ドイツのアンゲラ・メルケル首相は２０日（現地時間）、中国に対して新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）の発生原因についてできるだけ透明に公開するべきだと求めた。

メルケル氏はこの日、ベルリンで記者会見を開いて「中国がウイルスの発生原因についてさらに透明に明らかにするほど、これを通じて全世界が教訓を得ることができ、世界のすべての人々にとって有益になる」と話した。

メルケル氏の発言は、米国と英国、フランス首脳が一斉に新型コロナ発生原因を糾明するよう中国を圧迫している中で出てきた。ドイツでは「中国責任論」がすでに一度メディアを通じて広がった。最大日刊紙ビルトは今月１７日、編集長名義の公開書簡で新型コロナが世界経済に及ぼした莫大な損失を中国は補償するつもりなのかと追求し、「近い将来、新型コロナが習近平中国国家主席の政治的滅亡を招くだろう」と批判した。


また、メルケル首相は８００平方メートル以下の商店や書店、自動車ディーラーなどの運営禁止措置が解除されたこの日、新型コロナの再拡大を防ぐためには警戒を緩めてはならず、規律を守らなければなければならないと呼びかけた。

ドイツは先月１６日から公共施設の運営および宗教関連の集会禁止、一般商店の営業禁止措置を下したことに続き、同月２３日からは接触制限措置（外出時は１人または２人まで）も実施中だ。ドイツの一部の州では学校も段階的に授業を開始した。制限期間は２回延長されて来月３日までとなっている。

メルケル氏は「我々は安全において、１秒たりとも錘の重心を失ってはいけない」とし「制限緩和が始まったとしても、我々は開始点におり、山を越えるにはまだ先は長い」と強調した。続いて「気をしっかり引き締めている中で、新型コロナが再発するようなことがあれば、これは非常に恥かしいことになる」と話して警戒を呼びかけた。

またメルケル氏は１６連邦州の州首相に対して制限緩和が早すぎても遅すぎてもよくないとしながら、最近、連邦政府と連邦州の間で合意した制限緩和方針を慎重に履行してほしいと訴えた。

ドイツは最近に入って新規感染者数が顕著に減少して診断検査をさらに拡大したことに加え、病床確保でも余力が生まれながら新規感染者数は減少を続けている。ドイツの新型コロナ感染者数はこの日午後５時基準で１４万５７４３人、死亡者は４６４２人だ。