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【社説】今が朝鮮時代なのか…過去に執着する与党=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
総選挙で117議席を獲得した巨大与党が、過去にばかり執着する時代錯誤的な姿を見せている。大法院(最高裁)の確定判決を受けた韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相について「高圧的な捜査と司法壟断の被害者」(金太年院内代表)などの発言で「判決逆転」に熱を上げている民主党から、大韓航空(KAL)858機爆破事件を再調査すべきだという主張が出てきた。党最高委員のソル・フン議員は一昨日、「この事件に対する(2007年の)真相調査は不十分な点があまりにも多い。与党・政府・青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)がのぞいて見る必要がある」と主張した。

1987年、大韓航空機が115人を乗せてイラクを出発し、ソウルに向かう途中、ミャンマーの上空で爆破された。政府は北朝鮮工作員の金賢姫(キム・ヒョンヒ)によるテロという結論を出した。しかしその後、この事件について国家安全企画部の自作劇という陰謀説が提起され、2007年に盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が再調査をした結果、「北の工作員による事件」であることを再確認した。したがってソル議員は現政権の前身の盧武鉉政権の再調査も信用できないということだ。これだけではない。李寿珍(イ・スジン)氏(共に民主党から国会議員に当選)は24日、国立ソウル顕忠院で開かれた行事で「親日派の墓を顕忠院から撤去すべき」とし「(第21代国会で)親日派墓撤去法を作らなければいけない」と述べた。

今はどういう時期なのか。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先日、国家財政戦略会で新型コロナ事態克服のための「戦時財政」を注文したところだ。コロナがもたらす経済危機が戦争に比喩されるほど厳しい状況を迎えている。にもかかわらず与党議員が国民の生活とは距離がある過去の問題に執着している。朝鮮は過去を覆そうとする士禍に没頭して滅びた。


コロナ国難を迎え、与野党が団結しても足りない状況だ。与党の過去調査は協治どころか分裂ばかり招いている。さらに多数党になったからといって歴史を手のひらを返すように扱えば、総選挙で勝った政治勢力がそのたびに歴史を覆す悪循環が繰り返されるしかない。

民主党は2004年(第17代)総選挙の圧勝後に崩れた開かれたウリ党を忘れてはいけない。開かれたウリ党は過半(152議席)を占めた後、余勢を駆って過去事法・国家保安法の改正を強行した。国民の実生活とは距離がある過去・理念志向的なイシューだった。強硬派の勢力拡大で党は急速に崩れた。歴史は繰り返されるという事実を知らないはずはない。驕りはすべてのものを一瞬にして崩壊させる。第21代国会が始まる前からこうした兆候が見えるのではないか心配だ。李海チャン(イ・ヘチャン)代表が当選者に送った手紙で「(開かれたウリ党時代)国民が望むことを考えず、我々の考えばかりを押しつけた」と警戒した。この言葉を自ら忘れることがあってはいけない。



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