これとは別に、地方自治体の運営体制に対する再検討も必要だ。地方自治団体長は任期を長くなるほど小王国を構築する可能性が高い。公務員に対する人事権を有しているためだ。特定団体長の下で昇進することになれば「彼の人」になる。これを足掛かりに政界に進出することができる場合があるため、忠誠競争が広がることもある。
朴氏の極端選択で、特別職として任用されていた27人がソウル市を離れたという。果たしてソウル市長の補佐組織として、これほどまでの特別職人材が必要なのか気になる。
この組織は朴氏の大統領選挙準備キャンプだったとみるべきだ。大統領選挙を狙っている他の広域団体長も事情はそれほど違わないだろう。市民や道民の税金で大統領選挙キャンプを運営するのが果たして適当なことか一考しなければならない。このような団体長をけん制するのが地方議会の役割だ。だが、ソウル市議会が朴氏の政策にブレーキをかけたという話は特に耳にしたことがない。これはソウル市議会の議席数の一方にひどく偏っているためだ。
2006年ソウル市議会選挙ではハンナラ党が圧勝したが2010年と2014年には民主党と新政治民主連合がそれぞれ3分の2を超える議席を得た。2018年選挙ではソウル市議会議席110席中102席を共に民主党が占めた。自由韓国党は6席で、院内交渉団体(10席以上)も構成できなかった。このような構図では地方議会が団体長をけん制できない。
これは有権者であるソウル市民が選択した結果だが、過度な議席偏重は民主主義の発展に役に立たない。どんな権力でも長期化すれば腐敗する可能性が高く、これは制度的にけん制されなければならない。前回の総選挙で衛星政党問題で議論になった連動型比例代表制は、事実、地方議会で実験するべきだった。
2018年ソウル市広域議会比例代表得票率を見ると、民主党が50.2%、自由韓国党25.2%、正しい未来党11.5%、正義党が9.7%だった。おおよそこのような割合でソウル市議会が構成されていたならば、今よりはソウル市議会は騒々しく論争的だったかもしれない。
来年4月には補欠選挙が予定されていて、2022年6月には再び地方選挙が行われる。
スキャンダルで3人の民主党所属広域団体長が落馬したことは普通のことであるはずがない。176席を持つ巨大与党はゆがんだ地方自治システムを正す責任がある。
キム・ウォンベ/社会ディレクター
【コラム】ソウル市長秘書室で止まっていた性暴行マニュアル(1)
朴氏の極端選択で、特別職として任用されていた27人がソウル市を離れたという。果たしてソウル市長の補佐組織として、これほどまでの特別職人材が必要なのか気になる。
この組織は朴氏の大統領選挙準備キャンプだったとみるべきだ。大統領選挙を狙っている他の広域団体長も事情はそれほど違わないだろう。市民や道民の税金で大統領選挙キャンプを運営するのが果たして適当なことか一考しなければならない。このような団体長をけん制するのが地方議会の役割だ。だが、ソウル市議会が朴氏の政策にブレーキをかけたという話は特に耳にしたことがない。これはソウル市議会の議席数の一方にひどく偏っているためだ。
2006年ソウル市議会選挙ではハンナラ党が圧勝したが2010年と2014年には民主党と新政治民主連合がそれぞれ3分の2を超える議席を得た。2018年選挙ではソウル市議会議席110席中102席を共に民主党が占めた。自由韓国党は6席で、院内交渉団体(10席以上)も構成できなかった。このような構図では地方議会が団体長をけん制できない。
これは有権者であるソウル市民が選択した結果だが、過度な議席偏重は民主主義の発展に役に立たない。どんな権力でも長期化すれば腐敗する可能性が高く、これは制度的にけん制されなければならない。前回の総選挙で衛星政党問題で議論になった連動型比例代表制は、事実、地方議会で実験するべきだった。
2018年ソウル市広域議会比例代表得票率を見ると、民主党が50.2%、自由韓国党25.2%、正しい未来党11.5%、正義党が9.7%だった。おおよそこのような割合でソウル市議会が構成されていたならば、今よりはソウル市議会は騒々しく論争的だったかもしれない。
来年4月には補欠選挙が予定されていて、2022年6月には再び地方選挙が行われる。
スキャンダルで3人の民主党所属広域団体長が落馬したことは普通のことであるはずがない。176席を持つ巨大与党はゆがんだ地方自治システムを正す責任がある。
キム・ウォンベ/社会ディレクター
【コラム】ソウル市長秘書室で止まっていた性暴行マニュアル(1)
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