与党発の歴史論争が政界に広がっている。真相調査要求、親日歴史論争、再審請求などが全方向に拡大し、「国会が歴史論争の場になっている」という声まで出ている。
韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の不法政治資金事件には与党から支援射撃が続いていて、大韓航空(KAL)858機爆破事件はソル・フン民主党最高委員が率先している。白善ヨプ(ペク・ソンヨプ)将軍を死後に国立顕忠院に安置できるかという論争は、親日派の墓地撤去という主張につながった。「親日派軍人の罪状は戦功だけでは許されない」として金弘傑(キム・ホンゴル)民主党議員が論争に火をつけ、元喜龍(ウォン・ヒリョン)済州道(チェジュド)知事は「白将軍は韓国戦争(朝鮮戦争)の李舜臣(イ・スンシン)」と反論した。朴三得(パク・サムドゥク)国家報勲処長が「白将軍は現行法上、顕忠院安置の対象」と述べたが、与党では「親日派の墓を顕忠院から撤去すべき」(李寿珍民主党議員)という声が出ている。
先月28日には民主党議員3人(禹元植議員、ソル・フン議員、李学永議員)が「維新清算特別法」の制定を要求した。維新憲法で発生した国家暴力の真相を究明する内容であり、「維新憲法に違憲決定は下されたが、不法性が綿密に検討されるべき」という趣旨だ。
「真実・和解のための過去事整理基本法」(以下、過去事法)が先月20日に国会本会議を通過し、日帝強占期以降から権威主義統治時代までの人権侵害事件に対する再調査も進められる可能性がある。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は法案通過の翌日(先月21日)に再調査が必要な代表的な事件として「兄弟福祉院、仙甘学園、韓国戦争民間人虐殺などに関連した事件」を挙げた。
与党の動きはイタリアの歴史学者ベネデット・クローチェ(1866-1952)の「すべての歴史は現代史である」という言葉を思い出させる。意味を付与しようという努力によって歴史的事実が新たに生まれるという意味であるからだ。新たに刻まれた歴史は執権勢力の正統性に力を与える公算が大きい。政治評論家のイ・ジョンフン氏は「単なる制度圏の主流の交代ではなく、歴史的正当性を得てこそ権力の維持が強固になる」と診断した。
過去が執権勢力の「政治」に動員されるという声は2015年の朴槿恵(パク・クネ)政権の歴史教科書国定化当時もあった。執権勢力は過去への再照明を「未来」のためのものと強調する。文在寅大統領も先月21日、「痛ましい歴史を直視できてこそ、正義が確立されて真の和合と統合の未来を開くことができる」と述べた。
専門家は何度も歴史の覆せば陣営間の葛藤を深めると懸念する。カン・ヘギョン淑明女子大歴史文化学科教授は「進歩・保守を問わず常識的な善意の結論に基づかなければ、今日の歴史はまた未来の過去事になる」と指摘した。
政界発の過去事再調査が陣営攻防と入り乱れて龍頭蛇尾に終わる点も問題だ。5・18民主化運動は過去4回の調査で発砲命令者の究明、ヘリコプター射撃の有無などの争点が不透明に終わり、5回目の調査が進行中だ。セウォル号惨事の再調査は3回目の調査と前政権の調査妨害疑惑に対する検察の捜査が併行されている。最近浮上しているKAL858機爆破は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で進歩派が多数含まれた真実究明委員会で「安全企画部捏造説」に根拠がないと判定したが、また取り上げられている。
韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の不法政治資金事件には与党から支援射撃が続いていて、大韓航空(KAL)858機爆破事件はソル・フン民主党最高委員が率先している。白善ヨプ(ペク・ソンヨプ)将軍を死後に国立顕忠院に安置できるかという論争は、親日派の墓地撤去という主張につながった。「親日派軍人の罪状は戦功だけでは許されない」として金弘傑(キム・ホンゴル)民主党議員が論争に火をつけ、元喜龍(ウォン・ヒリョン)済州道(チェジュド)知事は「白将軍は韓国戦争(朝鮮戦争)の李舜臣(イ・スンシン)」と反論した。朴三得(パク・サムドゥク)国家報勲処長が「白将軍は現行法上、顕忠院安置の対象」と述べたが、与党では「親日派の墓を顕忠院から撤去すべき」(李寿珍民主党議員)という声が出ている。
先月28日には民主党議員3人(禹元植議員、ソル・フン議員、李学永議員)が「維新清算特別法」の制定を要求した。維新憲法で発生した国家暴力の真相を究明する内容であり、「維新憲法に違憲決定は下されたが、不法性が綿密に検討されるべき」という趣旨だ。
「真実・和解のための過去事整理基本法」(以下、過去事法)が先月20日に国会本会議を通過し、日帝強占期以降から権威主義統治時代までの人権侵害事件に対する再調査も進められる可能性がある。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は法案通過の翌日(先月21日)に再調査が必要な代表的な事件として「兄弟福祉院、仙甘学園、韓国戦争民間人虐殺などに関連した事件」を挙げた。
与党の動きはイタリアの歴史学者ベネデット・クローチェ(1866-1952)の「すべての歴史は現代史である」という言葉を思い出させる。意味を付与しようという努力によって歴史的事実が新たに生まれるという意味であるからだ。新たに刻まれた歴史は執権勢力の正統性に力を与える公算が大きい。政治評論家のイ・ジョンフン氏は「単なる制度圏の主流の交代ではなく、歴史的正当性を得てこそ権力の維持が強固になる」と診断した。
過去が執権勢力の「政治」に動員されるという声は2015年の朴槿恵(パク・クネ)政権の歴史教科書国定化当時もあった。執権勢力は過去への再照明を「未来」のためのものと強調する。文在寅大統領も先月21日、「痛ましい歴史を直視できてこそ、正義が確立されて真の和合と統合の未来を開くことができる」と述べた。
専門家は何度も歴史の覆せば陣営間の葛藤を深めると懸念する。カン・ヘギョン淑明女子大歴史文化学科教授は「進歩・保守を問わず常識的な善意の結論に基づかなければ、今日の歴史はまた未来の過去事になる」と指摘した。
政界発の過去事再調査が陣営攻防と入り乱れて龍頭蛇尾に終わる点も問題だ。5・18民主化運動は過去4回の調査で発砲命令者の究明、ヘリコプター射撃の有無などの争点が不透明に終わり、5回目の調査が進行中だ。セウォル号惨事の再調査は3回目の調査と前政権の調査妨害疑惑に対する検察の捜査が併行されている。最近浮上しているKAL858機爆破は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で進歩派が多数含まれた真実究明委員会で「安全企画部捏造説」に根拠がないと判定したが、また取り上げられている。
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