日本政府は新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)拡散によって東京都をはじめ千葉県、神奈川県、埼玉県、北海道など5都道県に発令中だった緊急事態宣言を25日、解除する。
これで先月7日から日本全国に相次いで発令されていた緊急事態宣言は完全に解除されることになった。
これに先立ち、安倍晋三首相は今月14日、まず39県の緊急事態を解除したことに続き、21日には大阪府、京都府、兵庫県など関西地域3府県の緊急事態を解除した。
当初、緊急事態宣言の期限は今月末までだった。だが、日本政府は「直近1週間の新たな感染者数が10万人当たり0.5人程度以下」などの基準を作って解除を操り上げた。
事実、25日に解除が決まった5都道県のうち、神奈川県(0.70)と北海道(0.76)の場合、基準をクリアできていなかった。だが、日本政府は「減少傾向にあることには変わりがない」などとして解除を強行した。
経済・社会活動も段階的に拡大する。差し当たり、東京都は26日から飲食店の営業時間を現在の午後8時までから午後10時までに延長して、博物館や図書館などを開放する。
日本政府は今後3週ごとに感染状況を評価して、運動競技やコンサートなど各種イベントの開催範囲を段階的に拡大していく方針だ。クラスター(集団感染)発生の可能性が残っているカラオケやスポーツクラブなどの施設も、原則的に6月1日からは営業を許可する方向なので論争も予想される。
安倍氏が緊急事態解除を操り上げて経済活動の再開を急ぐのは「アベノミクスで立て直した日本経済をこれ以上萎縮させるべきではない」という判断のためとみられる。
だが、これだけでなく最近20%台に急降下した内閣支持率の反騰を試みようとする政治的な計算も根底にはあるという分析もある。
朝日新聞が5月23~24日に実施した世論調査で、安倍内閣の支持率は2012年12月、第2次安倍政権発足以降で最低値の29%を記録した。16~17日調査の33%から4%ポイントさらに下落し、不支持は5%ポイント上昇した52%に達した。
2012年12月以降、朝日新聞の調査で内閣支持率が最も低かったのは森友・加計問題で批判が高まっていた2018年3~4月の31%だった。
安倍氏が「違法定年延長論争」を甘受しながらも次期検察総長に強く推していた黒川弘務・東京高等検察検事長の「賭けマージャン」による辞職、新型コロナウイルス(新型肺炎)への対応失敗、「桜を見る会」疑惑とこれによる道徳性喪失、任期末レームダック現象まで重なった今回の危機は2018年のときよりも深刻そうだ。
これに先立ち、23日に実施された毎日調査でも安倍内閣の支持率は27%にすぎなかった。
外出自粛と休業で経済的活動が萎縮するほど、政権に対する国民の不満はより大きくならざるをえない。このため、安倍氏としては緊急事態宣言をいち早く解除して、新型コロナでストップした日本経済を生かすために率先して取り組んでいる姿を演出する必要があるということだ。
自民党から「支持率の下落は政策的な失敗が原因ではないため、新型コロナ緊急事態が解除されれば雰囲気が変わるだろう。(6月中旬までの)通常国会会期が終われば支持率は回復するだろう」という楽観論が提起されているのも同じ脈絡だ。
だが、安倍氏のこのような計算が的中するかは未知数だ。毎日新聞の山田孝男・特別編集委員は25日付コラムで、自民党の中堅議員が伝えた地方の雰囲気を伝えた。
「(自民党から民主党に政権が交代させられた)09年は『とにかく自民党を代えたい』という世論だった。今は『とにかく安倍総理を、安倍路線を代えたい』ですかね」
深い谷の奥底まで冷たく落ちた民心を取り戻すことは安倍氏が思ったほど簡単ではない可能性もあるということだ。
これで先月7日から日本全国に相次いで発令されていた緊急事態宣言は完全に解除されることになった。
これに先立ち、安倍晋三首相は今月14日、まず39県の緊急事態を解除したことに続き、21日には大阪府、京都府、兵庫県など関西地域3府県の緊急事態を解除した。
当初、緊急事態宣言の期限は今月末までだった。だが、日本政府は「直近1週間の新たな感染者数が10万人当たり0.5人程度以下」などの基準を作って解除を操り上げた。
事実、25日に解除が決まった5都道県のうち、神奈川県(0.70)と北海道(0.76)の場合、基準をクリアできていなかった。だが、日本政府は「減少傾向にあることには変わりがない」などとして解除を強行した。
経済・社会活動も段階的に拡大する。差し当たり、東京都は26日から飲食店の営業時間を現在の午後8時までから午後10時までに延長して、博物館や図書館などを開放する。
日本政府は今後3週ごとに感染状況を評価して、運動競技やコンサートなど各種イベントの開催範囲を段階的に拡大していく方針だ。クラスター(集団感染)発生の可能性が残っているカラオケやスポーツクラブなどの施設も、原則的に6月1日からは営業を許可する方向なので論争も予想される。
安倍氏が緊急事態解除を操り上げて経済活動の再開を急ぐのは「アベノミクスで立て直した日本経済をこれ以上萎縮させるべきではない」という判断のためとみられる。
だが、これだけでなく最近20%台に急降下した内閣支持率の反騰を試みようとする政治的な計算も根底にはあるという分析もある。
朝日新聞が5月23~24日に実施した世論調査で、安倍内閣の支持率は2012年12月、第2次安倍政権発足以降で最低値の29%を記録した。16~17日調査の33%から4%ポイントさらに下落し、不支持は5%ポイント上昇した52%に達した。
2012年12月以降、朝日新聞の調査で内閣支持率が最も低かったのは森友・加計問題で批判が高まっていた2018年3~4月の31%だった。
安倍氏が「違法定年延長論争」を甘受しながらも次期検察総長に強く推していた黒川弘務・東京高等検察検事長の「賭けマージャン」による辞職、新型コロナウイルス(新型肺炎)への対応失敗、「桜を見る会」疑惑とこれによる道徳性喪失、任期末レームダック現象まで重なった今回の危機は2018年のときよりも深刻そうだ。
これに先立ち、23日に実施された毎日調査でも安倍内閣の支持率は27%にすぎなかった。
外出自粛と休業で経済的活動が萎縮するほど、政権に対する国民の不満はより大きくならざるをえない。このため、安倍氏としては緊急事態宣言をいち早く解除して、新型コロナでストップした日本経済を生かすために率先して取り組んでいる姿を演出する必要があるということだ。
自民党から「支持率の下落は政策的な失敗が原因ではないため、新型コロナ緊急事態が解除されれば雰囲気が変わるだろう。(6月中旬までの)通常国会会期が終われば支持率は回復するだろう」という楽観論が提起されているのも同じ脈絡だ。
だが、安倍氏のこのような計算が的中するかは未知数だ。毎日新聞の山田孝男・特別編集委員は25日付コラムで、自民党の中堅議員が伝えた地方の雰囲気を伝えた。
「(自民党から民主党に政権が交代させられた)09年は『とにかく自民党を代えたい』という世論だった。今は『とにかく安倍総理を、安倍路線を代えたい』ですかね」
深い谷の奥底まで冷たく落ちた民心を取り戻すことは安倍氏が思ったほど簡単ではない可能性もあるということだ。
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