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中国製診断キット買った各国、倉庫に積み上げ…「韓国製送ってほしい」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

シージェン(Seegene)が製造している新型コロナウイルス診断試薬製品。シン・インソプ記者

中国製新型コロナウイルス診断キットが各国で低い正確度と不良によりそっぽを向かれている。3月中旬にチェコで始まった中国製診断キットの不良の便りはスペイン、トルコ、フィリピン、英国、米国など世界各地で続いている。製造・管理不良で診断試薬が汚染されていたり、当初から正確度があまりに低く使用できないなど不良の理由もいろいろだ。

ロイター通信は22日、インド政府が新型コロナウイルスに対する抗体診断検査を中止するよう命じたと報道した。抗体診断法の正確度が落ち検査結果に混乱を与えているという理由からだ。特にインド北部ハリヤナ州の場合、中国製抗体診断キットの注文をキャンセルし、代わりに韓国製分子診断キットの供給を求めているとロイターは伝えた。

抗体診断は韓国だけでなく先進国で広く使われている分子診断法と違いがある。抗体診断は妊娠診断キットのように検査現場で数十分以内に少ない検査費用で結果がわかるという長所がある。だがウイルスに感染してもまだ抗体が形成されていない初期感染者を見つけるのには適していない。これに対し分子診断は人の体内に浸透したウイルスそのものを見つけ出すもので正確度が高い。ただ診断キット以外にも分析装備などが必要で、結果を得るのに早くても4時間以上かかる。


インドをはじめとする開発途上国と後進国では費用と医療陣の問題で分子診断よりは値段が安く手軽な抗体診断に主に頼っている。ロイターによるとインドは最近まで中国製抗体診断キットを5億個以上購入してきた。インドでは先月末から新型コロナウイルスが本格的に広がり始め、22日現在の感染者は2万1393人、死亡者は681人に達する。

6日には英国政府が2000万ドルをかけて中国の会社2社に注文した新型コロナウイルス自己診断テストキットがまともに使えないことがわかったとニューヨークタイムズが報じたりもした。英オックスフォード大学の研究の結果、この中国製キットは正確性が低く、最小200万個のキットが使用できないまま倉庫に積まれているという。

中国製診断キットは米国でもトラブルを起こしている。米トリビューンニュースサービスによるとワシントン医科大学が最近中国・上海にある医療企業から12万5000ドル分の診断キットを輸入した。だが一部のキットでバクテリアに汚染されていたことが明らかになり使用を中止し、キット全量を回収することにした。ワシントン大学診断検査医学科のジェフ・ベアード教授は、「キットを受け取ったすべての人に使用を中断するよう勧告した。失望せざるをえない」と話した。彼は「中国から輸入した新型コロナウイルス診断キットに異常があるという話を16日に同僚から聞き問題を初めて知った」と付け加えた。

中国製診断キットは新型コロナウイルス発生初期から問題を起こしている。先月にはスペインとチェコ、トルコなどが輸入した中国製新型コロナウイルス診断キットの不良問題が発生し議論と返品などが広がった。

韓国バイオ協会関係者は「中国製抗体診断キットの正確度が相対的に低いというのが各国の一般的な評価。抗体診断キットの中には高い正確度を見せる製品もあるが、抗体形成後の診断という特性のため分子診断方法と並行して使わなければならない」と話した。



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