとも米国の肩を持つように圧力をかけてきたりする可能性もある。このようなシナリオまで念頭に置いて政府は万全の準備をしなければならない。
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