米国のドナルド・トランプ大統領が1日、韓米首脳電話会談で韓国の主要7カ国(G7)合流を公式に提案しながら韓国外交が新たな転換点を迎えている。これについて、韓国が国際舞台で一段階飛躍できる機会となるのか、あるいは米中の間で苦しい立場に立たされることになるのか、見方は交錯している。
◆「反中共同路線」演出しようとするトランプ氏
発端はトランプ大統領の30日(現地時間)のエアフォースワンでの記者会見だった。トランプ大統領はこの席で韓国とオーストラリア、インド、ロシアに言及しながら「G7がいま、世界を適切に代表しているとは感じない。旧式のグループ」と批判調で話した。
米国がインド太平洋戦略の核心パートナーに挙げている国々にロシアを加えたものだ。トランプ大統領はこの発言後、すぐに韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領に電話をかけた。
ところでトランプ大統領の「G7拡張構想」はドイツのアンゲラ・メルケル首相が「トランプ大統領のG7会議の出席要請を断った」というメッセージとほぼ同時に出てきた。公営「ドイチェ・ヴェレ」によると、ドイツ総理室報道官は30日(現地時間)、「コロナ状況が拡散していて6月末にワシントンDCで開催されるG7会議への直接出席は難しい」と明らかにした。
このような脈絡で見ると、今回のトランプ大統領の構想は米国にもう少し友好的な国を引き入れてG7体制を拡張しようとする試みとも考えることができる。G7のうち、トランプ大統領はドイツ・フランス・カナダなどと摩擦を起こしてきた。パリ気候変動協約からの脱退(2017年)、イラン核合意からの脱退(2018年)に続き、今年に入ってからは世界保健機関(WHO)から脱退すると主張しながらだ。
トランプ大統領がエアフォースワンで初めて言及した「G10または、G11」は1日、文大統領との電話会談ではブラジルまで含んだ「G12」に拡張された。
このように集めた友好国と「対中国共同路線」を見せるためにG7を活用するという意図を米国は隠さなかった。これに先立ち、ホワイトハウスが今回のG7会議の主題は「伝統的な友好国と中国の未来をどのように扱うのかに関すること」になると確認した。
トランプ大統領は画像でない対面(in person)会議の開催にこだわっているが、これはテレビ会議よりも対面会議のほうがより強力なメッセージを演出できるためだとみることができる。11月の大統領選挙を控えて強力な対中メッセージを出そうとしているということだ。
◆すぐに受諾した韓国、一線を画したロシア
トランプ大統領の突発構想で招待を受けた国も、既存G7国家も外交算法が複雑になった。
ひとまず韓国はすぐに受諾した。青瓦台(チョンワデ、大統領府)によると、文大統領は「G7体制は全世界的な問題に対応して解決策を見出すことに限界がある。招待に喜んで応じる」と答えた。
韓国政府はこの日、トランプ大統領の「G7招待」はオブザーバー資格ではなく、正式メンバーで参加するよう提案されたと解釈している。韓国がこのグループに入ることになれば、2008年主要20カ国・地域(G20)への合流以降、国際舞台で新たな飛躍を試みることになるのは間違いない。西側国家中心のG7は中国が含まれたG20に比べて「西側インナーサークル」的な性格が強いためだ。
青瓦台の姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官も2日、記者団に会い「G7にオブザーバー資格で参加する今回限りの一時的な性格のものではなく、新しい国際体制の正式メンバーになる」としながら「わが国が世界秩序を導くリーダー国の一つになるという意味」と評価した。
反面、同じように招待を受けたロシアは一線を画した。トランプ大統領は文大統領に続いて1日、プーチン大統領とも電話会談を行った。官営ロシア・トゥデイ(RT)によると、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は2日(現地時間)、「G7が旧時代的体制であることは間違いない」としつつも「中国なしではどのようなグローバルイニシアチブも不可能であることは明白だ」と話した。
これに先立ち、クレムリン宮も「プーチン大統領はG7会議の主題について情報がもっと必要だ。出席するには情報がもっと必要」と言及したが、「G7会議の主題」を取り上げたということは、中国を標的にした会議にロシアは加担しないという意味だった。
