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【コラム】ポストコロナ…「技術冷戦時代」が訪れる=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

新型コロナウイルス感染症を機に第4次産業革命が加速する雰囲気だ。

新型コロナウイルス感染症で第4次産業革命が加速しそうだ。大都市の人通りのない路上とは対照的に、モニターの前に座った人々のテレビ会議の場面は日常のデジタル化を実感させる。距離を置くことで人間は仕事・余暇・食のデジタル転換を受け入れたが、これが人類が迎える不可逆的な変化のすべてではない。注目すべき点は強制された変化に続く人類の選択だ。

第4次産業革命には弾みがついたが、方向は変わった。スマートな超連結未来像に「自ら生き残る」という条件が追加された。戦時状態のような地理的封鎖と隔離を経験した人々は生存の問題に直面する。海外生産基地のシャットダウンで原材料と部品の供給中断を経験した企業は、サプライチェーン統制力と自給構造不足を悔やむ。ウイルスに無力だった国際機関よりも公共サービスを提供する国の役割が重視されるのは自明だ。

◆パクス・シニカ(Pax Sinica)に警戒


生存に対する21世紀的な覚醒は、現グローバル分業構造の下での第4次産業革命に疑問を投げかける。全世界に広まったグローバル生産体系は持続可能なのか、世界の生産工場を中国とアジアに任せてもよいのか。

新型コロナ後に中国が世界ナンバーワンになるという専門家の予測には、中国が主導するグローバル生産体系に対する強い警戒心が込められている。中国でコロナ事態が発生し、中国各地域が生産を停止すると、電子製品から生活必需品まで世界の物資流通に支障が生じた。第1・2・3次産業革命の主人公だった米国と欧州の主要国さえも必須物資を適時に供給できない状況が生じた。むしろ中国が新型コロナ事態からの回復を見せ、イタリアなど被害が深刻な欧州国家を支援した。中国への依存。この経験は米国と欧州の人々には中国の存在が「メード・イン・チャイナ(made in China)」を越えて「パクス・シニカ(Pax Sinica、中国中心の世界秩序)」に進むような印象を与えるのに十分だった。

新型コロナの影響がなくても、すでに中国は米国と共に第4次産業革命の主導者だ。米シンクタンク「フューチャートゥデイ」によると、中国は今年、人工知能(AI)とデータの部門で最も進んでいる。「データが新たな石油なら、中国は新たなOPECだ」という評価が出てくるほどだ。

10年前まで中国は世界の煙突だった。高付加価値先端技術は米国をはじめとする西洋のものであり、低付加価値の製造を中国とアジアが引き受けた。こうした体系は2012年に中国の習近平国家主席が「中国の夢」を宣言して弱まった。中国は技術の追撃と共に通信、人工知能のような新技術の先導を同時に推進した。「中国製造2025」「スマートプラス」「次世代人工知能」「ユニコーン企業」など大型の育成政策を通じて、中国の革新生態系はカンブリア紀的な繁盛期を迎える。

中国の崛起を最も警戒した国は米国だ。トランプ米大統領は中国が高付加価値領域を米国と分け合ったり独占したりする未来を直感したようだ。米国はすでに中国通信装備企業のファーウェイ(華為技術)を技術侵害で制裁した。こうした牽制は半導体を含めて先端技術全般に拡大する様相だ。

新型コロナはトランプ大統領の対中国技術牽制を強めると予想される。その間、消極的や傍観してきた複数の国が、米国の中国牽制に参加する可能性が高まった。一例として安倍首相は中国などに進出している日本企業の生産施設の国内復帰を要求した。

深刻な被害を受けた欧州でも同調する流れが見える。科学革命と産業革命の本山がウイルス攻撃に脆弱だったという事実は、欧州主要国が今後、技術と産業安保の強化に進む道を見せた。ドイツのメルケル首相は年初、「欧州の国々がチップとバッテリーセルを自ら生産すべき」と述べた。革新国家ビジョンを持つマクロン仏大統領をはじめ欧州の首脳が生産基地の欧州帰還および産業ルネサンスを推進するのは遠くないと予想される。

要するにコロナが見せた未来像は、米国をはじめとする西洋国家の警戒心を最高値に引き上げた。米中2強の技術戦争は激化し、技術力がある国々は産業の要塞を高く築く見通しだ。その過程で米国は関税調整、知識財産権の守護と技術流出制裁の先頭に立つだろう。中国は知識財産権のような盾が力を発揮できない人工知能、デジタルヘルスケアなど新産業分野で先を進もうとするだろう。


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