英国の「ファーウェイ排除」決定にポンペオ米国務長官はすぐに歓迎メッセージを出した。ポンペオ長官は14日、「英国は信頼できない企業の製品を禁止して国家安全保障を守った」と評価した。そして「チェコ、デンマーク、エストニア、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、スウェーデンなど未来の通信網にファーウェイの使用を禁止する国の隊列に英国も合流した」と話した。英国政府はこの日、年末からファーウェイの5G通信装備新規調達を禁止し、すでに調達した装備も2027年までに排除すると発表した。
英国がこの隊列に入ったことで困惑しているのはカナダだ。カナダは米国、オーストラリア、英国、ニュージーランドの英語圏5カ国の情報機関ネットワークである「ファイブアイズ」の所属だ。15日のサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、これらの国のうちファーウェイに対し公式の立場を出していないのはカナダだけだ。
他の同盟国に対する圧迫も大きくなる見通しだ。この日ポンペオ長官は「インドのジオ、オーストラリアのテルストラ、韓国のSKTとKT、日本のNTTのようなクリーンな通信会社と他の企業もやはり自社の通信網からファーウェイの装備使用を禁止してきた」と言及した。続けて「各国は5G装備とソフトウェアが国家安全保障と経済安全保障、プライバシー、知的財産権または人権を脅かさないということを確信できなくてはならない」と付け加えた。
◇米国の友好国に戦線本格拡大
「排除宣言」までではないにせよ米国の友好国の間では「脱ファーウェイ」の動きが明確だ。ロイター通信は5日、仏国家情報システムセキュリティー庁(ANSSI)のプパール長官が自国の通信会社に今後ファーウェイの装備を使わないことを要求したと報道した。プパール局長は「全面使用禁止ではない」と線を引いたが、少なくともこれからはファーウェイと契約しないでほしいと勧めた格好だ。これに先立ちインド政府と日本政府も反ファーウェイ戦線に参加する意向を明らかにした。
韓国に向けられた圧迫も大きくなる見通しだ。韓国としては同盟国である米国の立場を知らないふりをすることも、最大輸出国の中国を冷遇することも難しい立場だ。韓国ではLGユープラスなど100社以上の企業がファーウェイと取引関係にある。こうした状況でポンペオ長官が「SKTとKTのようなクリーンな会社」と名指しで表現したのは間接的な圧迫と解釈できる余地がある。
足元に火がついたファーウェイはすぐに反応を出した。ファーウェイ英国法人のエドワード・ブリュースター報道官は「英国のすべてのモバイルユーザーに悪い知らせ。英国のデジタル格差が深刻化し通信費が増加するだろう」と話した。その上で丁重に「考え直してほしい」と促した。
◇英国失えば5G覇権失わないか懸念
米国を強く批判してきたファーウェイが英国に強く出られない理由は、英国を失うことになれば欧州を失い、欧州を失えば5G通信装備市場での覇権も失うことになるという懸念からだ。米国の強度が高い制裁に事実上カナダや日本など米国の友好国への進出が行き詰まったファーウェイは、欧州を柱として勝負をかける戦略だった。欧州攻略の核心である英国に対しては少なくない投資を進め、約束もした。2013~2017年に総額20億ポンドを投入し、昨年12月にはロンドンに5G革新センターを開設している。最近ではケンブリッジ近くに4億ポンド規模の研究開発センター建設を発表している。
ファーウェイは排除の決定にも持続的に通信会社と協力するという立場だ。現在英国の移動通信会社は4G通信でファーウェイの装備を多く使っている。実際に移動通信最大手のBTは、通信装備の3分の2がファーウェイ製品だ。ファーウェイ以外の会社の5G装備を導入するには既存の装備まで全面交換しなければならず大きなコストがかかるほかない。英国政府がファーウェイ排除を決めながら2027年まで猶予期間を設けた背景だ。フィナンシャルタイムズはこの日「ファーウェイ排除決定で英国の5Gネットワークは3年遅れ、20億ポンドのコストが追加されるだろう」と分析した。
◇ファーウェイの代替にエリクソン・ノキア・サムスン
ファーウェイ排除により欧州の通信装備企業であるエリクソンとノキアがまず恩恵を受けるものとみられる。だがサムスン電子にも機会が開かれる見通しだ。英デジタル・文化・メディア・スポーツ省のダウデン長官は14日に下院でファーウェイ排除決定を発表し、「ファーウェイを代替するためにまずスウェーデンのエリクソンとフィンランドのノキアが保護される必要がある。サムスンとNECなど他の新たな供給企業を引き込まなければならない」と言及した。市場調査機関のデローロによると、1-3月期の5G通信装備市場でファーウェイは35.7%で1位を守っている。エリクソンが24.8%、ノキアが15.8%で後に続いた。サムスン電子は13.2%で4位を占めた。
