新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)で韓国民間航空業界の損失が上半期だけで最大7兆2000億ウォン(約6366億円)に達するという予測が出た。国際連合傘下の専門機構である国際民間航空機関(ICAO)の分析だ。
◆各国の国籍機、生死の岐路に…グローバル航空構造調整が広がる可能性
すでに大韓航空をはじめとする韓国内のすべての航空会社が名誉退職や循環休職、資産売却のような構造調整に突入した状態だ。ICAOの推定が現実化すれば、企業次元の構造調整ではなく、民間航空業界のグローバル構造調整に広がる展望だ。国籍航空機の生死が岐路に立たされる可能性があるということだ。韓国とは違い、世界は自国航空業界に対して事実上の無制限支援を行いながら国籍航空機の蘇生に動いている理由だ。
ICAOは最近、「新型コロナが民間航空に及ぼす影響」という題名の分析資料を出した。新型コロナ事態以降、V字型に回復する時とU字型に回復する時を仮定してその被害規模を推算した。V字型回復は5月から回復の兆しを示した場合だ。U字型は6月まで萎縮局面が続く状況だ。
◆韓国旅客減少2900万人…大韓航空、昨年の輸送規模越える
ICAOの分析によると、韓国民間航空業界はV字型に回復するといっても今年上半期だけで49億ドル(約5270億円)の損失を被ることが予測された。U字型ならこれよりもさらに深刻となり、59億ドルの被害を受ける見通しだ。航空運航は48~57%落ち込む。輸送乗客は予定された旅客に比べて2400万~2900万人減る。1-3月期の損失額だけで少なくとも15億ドル、最大で17億ドルに達すると推算した。
昨年の大韓航空の売上(ホテル・旅行含む)は12兆ウォン、当期純利益は-5687億ウォンだった。アシアナ航空は売上6兆ウォン、当期純利益-7629億ウォンを記録した。経営事情が悪化した状況だ。このことを考慮すると、ICAOの推定どおりなら、上半期にこれら2社の航空会社が倒産する様相だ。上半期の輸送旅客数減少分だけ見ても、大韓航空が過去1年間に輸送した人員(2735万人)より多い。
◆会社の命つなごうと…済州(チェジュ)行き大韓航空2万2000ウォン、LCCは5000ウォン
大韓航空関係者は「現在の運航状況は、昨年平均と比べて1割にも満たない一桁数運送率」と話した。この関係者は「乗客がいなくても済州行き片道航空が2万2000ウォンで販売されるときもある。格安航空会社(LCC)では、乗客がいない午後2~3時の間に5000ウォンの航空券も出ていると承知している」と付け加えた。事実上、燃料代にもならない価格で乗客を輸送しているようなものだ。赤字を甘受しながら運航しているのは、何をしてでも会社の命だけはつないでいこうとする足掻きだ。
◆世界航空業界、上半期だけで151兆の損失
韓国の航空会社だけが困難を強いられているわけではない。ICAOによると、U字型で回復する場合、今年上半期の間、欧州の民間航空業界は最大442億9000万ドルの損害を被ると予想した。続いてアジア太平洋地域が398億2000万ドル、北米145億6000万ドル、中東114億5000万ドル、南米71億8000万ドル、アフリカ68億5000万ドルの順で莫大な損失を甘受しなければならないと予想した。新型コロナによる世界の民間航空業界の総被害額は1241億5000万ドルに達する。ICAOが2032年までに世界航空運送市場が毎年平均4.6%成長するだろうとしていた見通しが面目を失うほどだ。
◆各国は死活をかけた国籍機救済…韓国だけ後手
このため、世界各国政府は航空業界に対する支援を惜しまないでいる。
米国は74兆ウォンを支援し、シンガポールは16兆5000億ウォン、フランスは60兆5000億ウォンを航空業の支援予算として計上した。さらにドイツは無制限の金融支援をし、これさえも足りないといわんばかりに税金の納付まで猶予した。しかし、韓国が出した支援策は、格安航空会社に3000億ウォンの融資支援を行ったのがすべてだ。
◆労組、「どうか助けてほしい」訴え…労使政集まったが成果なし
大韓民国操縦士労働組合連盟と全国連合労働組合連盟の組合員は14日午前11時、青瓦台(チョンワデ、大統領府)前の噴水台広場で「危機の航空産業、政府支援要求共同記者会見」を開いた。彼らは「航空・空港産業は直接雇用8万人、関連従事者25万人余りに達する国家基幹産業」としながら「政府は海外事例を参考にして大々的な支援策を用意してほしい」と訴えた。
一方、経済社会労働委員会は14日午後3時、「新型コロナ危機克服航空産業労使政懇談会」を開いた。全国連合労組連盟の要請で開かれたものだ。政府からは国土交通部と雇用労働部、業界からは航空協会や空港公社などが出席した。この日の懇談会は航空産業の困難を共有する水準にとどまった。政府は具体的な計画などを出さず、今後困難を把握した後に支援策を講じるという立場を伝えた。
