◆金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官の特別討論の要旨
--北朝鮮は世界保健機関(WHO)に新型コロナウイルス感染者がいないと報告したが、中朝、露朝国境と南北連絡事務所を封鎖した。始業を延期するなど厳格な防疫活動をしている。
韓国政府はコロナ状況で保健医療協力を考慮している。新薬材料の原料となる野生植物分野は北朝鮮の方が有利だ。
南北関係が小康局面である時、中国を通じて接触と協力が実現する状況もある。南北関係と中朝関係は補完的だ。制裁のため協力の範囲と内容は制限される。制限的な状況を活用するために韓中朝の役割分担が必要だ。
北朝鮮の核問題は、今年は米大統領選挙もあり、小康局面が続いている。小康局面をうまく管理しながら交渉を再開する機会を用意することに関心を向けなければいけない。
この過程に中国の役割がある。米中の戦略的競争の中でも北朝鮮核問題では米国も中国の役割を認める。昨年12月を振り返ると、交渉期間が年末に設定された状況で米中間で非常に制限された形態の協力が行われた点も注目しなければいけない。北朝鮮核問題を韓米朝の三角関係で説明するが、核問題解決の速度を高めるうえで韓中朝の三角関係の役割もある。
コロナ状況で韓国の外交が世界レベルで重要な位置にある。K防疫の次はK経済だ。K平和という概念も成立する。コロナ状況で韓国の位置と役割はソフトパワーの典型になった--。
新型コロナウイルスの感染が世界的に広がると、北朝鮮は中国との国境を封鎖したが、中国は北朝鮮に診断試薬を提供して密着した。
26日、「コロナ事態と中朝関係、そして韓半島」をテーマに「韓中ビジョンフォーラム」第3回会議が開かれた。
李熙玉(イ・ヒオク)成均中国研究所長は「中国が韓半島(朝鮮半島)で韓中関係と中朝関係について差別より均衡を模索する可能性がある」と診断した。
金錬鉄統一部長官は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長関連の立場(中央日報27日付1面)を明らかにした後、「K防疫とK経済を越え、韓米朝と韓中朝の三角関係が補完するK平和の可能性」を提示した。
以下は第3回会議の主な発言録。
李熙玉(イ・ヒオク)成均中国研究所長=北朝鮮の新型コロナに関連した1月21日の最初の対処が注目される。中国が午後4時にウイルスの人体間感染の可能性を初めて発表した。北朝鮮は保健相が6時にテレビでインタビューを行った。直ちに全国防疫網を稼働した。このように北朝鮮のコロナ対応は中国との緊密な医療協力の中で行われた。昨年11月と12月に遼寧・吉林省の党書記が北朝鮮を訪問した。農業・民生・観光と衛生の4つの合意をした。中国はコロナ支援82カ国のリストを発表し、北朝鮮を除いた。感染者がいないという北朝鮮側の立場を考慮した。4月12日には丹東新鴨緑江(アムノッカン)大橋の北側税関工事が確認された。コロナ事態が落ちつくと、本格的な中朝経済協力が始まった。平壌(ピョンヤン)総合病院も注目される。コロナで北朝鮮は建設事業の大半を中止したが、平壌総合病院は唯一進行中だ。昨年6月の習近平主席の訪朝プレゼントという解釈も出ている。中朝関係には構造的レベルで米中戦略競争構図が作用する。中国は韓半島で韓中関係と中朝関係を戦略的に差別化するよりも戦略的均衡を模索する可能性がある。しかし米中競争が激しくなれば、韓半島問題が常に米中関係の従属変数に転落する可能性が高い。南北関係を解決する時間は十分でない。韓国は韓半島の完全な非核化と恒久的平和体制という最終状況に備えなければいけない。中国が在韓米軍、韓米同盟、韓米連合司令部など「真実の瞬間」に対する答えを早期に要求する可能性がある。非核化や韓半島平和体制に対する新しいモメンタムを作ることができるからだ。北朝鮮は「強大国の間に挟まれているのではなく、大国を動かすことができる戦略的要衝地にいる」とし、最近は戦略的要衝地論を強調している。
辛正承(シン・ジョンスン)元駐中大使=新型コロナで不確かだが、北朝鮮のコロナに対する米朝間の医療支援、韓米中の対北朝鮮共同医療支援が実現すれば、米朝間の信頼が高まり、これに基づき非核化問題の進展をもたらすという意見が提示されている。北朝鮮の核・ミサイル能力が増強する状況で、韓中がどう協力するかは重要な関心事だ。
キム・フンギュ亜洲大中国政策研究所長=習近平主席の時代に入って中国が積極的な韓半島政策を始めた。北朝鮮は防御と攻撃をいつでも転換できる多目的カードを運用している。核兵器とミサイル保有、短距離弾道ミサイルとこれを強化していく方法だ。今年下半期の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)挑発なども予想されているが、北朝鮮が慎重になる可能性もある。トランプ大統領と習近平主席の要因で北朝鮮を抑止する力が以前より強まった。
パク・ビョングァン国家安保戦略研究院研究委員=大韓民国の位置づけと発展の方向を考慮し、北朝鮮核問題の向こう側の外交と安保を考慮する必要がある。韓中関係で北核と北朝鮮ばかりを眺めれば自縄自縛となる。習主席が訪韓すれば、ポストコロナ時代の米中対立構図の中で機械的な中立や、中国との関係を画期的に高めるというメッセージには慎重でなければいけない。それよりも新型コロナ危機を克服する過程で韓中両国が見せた協力と国民が見せた美談を相互尊重と友好増進のきっかけにするメッセージに焦点を合わせるのがよい。
【コラム】「K防疫を越えてK平和…韓米朝と韓中朝の補完を」=韓中ビジョンフォーラム(2)
