気道をふさいだ。呼吸はできない。残りの酸素をすべて使えば本当に終わりだ。ファーウェイ(華為技術)、正確に言えばファーウェイの半導体のことだ。トランプ政権がファーウェイの「半導体呼吸」を止めようと血眼になっている。
米商務省は18日、「ファーウェイが米国のソフトウェアや技術で開発または生産された外国製チップ(半導体)を購入するのを制限するため規定を改正した」と明らかにした。致命打だ。
なぜか。ファーウェイと米国政府の制裁「鬼ごっこ」を対話にすると分かりやすい。
ファーウェイ=米国の半導体を買って使うなということか。
米国=そうだ(2019年5月)
ファーウェイ=なら、我々が自ら設計した半導体を外国企業に生産してもらって使えばよい。
米国=それもいけない(2020年5月)
ファーウェイ=わかった。半導体の生産をあきらめる。米国以外の半導体製品を買って使う。
米国=それもだめだ。米国の技術が入った製品は買ってはいけない。(2020年8月)
ファーウェイ=米国の技術が入っていない半導体などどこにあるのか。我々に半導体を使うなということか。
米国=ビンゴ。
ファーウェイ=話にならない。そんなことはあり得ない。
米国=不満なら米国の技術0%の半導体を作って使えばいい。
詳しく見るとこうだ。昨年5月、米国はインテルやクアルコムなど自国の半導体企業がファーウェイに製品を供給できないようにした。「ファーウェイが米国人の個人情報を中国共産党に渡す」という理由だった。
するとファーウェイは別の方法を考えた。子会社「ハイシリコン」を通じて半導体を独自設計し、台湾のファウンドリー(半導体委託生産)企業TSMCで生産した。これに対し米国は今年5月、TSMCなどファーウェイの半導体を委託生産する企業も制裁対象にした。
ファーウェイは対策を講じた。中低価格半導体企業の台湾「メディアテック」を通じて半導体を購入した。一方で自社のスマートフォン向けアプリケーションプロセッサ(AP) 「Kirin」の生産中断を宣言した。その代わりトランプ政権にファーウェイとの取引を許可してほしいと働きかけるクアルコムとの協力を期待した。
18日の米商務省の措置は、こうしたファーウェイの期待に冷や水を浴びせた。むしろ制裁の範囲を拡大し、メディアテックとの取引までも遮断したのだ。半導体の基礎技術、半導体生産装備とソフトウェアの大部分が米国産であるため可能だった。米国はこうした「既得権」を徹底的に活用した。ロス米商務長官は「ファーウェイは第3者を経由する形で(米国産技術が入った部品を購入する)措置を取った。これからはその穴をふさぐ」と述べた理由だ。使用を望むならライセンスを受ければよいというが、こうした雰囲気でファーウェイに取引を許可する確率はほとんどない。
結局、ファーウェイの半導体供給ルートは事実上すべてふさがった。自国のファウンドリーSMICはまだ高品質半導体生産技術がない。しかもSMICも米国の技術と装備を使用しなければならない。制裁から自由でないということだ。
ファーウェイは会社の存亡まで心配する状況を迎えた。高品質APを安定的に受給できなければ、スマートフォンの競争力はサムスンやアップルはもちろん、OPPOやvivoなど中国企業よりも劣る。さらに5G通信網、サーバーなどに入るプロセッサも供給網が崩壊する。来年または再来年ごろ在庫がなくなれば本当に事業を整理することになるかもしれない。
フィナンシャルタイムズ(FT)が「今回の制裁はスマートフォンと通信装備を生産するファーウェイに『死』を意味する」と報道し、「米国がファーウェイに『核オプション』『致命打』を放った」(ブルームバーグ通信、CNN)という分析が出てくる理由だ。
米国としても容易な決定ではない。自国の半導体業界が苦しむ。米半導体産業協会(SIA)は18日、「半導体取引に対する広範囲な規制は産業に莫大な混乱を招く」とし「中国に敏感でない商用半導体を販売するのは、米国の半導体研究と革新を促進し、米の国経済力と国家安保の核心」と主張した。
FTによると、エヌビディア、テキサス・インスツルメンツ、クアルコム、インテル、ブロードコムの米国半導体5社の売上高の25-50%は中国に依存している。それでもトランプ大統領のファーウェイ枯死作戦に歯止めがかかる兆しは見えない。ポンペオ米国務長官はツイッターで「ファーウェイと抑圧的な中国共産党に直接的な打撃を与えた」とコメントしている。
心配されるのは韓国だ。ファーウェイはサムスン電子とSKハイニックスのメモリー(NAND型フラッシュメモリーとDRAM)分野の主要顧客だ。その間、ファーウェイ制裁は非メモリー(システム)中心に進行した。しかしFTは「今回の制裁対象にはメモリー半導体も含まれる」と予想している。
自国企業の負担も甘受してファーウェイたたきをする米国だ。5月にTSMCに見せたように、米国がサムスンとSKにファーウェイと手を切ることを要求する可能性がある。
やすやすと引き下がる中国ではない。楊潔チ共産党政治局員が訪韓すれば「ファーウェイ支援」に韓国の参加を要求する可能性がある。習近平主席が訪韓すれば見返りを要求するだろう。ファーウェイたたきが他人事でない理由だ。選択の瞬間が近づいている。
