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韓経:米国がファーウェイに続きSMICにも「制裁」…サムスンのファウンドリーには肯定的

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国政府が「半導体崛起」を宣言した中国の急所を相次いで精密打撃している。ファーウェイに続き中国のファウンドリー(半導体受託生産)事業の象徴と呼ばれるSMICもブラックリスト(取引制限企業リスト)に上げ、半導体技術・装備の供給を遮断する案を推進中だ。SMICが中国の国防事業に関与していると疑われている影響が大きい。

産業界では「米国が中国半導体産業の芽を最初から摘もうとしている」との分析とともに、韓国の半導体企業としては悪い知らせではないとの評価が高い。「2030年にファウンドリー市場世界1位」を宣言したサムスン電子、中国顧客の割合が高いSKハイニックスシステムICなどが利益を期待できるためだ。

◇SMICへの装備輸出閉ざされるか


ロイター通信は6日、米国防総省当局者の話として、「SMICと中国軍の関係をチェックしている。他の政府機関と協力しSMICをブラックリストに上げて制裁する案を議論中」と報道した。SMICは2000年に設立された中国1位のファウンドリー企業だ。7-9月期の世界市場でのシェアは推定4.5%で世界5位だ。

ブラックリストに上がれば企業がSMICに米国技術が使われた半導体装備や部品を売る際に米商務省の許可を受けなければならない。現在ファーウェイ、ZTEとこれら企業の系列会社など275社以上の中国企業がブラックリストに上がっている。ファーウェイだけでなくSMICに対する輸出の道も事実上封鎖されるだろうというのが専門家らの分析だ。

1カ月前だけでもSMIC創業者の張汝京氏は「米国の制裁は強力でない。中国は米国の半導体に追いつくことができる」として戦意を燃やしていた。だが米国の規制の知らせが出てくると、SMICは「中国軍とは関係がなく誤解を解くため米国政府と誠実に疎通するだろう」と釈明した。

◇ファウンドリー打撃し先端チップの生産防ぐ

米国のSMIC制裁はふたつの意図を持ったと解釈される。まず「ファーウェイに対する確実な打撃」だ。5月に米国はファーウェイと台湾のファウンドリー企業TSMCの取引を防いだ。半導体生産施設がないファーウェイがTSMCに第5世代(5G)スマートフォン用半導体などの生産を任せるのを防ぐためだった。

ファーウェイがTSMCの代案として目をつけた企業がSMICだ。SMICは回路線幅14ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)プロセスを主力とする。最先端通信チップ製造には限界があるが、中低価格用製品は十分に生産できる。こうした動きに米国政府が「ブラックリスト登録」で釘を刺そうとしたものだ。

2番目の目的は半導体崛起を宣言した中国のファウンドリー産業を挫折させることだ。世界の半導体産業の中心がインテルなど総合半導体企業から、エヌビディア、クアルコム、AMDなどのファブレス(半導体設計専門業者)に移り、ファウンドリーの重要性が大きくなっている。

中国政府が最近SMICに「約2兆7000億ウォンを投資して15年間法人税を免除する」と発表したのも「ファウンドリー育成」が半導体崛起の核心であることを認識したためとの分析が出ている。中国政府次元のSMIC育成が可視化すると米国が先制攻撃に出たというのが半導体業界の共通した意見だ。

◇韓国のファウンドリー企業には機会

米国の中国半導体打撃で韓国ファウンドリー企業の利益が期待される。台湾TSMCと2強体制を形成しているサムスン電子の恩恵が大きいだろうとの予想が出ている。SMICがサムスン電子とTSMCだけが可能な7ナノプロセス進入を狙った「潜在的な競争者」だったためだ。

中国市場を積極的に攻略している韓国の中小ファウンドリー企業の顧客確保が容易になるだろうという観測もある。SMICの4-6月期売り上げ構成を見ると、地域別では香港を含む中国の割合が66.1%の6億2032万ドル、工程別では90ナノ以上のラインの割合が42.7%に達する。これはSKハイニックスシステムICとDBハイテクなどが積極的に攻略している市場と相当部分重なる。SKハイニックスシステムICは年末中国・無錫でファウンドリーラインを稼動し製品を本格量産する計画だ。



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