--北朝鮮は世界保健機関(WHO)に新型コロナウイルス感染者がいないと報告したが、中朝、露朝国境と南北連絡事務所を封鎖した。始業を延期するなど厳格な防疫活動をしている。
韓国政府はコロナ状況で保健医療協力を考慮している。新薬材料の原料となる野生植物分野は北朝鮮の方が有利だ。
南北関係が小康局面である時、中国を通じて接触と協力が実現する状況もある。南北関係と中朝関係は補完的だ。制裁のため協力の範囲と内容は制限される。制限的な状況を活用するために韓中朝の役割分担が必要だ。
北朝鮮の核問題は、今年は米大統領選挙もあり、小康局面が続いている。小康局面をうまく管理しながら交渉を再開する機会を用意することに関心を向けなければいけない。
この過程に中国の役割がある。米中の戦略的競争の中でも北朝鮮核問題では米国も中国の役割を認める。昨年12月を振り返ると、交渉期間が年末に設定された状況で米中間で非常に制限された形態の協力が行われた点も注目しなければいけない。北朝鮮核問題を韓米朝の三角関係で説明するが、核問題解決の速度を高めるうえで韓中朝の三角関係の役割もある。
コロナ状況で韓国の外交が世界レベルで重要な位置にある。K防疫の次はK経済だ。K平和という概念も成立する。コロナ状況で韓国の位置と役割はソフトパワーの典型になった--。
新型コロナウイルスの感染が世界的に広がると、北朝鮮は中国との国境を封鎖したが、中国は北朝鮮に診断試薬を提供して密着した。
26日、「コロナ事態と中朝関係、そして韓半島」をテーマに「韓中ビジョンフォーラム」第3回会議が開かれた。
李熙玉(イ・ヒオク)成均中国研究所長は「中国が韓半島(朝鮮半島)で韓中関係と中朝関係について差別より均衡を模索する可能性がある」と診断した。
金錬鉄統一部長官は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長関連の立場(中央日報27日付1面)を明らかにした後、「K防疫とK経済を越え、韓米朝と韓中朝の三角関係が補完するK平和の可能性」を提示した。
以下は第3回会議の主な発言録。
李熙玉(イ・ヒオク)成均中国研究所長=北朝鮮の新型コロナに関連した1月21日の最初の対処が注目される。中国が午後4時にウイルスの人体間感染の可能性を初めて発表した。北朝鮮は保健相が6時にテレビでインタビューを行った。直ちに全国防疫網を稼働した。このように北朝鮮のコロナ対応は中国との緊密な医療協力の中で行われた。昨年11月と12月に遼寧・吉林省の党書記が北朝鮮を訪問した。農業・民生・観光と衛生の4つの合意をした。中国はコロナ支援82カ国のリストを発表し、北朝鮮を除いた。感染者がいないという北朝鮮側の立場を考慮した。4月12日には丹東新鴨緑江(アムノッカン)大橋の北側税関工事が確認された。コロナ事態が落ちつくと、本格的な中朝経済協力が始まった。平壌(ピョンヤン)総合病院も注目される。コロナで北朝鮮は建設事業の大半を中止したが、平壌総合病院は唯一進行中だ。昨年6月の習近平主席の訪朝プレゼントという解釈も出ている。中朝関係には構造的レベルで米中戦略競争構図が作用する。中国は韓半島で韓中関係と中朝関係を戦略的に差別化するよりも戦略的均衡を模索する可能性がある。しかし米中競争が激しくなれば、韓半島問題が常に米中関係の従属変数に転落する可能性が高い。南北関係を解決する時間は十分でない。韓国は韓半島の完全な非核化と恒久的平和体制という最終状況に備えなければいけない。中国が在韓米軍、韓米同盟、韓米連合司令部など「真実の瞬間」に対する答えを早期に要求する可能性がある。非核化や韓半島平和体制に対する新しいモメンタムを作ることができるからだ。北朝鮮は「強大国の間に挟まれているのではなく、大国を動かすことができる戦略的要衝地にいる」とし、最近は戦略的要衝地論を強調している。
辛正承(シン・ジョンスン)元駐中大使=新型コロナで不確かだが、北朝鮮のコロナに対する米朝間の医療支援、韓米中の対北朝鮮共同医療支援が実現すれば、米朝間の信頼が高まり、これに基づき非核化問題の進展をもたらすという意見が提示されている。北朝鮮の核・ミサイル能力が増強する状況で、韓中がどう協力するかは重要な関心事だ。
キム・フンギュ亜洲大中国政策研究所長=習近平主席の時代に入って中国が積極的な韓半島政策を始めた。北朝鮮は防御と攻撃をいつでも転換できる多目的カードを運用している。核兵器とミサイル保有、短距離弾道ミサイルとこれを強化していく方法だ。今年下半期の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)挑発なども予想されているが、北朝鮮が慎重になる可能性もある。トランプ大統領と習近平主席の要因で北朝鮮を抑止する力が以前より強まった。
パク・ビョングァン国家安保戦略研究院研究委員=大韓民国の位置づけと発展の方向を考慮し、北朝鮮核問題の向こう側の外交と安保を考慮する必要がある。韓中関係で北核と北朝鮮ばかりを眺めれば自縄自縛となる。習主席が訪韓すれば、ポストコロナ時代の米中対立構図の中で機械的な中立や、中国との関係を画期的に高めるというメッセージには慎重でなければいけない。それよりも新型コロナ危機を克服する過程で韓中両国が見せた協力と国民が見せた美談を相互尊重と友好増進のきっかけにするメッセージに焦点を合わせるのがよい。
【コラム】「K防疫を越えてK平和…韓米朝と韓中朝の補完を」=韓中ビジョンフォーラム(2)
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