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韓国進歩元老学者「ろうそくデモ後の民主主義の退行…学生運動エリートが問題」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
崔教授は論文で、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)が行政府を圧倒するという意味で「青瓦台政府」、大統領選挙キャンプに参加した人が重用されるという意味で「キャンプ政府」という表現を使った。特にキャンプ人事については「公職追求と権力に対する熱望という点を除いて、いかなる政治的規範や行動を共有しないアノミー集団や、政治諮問役として堅持する倫理が見られない無道徳集団」と書いた。「全体主義的」「動員された多数による専制政」も登場する。共通点を抽出すれば大統領への権力集中だ。

崔教授はインタビューでも「現政権で大統領の権力がさらに分散されたとか牽制されたとかいう部分は見られなかった」と診断した。そして同僚学者(パク・サンフン氏)の表現を借りて「わが国の大統領は隠遁型大統領」とし「社会と意思疎通して支持を必要とし、世論をまとめるようだが、実際にはあらゆることを大統領の意志でできるため、意思疎通をする必要も通路もない、社会から分離した超越的権力者のようだ」と話した。

--文大統領は脱権威を強調した盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の青瓦台秘書室長だった。


「わが国で大統領の権力の中央集中化というか、権力の集積というか、他国と比べて一元的で強くなるのは歴史的な条件がある。文大統領になって大統領の権力が縮小・分散するどころか、少なくとも同じか、さらに中央集中化したと感じるのは、違う説明がなければならないだろう。ポピュリズム政治が世界的に大きな問題になっている。民主主義が脆弱、または脆弱になる条件を持つ国で特に強く表れる現象を見ることができるが、わが国も文在寅政権でとても強い特性を表すと考える」

--なぜ文在寅政権でか。

「運動があまりにも強かったからだ。韓国は運動が民主化を作るようになった国だ。運動(圏勢力)が盧武鉉政権当時から政治に進入し、文在寅政権では核心勢力になった。運動が政党の役割をする。市民団体もろうそくデモ後、大々的に政党に代わる役割をした。運動的政治観、すなわち民主主義を理解する方式も直接民主主義的な現象があった。青瓦台国民請願などで政治参加が拡大し、ソーシャルネットワークサービス(SNS)など爆発的な影響と結びつき、ポピュリズム的な政治が韓国政治を主導する状況が今日だと考える」

崔教授は論文で代案も提示した。民主主義を人民主権を実現する運動中心に理解するよりも、選出された人民の代表が主権者である人民を効果的に統治できるかという統治体制ないし政府形態として理解すべきだと述べた。そうでなければ誰が主権者である人民の自由と権利を守るのか、そのために民主主義は自由主義的民主主義の略語だと主張した。牽制と均衡の原理で大統領権力を分散し、立法府・司法府の権限を強め、社会的多元主義に進むべきだとも指摘した。公論の場を育てて新しい若い政治勢力を育てるべきという主張もした。

--談論政治をいうが、現実は厳酷だ。いわゆる「支持者」の集団的攻撃性も要因だ。

「アノミー的市民という言葉を使ったが、どっと集まっていってクリックで支持したり攻撃してりしてポピュリズムの環境につながったのが今日の政治の現実だ。教授や知識人の(現政権に対する)批判の声が小さいが、批判の声を高めれば、インターネット媒体によって集中的な攻撃対象になるかもしれないというのを恐れるのかもしれない。一種の自己検閲だ」


韓国進歩元老学者「ろうそくデモ後の民主主義の退行…学生運動エリートが問題」(1)

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