◆各国の国籍機、生死の岐路に…グローバル航空構造調整が広がる可能性
すでに大韓航空をはじめとする韓国内のすべての航空会社が名誉退職や循環休職、資産売却のような構造調整に突入した状態だ。ICAOの推定が現実化すれば、企業次元の構造調整ではなく、民間航空業界のグローバル構造調整に広がる展望だ。国籍航空機の生死が岐路に立たされる可能性があるということだ。韓国とは違い、世界は自国航空業界に対して事実上の無制限支援を行いながら国籍航空機の蘇生に動いている理由だ。
ICAOは最近、「新型コロナが民間航空に及ぼす影響」という題名の分析資料を出した。新型コロナ事態以降、V字型に回復する時とU字型に回復する時を仮定してその被害規模を推算した。V字型回復は5月から回復の兆しを示した場合だ。U字型は6月まで萎縮局面が続く状況だ。
◆韓国旅客減少2900万人…大韓航空、昨年の輸送規模越える
ICAOの分析によると、韓国民間航空業界はV字型に回復するといっても今年上半期だけで49億ドル(約5270億円)の損失を被ることが予測された。U字型ならこれよりもさらに深刻となり、59億ドルの被害を受ける見通しだ。航空運航は48~57%落ち込む。輸送乗客は予定された旅客に比べて2400万~2900万人減る。1-3月期の損失額だけで少なくとも15億ドル、最大で17億ドルに達すると推算した。
昨年の大韓航空の売上(ホテル・旅行含む)は12兆ウォン、当期純利益は-5687億ウォンだった。アシアナ航空は売上6兆ウォン、当期純利益-7629億ウォンを記録した。経営事情が悪化した状況だ。このことを考慮すると、ICAOの推定どおりなら、上半期にこれら2社の航空会社が倒産する様相だ。上半期の輸送旅客数減少分だけ見ても、大韓航空が過去1年間に輸送した人員(2735万人)より多い。
◆会社の命つなごうと…済州(チェジュ)行き大韓航空2万2000ウォン、LCCは5000ウォン
大韓航空関係者は「現在の運航状況は、昨年平均と比べて1割にも満たない一桁数運送率」と話した。この関係者は「乗客がいなくても済州行き片道航空が2万2000ウォンで販売されるときもある。格安航空会社(LCC)では、乗客がいない午後2~3時の間に5000ウォンの航空券も出ていると承知している」と付け加えた。事実上、燃料代にもならない価格で乗客を輸送しているようなものだ。赤字を甘受しながら運航しているのは、何をしてでも会社の命だけはつないでいこうとする足掻きだ。
◆世界航空業界、上半期だけで151兆の損失
韓国の航空会社だけが困難を強いられているわけではない。ICAOによると、U字型で回復する場合、今年上半期の間、欧州の民間航空業界は最大442億9000万ドルの損害を被ると予想した。続いてアジア太平洋地域が398億2000万ドル、北米145億6000万ドル、中東114億5000万ドル、南米71億8000万ドル、アフリカ68億5000万ドルの順で莫大な損失を甘受しなければならないと予想した。新型コロナによる世界の民間航空業界の総被害額は1241億5000万ドルに達する。ICAOが2032年までに世界航空運送市場が毎年平均4.6%成長するだろうとしていた見通しが面目を失うほどだ。
◆各国は死活をかけた国籍機救済…韓国だけ後手
このため、世界各国政府は航空業界に対する支援を惜しまないでいる。
米国は74兆ウォンを支援し、シンガポールは16兆5000億ウォン、フランスは60兆5000億ウォンを航空業の支援予算として計上した。さらにドイツは無制限の金融支援をし、これさえも足りないといわんばかりに税金の納付まで猶予した。しかし、韓国が出した支援策は、格安航空会社に3000億ウォンの融資支援を行ったのがすべてだ。
◆労組、「どうか助けてほしい」訴え…労使政集まったが成果なし
大韓民国操縦士労働組合連盟と全国連合労働組合連盟の組合員は14日午前11時、青瓦台(チョンワデ、大統領府)前の噴水台広場で「危機の航空産業、政府支援要求共同記者会見」を開いた。彼らは「航空・空港産業は直接雇用8万人、関連従事者25万人余りに達する国家基幹産業」としながら「政府は海外事例を参考にして大々的な支援策を用意してほしい」と訴えた。
一方、経済社会労働委員会は14日午後3時、「新型コロナ危機克服航空産業労使政懇談会」を開いた。全国連合労組連盟の要請で開かれたものだ。政府からは国土交通部と雇用労働部、業界からは航空協会や空港公社などが出席した。この日の懇談会は航空産業の困難を共有する水準にとどまった。政府は具体的な計画などを出さず、今後困難を把握した後に支援策を講じるという立場を伝えた。
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