トランプ大統領「G7招待」すぐに応じた韓国 気になる中国は「仲間外れ」発言(2)
◆「反中共同路線」演出しようとするトランプ氏
発端はトランプ大統領の30日(現地時間)のエアフォースワンでの記者会見だった。トランプ大統領はこの席で韓国とオーストラリア、インド、ロシアに言及しながら「G7がいま、世界を適切に代表しているとは感じない。旧式のグループ」と批判調で話した。
米国がインド太平洋戦略の核心パートナーに挙げている国々にロシアを加えたものだ。トランプ大統領はこの発言後、すぐに韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領に電話をかけた。
ところでトランプ大統領の「G7拡張構想」はドイツのアンゲラ・メルケル首相が「トランプ大統領のG7会議の出席要請を断った」というメッセージとほぼ同時に出てきた。公営「ドイチェ・ヴェレ」によると、ドイツ総理室報道官は30日(現地時間)、「コロナ状況が拡散していて6月末にワシントンDCで開催されるG7会議への直接出席は難しい」と明らかにした。
このような脈絡で見ると、今回のトランプ大統領の構想は米国にもう少し友好的な国を引き入れてG7体制を拡張しようとする試みとも考えることができる。G7のうち、トランプ大統領はドイツ・フランス・カナダなどと摩擦を起こしてきた。パリ気候変動協約からの脱退(2017年)、イラン核合意からの脱退(2018年)に続き、今年に入ってからは世界保健機関(WHO)から脱退すると主張しながらだ。
トランプ大統領がエアフォースワンで初めて言及した「G10または、G11」は1日、文大統領との電話会談ではブラジルまで含んだ「G12」に拡張された。
このように集めた友好国と「対中国共同路線」を見せるためにG7を活用するという意図を米国は隠さなかった。これに先立ち、ホワイトハウスが今回のG7会議の主題は「伝統的な友好国と中国の未来をどのように扱うのかに関すること」になると確認した。
トランプ大統領は画像でない対面(in person)会議の開催にこだわっているが、これはテレビ会議よりも対面会議のほうがより強力なメッセージを演出できるためだとみることができる。11月の大統領選挙を控えて強力な対中メッセージを出そうとしているということだ。
◆すぐに受諾した韓国、一線を画したロシア
トランプ大統領の突発構想で招待を受けた国も、既存G7国家も外交算法が複雑になった。
ひとまず韓国はすぐに受諾した。青瓦台(チョンワデ、大統領府)によると、文大統領は「G7体制は全世界的な問題に対応して解決策を見出すことに限界がある。招待に喜んで応じる」と答えた。
韓国政府はこの日、トランプ大統領の「G7招待」はオブザーバー資格ではなく、正式メンバーで参加するよう提案されたと解釈している。韓国がこのグループに入ることになれば、2008年主要20カ国・地域(G20)への合流以降、国際舞台で新たな飛躍を試みることになるのは間違いない。西側国家中心のG7は中国が含まれたG20に比べて「西側インナーサークル」的な性格が強いためだ。
青瓦台の姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官も2日、記者団に会い「G7にオブザーバー資格で参加する今回限りの一時的な性格のものではなく、新しい国際体制の正式メンバーになる」としながら「わが国が世界秩序を導くリーダー国の一つになるという意味」と評価した。
反面、同じように招待を受けたロシアは一線を画した。トランプ大統領は文大統領に続いて1日、プーチン大統領とも電話会談を行った。官営ロシア・トゥデイ(RT)によると、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は2日(現地時間)、「G7が旧時代的体制であることは間違いない」としつつも「中国なしではどのようなグローバルイニシアチブも不可能であることは明白だ」と話した。
これに先立ち、クレムリン宮も「プーチン大統領はG7会議の主題について情報がもっと必要だ。出席するには情報がもっと必要」と言及したが、「G7会議の主題」を取り上げたということは、中国を標的にした会議にロシアは加担しないという意味だった。
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