中国政府は15日、報復の可能性を警告した。中国外交部の華春瑩報道官は15日の定例会見で「中国は英国の決定に強く反対する。すべての決定と行為には代価が伴う。中国企業の正当な権利と利益を保護するために必要なあらゆる措置を取るだろう」と明らかにした。
英国がこの隊列に入ったことで困惑しているのはカナダだ。カナダは米国、オーストラリア、英国、ニュージーランドの英語圏5カ国の情報機関ネットワークである「ファイブアイズ」の所属だ。15日のサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、これらの国のうちファーウェイに対し公式の立場を出していないのはカナダだけだ。
他の同盟国に対する圧迫も大きくなる見通しだ。この日ポンペオ長官は「インドのジオ、オーストラリアのテルストラ、韓国のSKTとKT、日本のNTTのようなクリーンな通信会社と他の企業もやはり自社の通信網からファーウェイの装備使用を禁止してきた」と言及した。続けて「各国は5G装備とソフトウェアが国家安全保障と経済安全保障、プライバシー、知的財産権または人権を脅かさないということを確信できなくてはならない」と付け加えた。
◇米国の友好国に戦線本格拡大
「排除宣言」までではないにせよ米国の友好国の間では「脱ファーウェイ」の動きが明確だ。ロイター通信は5日、仏国家情報システムセキュリティー庁(ANSSI)のプパール長官が自国の通信会社に今後ファーウェイの装備を使わないことを要求したと報道した。プパール局長は「全面使用禁止ではない」と線を引いたが、少なくともこれからはファーウェイと契約しないでほしいと勧めた格好だ。これに先立ちインド政府と日本政府も反ファーウェイ戦線に参加する意向を明らかにした。
韓国に向けられた圧迫も大きくなる見通しだ。韓国としては同盟国である米国の立場を知らないふりをすることも、最大輸出国の中国を冷遇することも難しい立場だ。韓国ではLGユープラスなど100社以上の企業がファーウェイと取引関係にある。こうした状況でポンペオ長官が「SKTとKTのようなクリーンな会社」と名指しで表現したのは間接的な圧迫と解釈できる余地がある。
足元に火がついたファーウェイはすぐに反応を出した。ファーウェイ英国法人のエドワード・ブリュースター報道官は「英国のすべてのモバイルユーザーに悪い知らせ。英国のデジタル格差が深刻化し通信費が増加するだろう」と話した。その上で丁重に「考え直してほしい」と促した。
◇英国失えば5G覇権失わないか懸念
米国を強く批判してきたファーウェイが英国に強く出られない理由は、英国を失うことになれば欧州を失い、欧州を失えば5G通信装備市場での覇権も失うことになるという懸念からだ。米国の強度が高い制裁に事実上カナダや日本など米国の友好国への進出が行き詰まったファーウェイは、欧州を柱として勝負をかける戦略だった。欧州攻略の核心である英国に対しては少なくない投資を進め、約束もした。2013~2017年に総額20億ポンドを投入し、昨年12月にはロンドンに5G革新センターを開設している。最近ではケンブリッジ近くに4億ポンド規模の研究開発センター建設を発表している。
ファーウェイは排除の決定にも持続的に通信会社と協力するという立場だ。現在英国の移動通信会社は4G通信でファーウェイの装備を多く使っている。実際に移動通信最大手のBTは、通信装備の3分の2がファーウェイ製品だ。ファーウェイ以外の会社の5G装備を導入するには既存の装備まで全面交換しなければならず大きなコストがかかるほかない。英国政府がファーウェイ排除を決めながら2027年まで猶予期間を設けた背景だ。フィナンシャルタイムズはこの日「ファーウェイ排除決定で英国の5Gネットワークは3年遅れ、20億ポンドのコストが追加されるだろう」と分析した。
◇ファーウェイの代替にエリクソン・ノキア・サムスン
ファーウェイ排除により欧州の通信装備企業であるエリクソンとノキアがまず恩恵を受けるものとみられる。だがサムスン電子にも機会が開かれる見通しだ。英デジタル・文化・メディア・スポーツ省のダウデン長官は14日に下院でファーウェイ排除決定を発表し、「ファーウェイを代替するためにまずスウェーデンのエリクソンとフィンランドのノキアが保護される必要がある。サムスンとNECなど他の新たな供給企業を引き込まなければならない」と言及した。市場調査機関のデローロによると、1-3月期の5G通信装備市場でファーウェイは35.7%で1位を守っている。エリクソンが24.8%、ノキアが15.8%で後に続いた。サムスン電子は13.2%で4位を占めた。
中国政府は15日、報復の可能性を警告した。中国外交部の華春瑩報道官は15日の定例会見で「中国は英国の決定に強く反対する。すべての決定と行為には代価が伴う。中国企業の正当な権利と利益を保護するために必要なあらゆる措置を取るだろう」と明らかにした。
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