楊潔チ中国共産党外交担当政治局委員
姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官は19日の記者会見で「楊委員が徐室長の招待で釜山を訪問する予定」としながら「徐室長と楊委員は22日午前に会談に続き、ランチミーティングを通じて韓中の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)対応協力と高官交流などの両国関係、韓半島(朝鮮半島)および国際情勢など、相互の関心事に対して意見を交換する予定」と明らかにした。
コロナ発生以降で中国高官要人の訪韓は今回が初めてだ。楊氏の訪韓は2018年7月以降、2年ぶりとなる。
青瓦台核心関係者は「習近平中国国家主席の訪韓問題も主な議題の一つになると予想する」とし、今回の訪韓を通じて習氏の訪韓日程が具体化される可能性があることを示唆した。ただし「韓中両国は習主席の訪韓がコロナの状況が安定して環境が整い次第、適切な時期に実現するように協議してきた」とした。コロナの状況が変数になりえるという意味だ。
当初、韓中は今年上半期内の習氏訪韓を推進してきた。昨年12月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北京で開かれた韓日中首脳会議で習氏と会談した直後、青瓦台は「習主席の上半期訪韓が確定的」と明らかにしたことがある。
現在の中国との懸案は、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備を理由に取られた中国の各種報復措置だ。この問題は米中葛藤も重なり、複雑な状況になった。
楊氏は中国の外交政策を総括しながら米中葛藤局面でも主な役割を果たしてきた。楊氏は6月、ハワイで米国のマイク・ポンペオ国務長官と会って交渉を行ったことを除くと、コロナ事態以降、海外訪問を自制してきた。それだけ楊氏の今回の訪韓の意味は小さくないことの傍証だ。
一部では楊氏が米中対決に関連し、韓国政府に中国支持を要請するのではないかという見方も出ている。折り悪く、楊氏の訪韓が迫った17日、米国は戦略爆撃機「B-1B」4機とステルス爆撃機「B-2スピリット」2機など6機の爆撃機を同時に出撃させて大韓海峡と日本近隣上空を飛行した。外交専門家は「中国が習主席の訪韓を対価に、各種外交安保を要求する可能性がある」と分析する。
一方、会談場所が釜山に決まった背景に関して、青瓦台は「中国の日程と希望事項を考慮して決めた」としながら「新型コロナ拡大問題は今回の会談場所の決定とはいかなる関連もない」と話した。楊氏は2018年3月と7月の訪韓時、それぞれソウルと釜山を訪れた。3月には文大統領と会ったが7月は違った。今回の訪韓でも、文大統領との会談は行われないものとみられる。
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