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燃料電池トラック戦争始まる…現代車・トヨタに対抗してダイムラー・BMWも参戦

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

現代自動車が「2019北米商用展示会」に展示した水素専用大型トラックコンセプトカー「HDC6ネプチューン」。[写真 現代自動車]

新型コロナウイルスの感染拡大以降、燃料電池トラック競争に火がついた。大型トラックを生産する自動車企業と物流・流通企業が直撃弾を受けたうえ、欧州の排ガス規制強化で従来の内燃機関トラックに代わる運送手段の登場が前倒しになる可能性が高まったのだ。

最近注目される会社は米国の電気自動車スタートアップ「ニコラ」だ。4日(現地時間)にナスダックに上場すると株価が急騰し、100年の歴史を誇る自動車企業フォードの時価総額に迫る「ホット」な会社になった。2014年にトレバー・ミルトン氏が創業したニコラは、燃料電池トラックと電気自動車基盤のピックアップトラックを販売する計画を明らかにした。2015年に試作品が登場したニコラ・ワン(Nikola One)は一度の水素充填で1900キロも走行する。その後、中大型トラックのニコラ・ツー(Nikola Two)と中型トラックのニコラ・トレ(Nikola TRE)発表計画を出し、2月には電気自動車ピックアップトラックのニコラ・バジャー(Nikola Badger)の生産計画を明らかにした。

まだ商品を出していない会社が注目されるのは、電気乗用車分野ではテスラが独走しているが、商用車(トラック・バス)部門では電気自動車や燃料電池車が登場していないからだ。長距離運送用の大型トラックは電気自動車を導入するうえで致命的な弱点をある。ディーゼルトラック水準の走行距離を確保するにはバッテリー容量が大きくなければならず、充電にかかる時間も長くなる。車両も重くなり、多くの貨物を載せるのが難しい。


それで登場した現実的な代案が燃料電池トラックだ。燃料電池車は燃料注入時間が従来の内燃機関の自動車とほぼ同じで、走行距離や積載容量は現在の電気自動車を上回る。この分野では現代自動車とトヨタが最も進んでいる。燃料電池車を実際に販売しているのも両社とホンダだけだ。

しかし最近になって世界自動車企業が動き始めている。8日(現地時間)、ドイツのダイムラートラックとスウェーデンのボルボトラックは燃料電池システム開発のためのジョイントベンチャーを設立した。ダイムラーは以前からグループ内部に燃料電池事業部を設置して商用化を考慮してきたが、本格的に動き出したのだ。トヨタは子会社の日野自動車をを通じて米国の商用車企業ケンワースと協力して燃料電池トラックを開発中だ。2019年からは米ロサンゼルス(LA)港湾庁、カリフォルニア州などと燃料電池トラックの試験走行も実施している。BMWはトヨタと、アウディは現代車と提携して燃料電池車を開発している。

変数は電気自動車陣営だ。ニコラの株価が急騰すると、テスラの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏は職員に「今はもうセミトラックを量産する時」と述べた。セミトラックはテスラが2017年に生産計画を明らかにした大型電気トラック。

テスラは今月末に「バッテリーデー」イベントを開催するが、いわゆる「ロードランナープロジェクト」として知られるバッテリー開発計画が発表される見通しだ。耐久寿命100万マイル(約160万キロ)に、大きさ・重さ・充電時間を画期的に減らした次世代バッテリーだ。テスラが従来の電気自動車の弱点を補完した次世代バッテリーを実際に出す場合、エコ商用車市場の版図が変わる可能性がある。

ハイ投資証券のコ・テボン・リサーチセンター長は「現在の技術では大型商用トラック分野で燃料電池車が有利だが、テスラが画期的なバッテリー技術を開発すれば燃料電池車陣営は優位を維持できないかもしれない」と述べた。



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