この2カ月間に対ウォンのドル相場が1ドル=1190~1210ウォンのボックス相場で推移している。ユーロ、円、ポンドなど主要国通貨と比較したドル相場(ドルインデックス)は先月だけで4%下落するなどドル安傾向がはっきり感じられるが、ウォン上昇にはつながらずにいる。新型コロナウイルスの流行にともなう韓国の家計と企業のドル確保の動き強化、輸出額減少、個人投資家の米国株買い拡大などが影響を与えた結果という分析が出ている。
◇強力な為替相場抵抗線「1190ウォン」
3日のソウル外国為替市場は1ドル当たり2.10ウォンのドル高となる1ドル=1193.40ウォンで取引を終えた。ウォン・ドル相場は6~7月に1ドル=1190~1210ウォンに閉じ込められていた。
これに対しドルは明確な下降線を見せている。ドルインデックスはこの日93.4を記録した。年初来高値となった3月19日の103.6に比べて9.8%下落した。ドルインデックスは先月だけで4.1%落ち、月間基準では2010年9月の5.4%以降で最大の下げ幅となった。
対ドルのユーロ相場も大幅に上がっている。対ドルのユーロ相場は先月31日1ユーロ=1.178ドルで取引を終えた。対ドルでユーロの価値は年初来安値から10.1%上昇した。
サムスン先物リサーチセンター長のチョン・ミヨン氏は「ドルが下がったのは新型コロナウイルスワクチンが登場するという期待から危険資産への投資需要が大きくなったのに伴ったもの。米国で新型コロナウイルス感染拡大が続き雇用など主要経済指標が停滞したことも作用した」と分析した。
◇ドル確保する個人と企業
ドルが弱まっているのに対ウォンのドル相場がボックス相場に閉じ込められていることに対し専門家らはいくつかの要因が重なって現れた現象だと説明している。
まず韓国の外国為替市場でウォンを売りドルを買おうとする需要が大きいという説明だ。新型コロナウイルスで一寸先も予想できない経済状況で安全資産であるドルを集めようとする個人と企業の需要が強化されたということだ。これにより6月末に企業のドル預金残高は前月より23億3000万ドル増えた579億9000万ドルで過去最大を記録した。個人が保有するドル預金残高も6月末に154億7000万ドルで前月より12億1000万ドル増えた。企業と個人のドル預金残高は3~6月に4カ月連続増加傾向を示した。
今年に入って輸出が減り企業のドル売りの動きが弱まったのも原因という説明だ。通常、企業は製品輸出代金として受け取ったドルをウォンに対等交換するが、その過程でウォンの価値が上がる。1~7月の累積輸出額は2834億7300万ドルで昨年より10.6%減ったため韓国外国為替市場のドル売りも減少するほかなかったということだ。
◇個人投資家の米国株買いも影響
一部では韓国の外国為替市場でドルを買い、テスラ、アップル、アルファベット(グーグルの持ち株会社)など米国株を買おうとする個人投資家の動きもウォン下落を誘発する要因という分析を出している。
預託決済院によると、上半期の韓国人投資家の海外株式売買代金は709億1055万ドルで、昨年上半期の180億7406万ドルの3倍を上回った。
外国人投資家が2月以降に韓国証券市場に背を向けたのもウォン相場に否定的影響を及ぼした。外国人投資家は有価証券市場で2月から6月まで5カ月連続で売り越しを続け、25兆708億ウォン相当の株式を売り越した。韓国株式売却代金をドルで両替する彼らの需要はウォンの価値を引き下げる要因だ。
今後もウォンの下げ幅は大きくないという分析が多い。ハイ投資証券のパク・サンヒョン 研究員は「輸出回復速度が遅く外国人投資家の韓国株買い傾向も大きくない。米大統領選挙が行われる11月まで相場は1170~1230ウォン水準で推移するだろう」と予想した。
◇強力な為替相場抵抗線「1190ウォン」
3日のソウル外国為替市場は1ドル当たり2.10ウォンのドル高となる1ドル=1193.40ウォンで取引を終えた。ウォン・ドル相場は6~7月に1ドル=1190~1210ウォンに閉じ込められていた。
これに対しドルは明確な下降線を見せている。ドルインデックスはこの日93.4を記録した。年初来高値となった3月19日の103.6に比べて9.8%下落した。ドルインデックスは先月だけで4.1%落ち、月間基準では2010年9月の5.4%以降で最大の下げ幅となった。
対ドルのユーロ相場も大幅に上がっている。対ドルのユーロ相場は先月31日1ユーロ=1.178ドルで取引を終えた。対ドルでユーロの価値は年初来安値から10.1%上昇した。
サムスン先物リサーチセンター長のチョン・ミヨン氏は「ドルが下がったのは新型コロナウイルスワクチンが登場するという期待から危険資産への投資需要が大きくなったのに伴ったもの。米国で新型コロナウイルス感染拡大が続き雇用など主要経済指標が停滞したことも作用した」と分析した。
◇ドル確保する個人と企業
ドルが弱まっているのに対ウォンのドル相場がボックス相場に閉じ込められていることに対し専門家らはいくつかの要因が重なって現れた現象だと説明している。
まず韓国の外国為替市場でウォンを売りドルを買おうとする需要が大きいという説明だ。新型コロナウイルスで一寸先も予想できない経済状況で安全資産であるドルを集めようとする個人と企業の需要が強化されたということだ。これにより6月末に企業のドル預金残高は前月より23億3000万ドル増えた579億9000万ドルで過去最大を記録した。個人が保有するドル預金残高も6月末に154億7000万ドルで前月より12億1000万ドル増えた。企業と個人のドル預金残高は3~6月に4カ月連続増加傾向を示した。
今年に入って輸出が減り企業のドル売りの動きが弱まったのも原因という説明だ。通常、企業は製品輸出代金として受け取ったドルをウォンに対等交換するが、その過程でウォンの価値が上がる。1~7月の累積輸出額は2834億7300万ドルで昨年より10.6%減ったため韓国外国為替市場のドル売りも減少するほかなかったということだ。
◇個人投資家の米国株買いも影響
一部では韓国の外国為替市場でドルを買い、テスラ、アップル、アルファベット(グーグルの持ち株会社)など米国株を買おうとする個人投資家の動きもウォン下落を誘発する要因という分析を出している。
預託決済院によると、上半期の韓国人投資家の海外株式売買代金は709億1055万ドルで、昨年上半期の180億7406万ドルの3倍を上回った。
外国人投資家が2月以降に韓国証券市場に背を向けたのもウォン相場に否定的影響を及ぼした。外国人投資家は有価証券市場で2月から6月まで5カ月連続で売り越しを続け、25兆708億ウォン相当の株式を売り越した。韓国株式売却代金をドルで両替する彼らの需要はウォンの価値を引き下げる要因だ。
今後もウォンの下げ幅は大きくないという分析が多い。ハイ投資証券のパク・サンヒョン 研究員は「輸出回復速度が遅く外国人投資家の韓国株買い傾向も大きくない。米大統領選挙が行われる11月まで相場は1170~1230ウォン水準で推移するだろう」と予想した。
この記事を読んで…