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韓国鉄原670ミリの雨で400人避難、北朝鮮の黄江ダム放流で臨津江「非常」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
連日続く大雨で、江原道鉄原郡(カンウォンド・チョルウォングン)の漢灘江(ハンタンガン)が氾濫しながら、民間人統制線の北側にある地域が浸水するなど、江原道や首都圏、忠清道(チュンチョンド)一帯に大雨被害が続出した。

鉄原郡によると、5日午後3時ごろ、漢灘江が氾濫し始めながら民間人統制線北側に位置した葛末邑亭淵里(カルマルウプ・チョンヨルリ)と東松邑二吉里(トンソンウプ・イギルリ)などの地域が浸水した。川の氾濫を受け、鉄原郡は直ちに亭淵里と二吉里の住民に待避令を下した。

これに対して住民400人余りが近隣のマウル会館や軍部隊などに急いで避難し、間に合わない住民たちは急いで山にのぼった。二吉里里長のキム・ジョンヨンさん(54)は「午後1時から水が少しずつあふれていると思ったが、それから2~3時間後には堤防が決壊したのか、泥水が一気に流れ込んできた」と伝えた。


民間人統制線の外にある葛末邑東幕里と金化邑生昌里(キムファウプ・センチャンリ)などの地域でも浸水が発生し、住民が大きな被害を受けた。道路が川のようになり、浸水した家から電子製品が流れ出たほか、集落の近くにある南大川(ナムデチョン)には死んだ猪が流されてきたりもした。住民たちは臨時待避所にも留まることができなくなると、すぐに救助ボートに乗って新しい待避所である近南面(クンナムミョン)事務所へ向かった。鉄原郡一帯には先月31日から5日まで670ミリの大雨が降った。

漢江(ハンガン)洪水統制所はこの日、臨津江(イムジンガン)の必勝橋(ピルスンギョ)の水位が12メートルを越えたことを受け、漣川(ヨンチョン)・坡州(パジュ)など京畿(キョンギ)北部軍事分境界線に隣接する地域に危機対応注意段階警報を発令した。漢江洪水統制所は「坡州・漣川地域の住民は雨の被害に留意してほしい」と呼びかけた。漣川郡と坡州市も住民に待避命令を下した。

漣川郡はこの日午後4時23分ごろ、「北側の黄江(ファンガン)ダムの放流で臨津江の水位が急激に上昇しており、臨津江下流の郡南面(クンナムミョン)など6つの邑・面にある10つの里の住民は、安全な場所に移動せよ」という災難SMSメッセージを発送した。坡州市も午後3時から積城面斗只里(チョクソンミョン・トゥジリ)の住民42世帯68人を京畿税務高等学校に、坡平面栗谷里(パピョンミョン・ユルゴンニ)の住民7世帯18人を坡平中学校にそれぞれ避難させた。

漣川・坡州など臨津江周辺の京畿北部地域では、先月から北朝鮮が臨津江上流に建設した黄江ダムを無断で放流しながら浸水被害が大きくなっていて、すでに緊急事態に入った。韓国統一部は「北朝鮮が今年に入り7月から今月3日まで、事前の通報なく黄江ダムの水門を3回開いて放流したことを確認した」と明らかにした。これに関連し、李在明(イ・ジェミョン)京畿知事はこの日、声明書を出して「京畿道は北側の黄江ダム無断放流に深い遺憾を表す」と明らかにした。

忠清(チュンチョン)圏では今月2~3日に降った大雨で人命被害が発生したことに続き、再び多くの雨が予報されて行方不明者の家族の心配が大きくなっている。捜索が始まって3日間が過ぎた状況でもこれといった成果が出てこないばかりか、大雨によって捜索作業が中断されるのではないかと懸念しているからだ。

中央災難(災害)安全対策本部などによると、今月1日以降、集中豪雨による被害状況は5日午後7時30分基準で死者15人、行方不明者11人に達する。罹災民は引き続き増えて1638人、施設被害は4764件に達する。住宅被害が1340件、ビニールハウス被害が148件で、農耕地被害面積は8033ヘクタールに達する。気象庁は6日日中にも中部地方と全羅道(チョルラド)、慶尚道(キョンサンド)地域に1時間に50~100ミリの猛烈な雨が降るところがあると予報した。

記録的な大雨で財産と人命被害が発生した忠清圏広域自治団体長が青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府に「特別災難地域」宣言を要請したりもした。

忠清南道(チュンチョンナムド)は大雨被害を受けた天安(チョナン)と牙山(アサン)・錦山(クムサン)・礼山(イェサン)など4市郡を特別災難地域に宣言するよう政府に公式建議した。梁承晁(ヤン・スンジョ)忠南知事は「道民の切迫した気持ちを理解し、それを解消することに重点を置いて速かに復旧作業に出る」と話した。李始鍾(イ・シジョン)忠北(チュンブク)知事はこの日午後、集中豪雨被害地域である忠州(チュンジュ)を訪れた丁世均(チョン・セギュン)首相に「迅速な生活安定と復旧のために、忠州と提川(チェチョン)・鎮川(ジンチョン)・陰城(ウムソン)・丹陽(タニャン)など5市郡を特別災難地域として宣言してほしい」と要請した。

丁首相は「忠北と京畿、忠南地域から特別災難地域宣言の建議あった。最大限迅速に検討するように」と、関連部署である行政安全部に指示した。政府は最大限迅速に審議手順を踏み、早ければ6日にも特別災難地域宣言を決める方案を検討中だ。

特別災難地域宣言は「災難および安全管理基本法」により、各地域対策本部長である市道知事が要請し、行政安全部を中心に中央災難安全対策本部が妥当だと認めれば中央安全管理委員会の審議を経て大統領が最終的に裁可・宣言することになる。特別災難地域に宣言されれば、国庫を追加支援して医療・防疫・防除なども支援できるようになる。



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