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「四面楚歌」の中国外交…「習近平訪問」カードで韓国が突破口になるか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

徐薫青瓦台国家安保室長(左)が8月22日、釜山ウェスティン朝鮮ホテルで楊潔チ中国共産党政治局員と会談を終えた後、海雲台(ヘウンデ)海水浴場を背景に記念撮影を行っている。[写真 青瓦台写真記者団]

◆中国の「消防外交」

中国外交はなぜ四面楚歌に陥ったのか。中国の周囲至るところに「火事」が起こったためだ。火は誰がつけているのか。米国であり、その行動隊長はポンペオ長官だ。ポンペオ長官が世界各地を訪ねて「中国共産党」反対の「火」をつけている。ポンペオ長官はEUと協力して中国を包囲する「汎大西洋連盟」を試みている。7~8月にはオーストリアとポーランド、チェコ、スロベニア、英国、デンマークなど6カ国を回って中国共産党反対主張を露骨に繰り広げた。ファーウェイ(華為)など中国5G企業の批判も忘れなかった。これは効果を挙げ、チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長が8月末に代表団を率いて台湾を訪問して中国を激怒させた。中国は王国務委員と楊潔チ外交担当政治局委員を相次いで欧州に派遣して火消しに出たがうまくいっていない。

ポンペオ長官は10月初めには韓国と日本を相次いで訪問する。今回の歴訪で米国が日本とオーストラリア、インドなどと共にする4カ国安保協議体「クアッド」について話し合うと発表した。米国は反中国経済同盟である経済繁栄ネットワーク(EPN)も推進中だ。すると中国も10月中に王国務委員を韓国と日本に派遣すると発表した。米国の封鎖に立ち向かう対抗外交を行おうというものだ。このような中国の消防外交の背景には、第三国の歩みが米中対決において非常に重要だとみる中国が認識が根底に流れている。中国の高位級外交官出身で清華大学戦略安保研究センターの傅瑩主任は「中米対決でどちらが欧州やロシア、日本、ASEANなど第三国の支持を得るかが重要だ」と話した。これらの支持の有無が米中の次の行動に影響を及ぼすという理由からだ。最近の様相は、米国が先に世界各国に「米国側に立って中国を反対せよ」と唱えて攻勢的な外交を繰り広げているとすると、中国は「中国を支持はしなくても、少なくとも米国側には立つな」という守勢的な外交に汲々としている。


◆韓国が中国外交の突破口?

米国が世界的な反中戦線を構築している中で、中国は韓国を米国の封鎖を突き抜ける重要な突破口とみている側面がある。8月に楊政治局委員を派遣したのに続き、2カ月おいてまた王外交部長を送り込もうとしているのはそのためだ。26日、中国メディア「環球時報」は、「われわれはクアッド加入の招待を受けなかった」という韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官の言葉をいち早く報じた。このような内容を伝えながら同メディアは「韓国が中国をけん制するクアッドに加入する意向がない」を記事の見出しに選んだ。韓国が米国に同調して中国をけん制しないでほしいという希望がにじんでいた。中国は1989年天安門事件以降、米国主導の国際制裁から抜け出すために近隣諸国との大々的な修交作戦に入ったことがある。

92年韓中修交もそのような脈絡で実現した。中国は今回も米国の同盟である韓国をアキレス腱とみて、韓国に対する大々的な外交攻勢をしかける可能性がある。まだ実現していない習近平主席の訪韓カードがその一つだ。24日、香港紙「明報」は、習主席が今年訪問できる外国の一つとして韓国を有力視した。習主席は1月初めにミャンマーを訪問して以降、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)事態が拡大して4月の訪日を取り止めた。習主席は11月に予定されているマレーシアでのアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議とサウジアラビアで開かれる世界主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する予定だったが、これらの会議がすべてテレビ会議に代わった。明報は習主席が訪問するためには、中国との関係が密接でコロナ状況が安定しており、習主席の訪問に意味を付与しなければならないが、このような3つの条件をすべて満たす国は韓国だと説明した。

中国は韓中修交の時と同じように、今年習主席の訪韓が実現する場合、これを米国の対中封鎖の穴をあける契機にしたいと思うだろう。反面、韓国は米中間の戦略的対決の間で、ややもすると板挟みの境遇に転落する可能性が高い。非常な外交的知恵が要求されている。


「四面楚歌」の中国外交…「習近平訪問」カードで韓国が突破口になるか(1)

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