背信の側面でみると、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)元代表の尹美香(ユン・ミヒャン)氏(共に市民党から国会議員に当選)に対して92歳の李容洙(イ・ヨンス)慰安婦被害者が感じた背信の強度は、死を目前にしたマルキンに劣らないだろう。李さんは「尹氏がデモ(水曜集会)をするたびに子どもたち(大学生)から募金するのをみて胸が痛んだ」 「バスケットボール行事におばあさんを動員して募金箱を回す時も恥ずかしかった」と告白した。25日の記者会見でも「募金行事が終わってお腹がすいたと伝えたところ、お金がないと言われた」とし、誰のための挺対協なのかと声を高めた。これまでのうっ憤が爆発したのは、尹氏が国会議員になると明らかにした時だった。「慰安婦問題を解決するために断るべきだった。私利私欲のためにすべてを人に任せて」。
数十年間にわたり同苦同楽してきた慰安婦活動家が総選挙に出馬して政治家になるのは変節であり背信だと、李さんは感じた。おばあさんと挺対協の関係も主客が転倒した状態だった。李さんが「被害者個人だけでなく、国民と世界の人々に対しても背信」と非難した理由だ。