新型コロナウイルス大流行以降に世界の「ラブコール」を受けた韓国の検査キット企業が「3大悪材料」に足踏みしている。検査キットの生産量増加で販売価格は下がり、主原料である抽出試薬価格は急上昇しているためだ。業界では予想より早く売り上げピークに達し下落傾向が始まるかもしれないとの悲観的な見通しが出ている。
◇輸出額前月より30%下落
1日に産業通商資源部が発表した「5月の輸出入動向」によると、韓国の検査キット企業の輸出代金は1億3128万ドルで前月の2億65万ドルより34.5%減った。輸出金額は新型コロナウイルスが本格的に流行した2月に64万3000ドルで3月2410万ドル、4月に2億65万ドルに急増していたが上昇傾向が鈍化したのだ。マッコーリー投信運用ファンドマネジャーのノ・スンウォン氏は「恐怖に包まれひとまず検査キットの在庫を積み上げていた時期は終わった。各国が許可を受けた会社の製品だけ輸入するなど障壁が高まっている」と指摘した。
過剰供給による価格下落も本格化している。4月に1個当たり12~14ドルを上回った検査キット供給価格は最近半分以下に落ち込んだ。食品医薬品安全処から検査キット輸出許可を受けた韓国企業は84社だ。ここに米国と欧州の企業を中心に検査キット生産も増加している。業界関係者は「受注競争が激しくなり一部の国は1個当たり5ドル前後を要求したりもする」と話した。
生産設備を100%稼動していた雰囲気も変わっている。先月から工場稼動率が大きく落ち込んだ。コジェンバイオテクは先月最後の週に在庫負担のため生産を中断した。同社関係者は「今月は在庫減少など推移を見守った後で生産量を決めるだろう」と話した。ある企業は先月、生産量の3分の1しか輸出できなかった。
◇原材料価格も急騰傾向
検査キットの核心材料である試薬と容器(チューブ)をほとんど外部から調達しているのも不安要因だ。ソルジェントのユ・ジェヒョン代表は、「試薬供給価格は新型コロナウイルス以前より2~5倍上がった。外部依存度が高い企業は収益下落につながるだろう」と話した。韓国企業は主に分子診断方式の新型コロナウイルス検査キットを輸出した。人のたんなど呼吸器検体を採取した後に核酸抽出試薬を混ぜ遺伝子増幅(PCR)を通じて陽性かどうかを判定する。
この検査キットには5種類の試薬が容器に入っている。このうち3種類の試薬は生体で各種の化学反応を起こす蛋白質である「エンザイム」だ。患者からリボ核酸(RNA)を抽出してDNAに変えこれを数万倍に増幅させてRNA情報が損傷しないように化学反応を抑制する役割をする。これを独自に生産できる韓国企業はバイオニア、ソルジェントなど一部企業にすぎない。
業界1位であるシージェンは抽出試薬をグローバル企業のロシュと韓国企業などから相当量を調達する。当初1週間当たり400万~500万個まで生産量を増やそうとしていたこの会社は先月第1週には200万個だけ生産した。試薬と容器などの材料調達に問題があったことがわかった。今月も1週間当たり300万個以下で生産する予定だ。業界関係者は「試薬を独自に生産すれば営業利益率が80%まで上がるが、輸入すれば50%以下に落ちる」と話した。
◇後進的な生産方式も障害
手作業で検査キットを作ることも問題点と指摘される。大多数の検査キット企業が工場内で手作業により試薬を入れ販売する。試薬容器に名札を付けるのも手作業で行われる。このため生産過程でミスが少なからず出ていると指摘される。
注文量を適時に処理できず一部企業は中国などから完成品を持ってきた後に箱だけ変えて売っているという指摘も出ている。業界関係者は「受注しながら生産量を合わせることができなかった企業が便法を使っている。結局韓国製品の質の低下につながり業界に良くない影響を与えるだろう」と話した。
◇輸出額前月より30%下落
1日に産業通商資源部が発表した「5月の輸出入動向」によると、韓国の検査キット企業の輸出代金は1億3128万ドルで前月の2億65万ドルより34.5%減った。輸出金額は新型コロナウイルスが本格的に流行した2月に64万3000ドルで3月2410万ドル、4月に2億65万ドルに急増していたが上昇傾向が鈍化したのだ。マッコーリー投信運用ファンドマネジャーのノ・スンウォン氏は「恐怖に包まれひとまず検査キットの在庫を積み上げていた時期は終わった。各国が許可を受けた会社の製品だけ輸入するなど障壁が高まっている」と指摘した。
過剰供給による価格下落も本格化している。4月に1個当たり12~14ドルを上回った検査キット供給価格は最近半分以下に落ち込んだ。食品医薬品安全処から検査キット輸出許可を受けた韓国企業は84社だ。ここに米国と欧州の企業を中心に検査キット生産も増加している。業界関係者は「受注競争が激しくなり一部の国は1個当たり5ドル前後を要求したりもする」と話した。
生産設備を100%稼動していた雰囲気も変わっている。先月から工場稼動率が大きく落ち込んだ。コジェンバイオテクは先月最後の週に在庫負担のため生産を中断した。同社関係者は「今月は在庫減少など推移を見守った後で生産量を決めるだろう」と話した。ある企業は先月、生産量の3分の1しか輸出できなかった。
◇原材料価格も急騰傾向
検査キットの核心材料である試薬と容器(チューブ)をほとんど外部から調達しているのも不安要因だ。ソルジェントのユ・ジェヒョン代表は、「試薬供給価格は新型コロナウイルス以前より2~5倍上がった。外部依存度が高い企業は収益下落につながるだろう」と話した。韓国企業は主に分子診断方式の新型コロナウイルス検査キットを輸出した。人のたんなど呼吸器検体を採取した後に核酸抽出試薬を混ぜ遺伝子増幅(PCR)を通じて陽性かどうかを判定する。
この検査キットには5種類の試薬が容器に入っている。このうち3種類の試薬は生体で各種の化学反応を起こす蛋白質である「エンザイム」だ。患者からリボ核酸(RNA)を抽出してDNAに変えこれを数万倍に増幅させてRNA情報が損傷しないように化学反応を抑制する役割をする。これを独自に生産できる韓国企業はバイオニア、ソルジェントなど一部企業にすぎない。
業界1位であるシージェンは抽出試薬をグローバル企業のロシュと韓国企業などから相当量を調達する。当初1週間当たり400万~500万個まで生産量を増やそうとしていたこの会社は先月第1週には200万個だけ生産した。試薬と容器などの材料調達に問題があったことがわかった。今月も1週間当たり300万個以下で生産する予定だ。業界関係者は「試薬を独自に生産すれば営業利益率が80%まで上がるが、輸入すれば50%以下に落ちる」と話した。
◇後進的な生産方式も障害
手作業で検査キットを作ることも問題点と指摘される。大多数の検査キット企業が工場内で手作業により試薬を入れ販売する。試薬容器に名札を付けるのも手作業で行われる。このため生産過程でミスが少なからず出ていると指摘される。
注文量を適時に処理できず一部企業は中国などから完成品を持ってきた後に箱だけ変えて売っているという指摘も出ている。業界関係者は「受注しながら生産量を合わせることができなかった企業が便法を使っている。結局韓国製品の質の低下につながり業界に良くない影響を与えるだろう」と話した。
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