サムスンとTSMCのロゴ。[中央フォト]
◆イメージセンサー、5Gモデムなど委託生産の需要が増加
TSMCが今月10日(現地時間)発表した7月の売上は1056億台湾ドル(約3810億円)で、昨年同期と比べて25%増加した。先月と比較して12.3%減少したが、今年6月(1208億台湾ドル)と3月(1135億台湾ドル)に続き歴代3位となる規模だ。前月に比べて売上が減った理由は、米国トランプ政府のファーウェイ制裁により、TSMCがファーウェイからの新規注文を受けなかったためだとみられる。
半導体業界によると、TSMC全体売上の30%前後を占める7ナノメートル(10億分の1メートル)の先端工程稼動率は100%に近いことが分かった。委託生産注文から量産まで待機期間だけで1~2年ほどかかるという。世界各地にある半導体開発企業(ファブレス、fabless)からの需要があるためだ。ハナ投資証券のキム・ギョンミン研究員は「高解像度イメージ センサー、5Gモデムチップ、無線イヤホン用チップなど最新の半導体需要が増加しながらファウンドリ業種全体で供給状況がタイトだった」と分析した。
実際、TSMCの主要顧客の一つである中央処理装置(CPU)開発会社AMDは、先月27日カンファレンスコールで「7ナノ需給がタイトだ」と明らかにした。AMDのCPU「Ryzen(ライゼン)」はTSMCの7ナノ工程で生産されていて、競争会社であるインテル製品に比べて電力があまりかからず発熱も少ない。チップの開発と製造を同時に行っているインテルは現在14ナノCPUを量産している水準だ。
◆インテル7ナノCPU受注をめぐりサムスン-TSMCで競合予想
サムスン電子も先月30日、4-6月期カンファレンスコールで「今年前半期ファウンドリで歴代最大の売上を達成した」と明らかにした。サムスンは現在インテルCPUをファウンドリ生産するために交渉中だと伝えられている。最近インテルは「7ナノ工程で十分な収率を確保できなかった。外部ファウンドリ工程を活用する方案もあわせて検討している」と明らかにした状態だ。
インテルがTSMCを選ぶ場合、サムスンとTSMCのシェア格差はさらに広がる見通しだ。台湾市場調査企業「TrendForce(トレンドフォース)」によると、今年4-6月期のファウンドリ市場で、TSMCはシェア51.5%、サムスンは18.8%を記録した。
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