朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長がこれほど突然に死ななかったとしたら。ふと、そのような想像をしてみた。
世の中の人々、つまり「市長の秘書として働いている間、性犯罪を体験した」として彼を告訴した被害者周辺とごく少数の検察・警察を除き、誰も何が起こるのか知ることができないまさにそのときに朴氏が突然死を選んだ。誰がどのような空言を取り付けようとも、これほど明明白白に加害者自ら事件の因果関係を赤裸々に表わした死は今まで見た記憶がない。
ところで、もし彼が生きていて異なる道を模索したとしたら、あるいはもう少し長く悩んで決心をもう少し後で敢行したとすれば今どんな局面が繰り広げられていただろうか。たとえば、何事もなかったように相当期間予定された日程を消化し、彼の死亡前日夜にそうしたように、他人は知り得ないような極秘の対策会議をソウル市の核心参謀(6階の人々)と連日継続していたとしたら、被害者をそれとなく圧迫して懐柔の度合いを高めていたとしたらどうだっただろうか。
もしそうだったら、おそらく私たちはこの政権の権力者という人々がどれほど素早く不法的に情報を掠め取り、自分を防御するための時間を稼ぐことができたかを決して知ることはできなかっただろう。代わりに、あらゆる不正腐敗・不法疑惑が囁かれながら危機を迎えたこの政権の人々が普段やってきたとおり、疑惑が世の中に出てくれば御用放送一つ二つに出演して潔白を主張し、明白な証拠を突きつけても「違う」と言い張りながら「悔しい悔しい」と訴え、これを信号弾として彼の支持者が被害者に向かってあらゆる「味付け」をして事態の本質を曇らせる間、朴氏は税金で執り行われた彼の華やかな葬儀場で取材する記者にさえ「黙って哀悼」を強要して暴言を浴びせた、まさにその傲慢な権力者と額を突き合わせて政権次元でこの危機を逃れようとする抜け道を何が何でも探し出していたかもしれない。
だが、朴氏は告訴人が警察の事情聴取を終えるが早いか、彼がその時点に知っていてはいけない情報に基づいて遺書を残し、それによって私たちはいま、意外にもこの政権が味方の犯罪を扱うやり口を一部でも目撃しているところだ。前もって知らせて証拠を隠したり被害者を脅迫する時間を稼ぐ、そのようなやり口のことだ。
【コラム】朴元淳の死が暴いた秘密(2)
世の中の人々、つまり「市長の秘書として働いている間、性犯罪を体験した」として彼を告訴した被害者周辺とごく少数の検察・警察を除き、誰も何が起こるのか知ることができないまさにそのときに朴氏が突然死を選んだ。誰がどのような空言を取り付けようとも、これほど明明白白に加害者自ら事件の因果関係を赤裸々に表わした死は今まで見た記憶がない。
ところで、もし彼が生きていて異なる道を模索したとしたら、あるいはもう少し長く悩んで決心をもう少し後で敢行したとすれば今どんな局面が繰り広げられていただろうか。たとえば、何事もなかったように相当期間予定された日程を消化し、彼の死亡前日夜にそうしたように、他人は知り得ないような極秘の対策会議をソウル市の核心参謀(6階の人々)と連日継続していたとしたら、被害者をそれとなく圧迫して懐柔の度合いを高めていたとしたらどうだっただろうか。
もしそうだったら、おそらく私たちはこの政権の権力者という人々がどれほど素早く不法的に情報を掠め取り、自分を防御するための時間を稼ぐことができたかを決して知ることはできなかっただろう。代わりに、あらゆる不正腐敗・不法疑惑が囁かれながら危機を迎えたこの政権の人々が普段やってきたとおり、疑惑が世の中に出てくれば御用放送一つ二つに出演して潔白を主張し、明白な証拠を突きつけても「違う」と言い張りながら「悔しい悔しい」と訴え、これを信号弾として彼の支持者が被害者に向かってあらゆる「味付け」をして事態の本質を曇らせる間、朴氏は税金で執り行われた彼の華やかな葬儀場で取材する記者にさえ「黙って哀悼」を強要して暴言を浴びせた、まさにその傲慢な権力者と額を突き合わせて政権次元でこの危機を逃れようとする抜け道を何が何でも探し出していたかもしれない。
だが、朴氏は告訴人が警察の事情聴取を終えるが早いか、彼がその時点に知っていてはいけない情報に基づいて遺書を残し、それによって私たちはいま、意外にもこの政権が味方の犯罪を扱うやり口を一部でも目撃しているところだ。前もって知らせて証拠を隠したり被害者を脅迫する時間を稼ぐ、そのようなやり口のことだ。
【コラム】朴元淳の死が暴いた秘密(2)
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