トランプ大統領はこの日フロリダ州のケネディ宇宙センターで民間宇宙船スペースエックスの打ち上げを見守った後、帰りの大統領専用機内で記者らに「6月に米国で開く予定だったG7首脳会議を9月に延期する」と話した。トランプ大統領は「G7がいま世界で起きていることをしっかり代弁しているとは思わない。非常に時代遅れの国々の集団」と批判した。続けて「われわれはオーストラリアを望み、インドを望み、韓国も望む。これらはとても良い国々だ」と述べた。その上で「概略G10またはG11になるだろう」とした。ホワイトハウスのファラー報道官はこれをめぐり「われわれの伝統的な同盟国が1カ所に集まり中国の未来についてどのように対処するのか議論する場になるだろう」と説明した。
G7は1977年に始まった米国とドイツ、フランス、英国、イタリア、カナダ、日本の先進7カ国の会議だ。1998年にロシアも含めG8となったが、2014年にロシアはクリミア半島併合で参加資格を剥奪された。こうしたG7に参加国を大幅に増やして最小限今年は「中国牽制」のG11にするという試みだ。特にトランプ大統領が招待対象に挙げた韓国、オーストラリア、インドは、米国がアジア太平洋戦略の主要軸にしようとしている国で、ホワイトハウスの「中国封鎖」の意図がさらに明確だとの解釈が出ている。