米商務省は18日、「ファーウェイが米国のソフトウェアや技術で開発または生産された外国製チップ(半導体)を購入するのを制限するため規定を改正した」と明らかにした。致命打だ。
なぜか。ファーウェイと米国政府の制裁「鬼ごっこ」を対話にすると分かりやすい。
ファーウェイ=米国の半導体を買って使うなということか。
米国=そうだ(2019年5月)
ファーウェイ=なら、我々が自ら設計した半導体を外国企業に生産してもらって使えばよい。
米国=それもいけない(2020年5月)
ファーウェイ=わかった。半導体の生産をあきらめる。米国以外の半導体製品を買って使う。
米国=それもだめだ。米国の技術が入った製品は買ってはいけない。(2020年8月)
ファーウェイ=米国の技術が入っていない半導体などどこにあるのか。我々に半導体を使うなということか。
米国=ビンゴ。
ファーウェイ=話にならない。そんなことはあり得ない。
米国=不満なら米国の技術0%の半導体を作って使えばいい。
詳しく見るとこうだ。昨年5月、米国はインテルやクアルコムなど自国の半導体企業がファーウェイに製品を供給できないようにした。「ファーウェイが米国人の個人情報を中国共産党に渡す」という理由だった。
するとファーウェイは別の方法を考えた。子会社「ハイシリコン」を通じて半導体を独自設計し、台湾のファウンドリー(半導体委託生産)企業TSMCで生産した。これに対し米国は今年5月、TSMCなどファーウェイの半導体を委託生産する企業も制裁対象にした。
ファーウェイは対策を講じた。中低価格半導体企業の台湾「メディアテック」を通じて半導体を購入した。一方で自社のスマートフォン向けアプリケーションプロセッサ(AP) 「Kirin」の生産中断を宣言した。その代わりトランプ政権にファーウェイとの取引を許可してほしいと働きかけるクアルコムとの協力を期待した。
18日の米商務省の措置は、こうしたファーウェイの期待に冷や水を浴びせた。むしろ制裁の範囲を拡大し、メディアテックとの取引までも遮断したのだ。半導体の基礎技術、半導体生産装備とソフトウェアの大部分が米国産であるため可能だった。米国はこうした「既得権」を徹底的に活用した。ロス米商務長官は「ファーウェイは第3者を経由する形で(米国産技術が入った部品を購入する)措置を取った。これからはその穴をふさぐ」と述べた理由だ。使用を望むならライセンスを受ければよいというが、こうした雰囲気でファーウェイに取引を許可する確率はほとんどない。
結局、ファーウェイの半導体供給ルートは事実上すべてふさがった。自国のファウンドリーSMICはまだ高品質半導体生産技術がない。しかもSMICも米国の技術と装備を使用しなければならない。制裁から自由でないということだ。
ファーウェイは会社の存亡まで心配する状況を迎えた。高品質APを安定的に受給できなければ、スマートフォンの競争力はサムスンやアップルはもちろん、OPPOやvivoなど中国企業よりも劣る。さらに5G通信網、サーバーなどに入るプロセッサも供給網が崩壊する。来年または再来年ごろ在庫がなくなれば本当に事業を整理することになるかもしれない。
フィナンシャルタイムズ(FT)が「今回の制裁はスマートフォンと通信装備を生産するファーウェイに『死』を意味する」と報道し、「米国がファーウェイに『核オプション』『致命打』を放った」(ブルームバーグ通信、CNN)という分析が出てくる理由だ。
米国としても容易な決定ではない。自国の半導体業界が苦しむ。米半導体産業協会(SIA)は18日、「半導体取引に対する広範囲な規制は産業に莫大な混乱を招く」とし「中国に敏感でない商用半導体を販売するのは、米国の半導体研究と革新を促進し、米の国経済力と国家安保の核心」と主張した。
FTによると、エヌビディア、テキサス・インスツルメンツ、クアルコム、インテル、ブロードコムの米国半導体5社の売上高の25-50%は中国に依存している。それでもトランプ大統領のファーウェイ枯死作戦に歯止めがかかる兆しは見えない。ポンペオ米国務長官はツイッターで「ファーウェイと抑圧的な中国共産党に直接的な打撃を与えた」とコメントしている。
心配されるのは韓国だ。ファーウェイはサムスン電子とSKハイニックスのメモリー(NAND型フラッシュメモリーとDRAM)分野の主要顧客だ。その間、ファーウェイ制裁は非メモリー(システム)中心に進行した。しかしFTは「今回の制裁対象にはメモリー半導体も含まれる」と予想している。
自国企業の負担も甘受してファーウェイたたきをする米国だ。5月にTSMCに見せたように、米国がサムスンとSKにファーウェイと手を切ることを要求する可能性がある。
やすやすと引き下がる中国ではない。楊潔チ共産党政治局員が訪韓すれば「ファーウェイ支援」に韓国の参加を要求する可能性がある。習近平主席が訪韓すれば見返りを要求するだろう。ファーウェイたたきが他人事でない理由だ。選択の瞬間が近づいている。
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