◆勝ち組だった免税店・高級ブランド「コロナ直撃」…一部のブランドに撤退説も
不況知らずの勝ち組韓国高級ブランド品市場が新型コロナの直撃を受けた。「重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)のときですらこれほど厳しくはなかった」「韓国進出後、このような不況は初めて」という店舗は一つや二つではない。1カ月の売上が「ゼロ(0)」のブランドもある。撤退説が飛び交うのは当然の流れだ。
高級ブランドは全体売上の7~8割を免税店で上げているところが多い。高級ブランドであるほど「大口客」の外国人が対象の免税店店舗をデパートよりも多く運営しているためだ。ところが新型コロナで2月から免税店の売上が大きく落ちた。
先月の仁川(インチョン)国際空港利用客数は約61万人。昨年同月(588万人)の10分の1水準に減った。新型コロナ以前には一日10万人を超えていた利用客数は、今月に入って5000人以下に落ちた。2001年開港以来、最低水準だ。
利用客の足が遠のいたことによって、免税店は事実上開店休業状態だ。最近に入り、新型コロナの危険を甘受して免税店売上を引き上げていた中国人買出し商人(代工)まで途絶えて状況はさらに深刻化した。代工が中国と韓国を行き来しながら営業するには各国で14日ずつ計28日間の隔離措置を受けることになる。事実上、活動が不可能な状況だ。代工はソウル市内免税店売上の7割以上を占める得意客だ。
証券業界ではロッテ・新世界・新羅など主要免税店の売上が1ー3月期に赤字転換したと推算した。NH投資証券は新羅免税店を運営するホテル新羅の同期損失額を281億ウォンと推定した。ユアンタ証券は新世界免税店の同期赤字規模を261億ウォンと提示した。
免税店に入店しているブランドのうち高級ブランドのほうが大きな打撃を受けていることが明らかになった。匿名を求めた業界関係者は「高級ブランドは大口客である外国人を狙って免税店ショップのほうを多く保有している」とし「デパートよりも免税店の売上比重が高いブランドであるほど打撃はさらに大きい」と説明した。
カルティエのロッテ免税店小公店、新世界免税店明洞店など主要チャネルの3月売上が年初に比べて97~99%急減したことは、状況がどれほど深刻なのかをよく物語っている。ティファニー、ショパール、ブルガリ、ゴールデンデューなど他の高級ジュエリーブランドも状況は変わらない。ティファニーはロッテ免税店小公店での3月の売上が1月に比べて97%減ったほか、新世界免税店明洞店でも売上が99%減少した。
時計専門ブランドも直撃を受けた。ブライトリングは現代デパート免税店貿易センター店で3月の売上が1月に比べて76%減った。同じ売り場でティソは売上が99%も急減した。3月に売り上げ「ゼロ」を記録したブランドもある。新世界免税店明洞店ではウブロ、IWC、ブライトリング、オメガ、ラドーなどが3月に売上を出すことができなかった。消費者が海外旅行をキャンセルして返品となったブランドは時計を1、2個売っても売上0ウォンを記録するか赤字を出した。
モンブラン新世界免税店明洞店の時計売上も99%減ったほか、ジャガー・ルクルトが-98%(現代貿易センター)、ロンジンが-98%(現代貿易センター)、タグ・ホイヤーが-97%(新世界明洞)など、最悪の業績となっている。
だからといってデパートの状況が良いわけではない。ロッテ百貨店の1月高級ブランド品部門の売上は昨年同月対28.1%増加した。しかし2月には6%に減り、3月には-19.3%とマイナスに転じた。新世界百貨店も状況はほぼ似ている。
問題はこのような状況が短期間で終わらないだろうというところにある。ある時計ブランド関係者は「すでに売上が低調な複数のブランドが韓国から撤退する可能性がささやかれている」と話した。
新型コロナによって世界の高級ブランド品市場の見通しも不透明になった。グローバル経営戦略コンサルティング企業のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、今年世界高級ブランド品市場規模を昨年3500億ドル(約38兆円)から1200億ドル減となる2300億ドルと予想した。2月には昨年比40億ドル減となる3460億ドルという予想値を発表していたが、新型コロナ事態が全世界に急速に拡散したことを受け、これを修正したのだ。
韓経:韓国で免税店高級ブランド品の売上74億→1億ウォン…カルティエ・ティファニー「事実上ゼロ」(1)
不況知らずの勝ち組韓国高級ブランド品市場が新型コロナの直撃を受けた。「重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)のときですらこれほど厳しくはなかった」「韓国進出後、このような不況は初めて」という店舗は一つや二つではない。1カ月の売上が「ゼロ(0)」のブランドもある。撤退説が飛び交うのは当然の流れだ。
高級ブランドは全体売上の7~8割を免税店で上げているところが多い。高級ブランドであるほど「大口客」の外国人が対象の免税店店舗をデパートよりも多く運営しているためだ。ところが新型コロナで2月から免税店の売上が大きく落ちた。
先月の仁川(インチョン)国際空港利用客数は約61万人。昨年同月(588万人)の10分の1水準に減った。新型コロナ以前には一日10万人を超えていた利用客数は、今月に入って5000人以下に落ちた。2001年開港以来、最低水準だ。
利用客の足が遠のいたことによって、免税店は事実上開店休業状態だ。最近に入り、新型コロナの危険を甘受して免税店売上を引き上げていた中国人買出し商人(代工)まで途絶えて状況はさらに深刻化した。代工が中国と韓国を行き来しながら営業するには各国で14日ずつ計28日間の隔離措置を受けることになる。事実上、活動が不可能な状況だ。代工はソウル市内免税店売上の7割以上を占める得意客だ。
証券業界ではロッテ・新世界・新羅など主要免税店の売上が1ー3月期に赤字転換したと推算した。NH投資証券は新羅免税店を運営するホテル新羅の同期損失額を281億ウォンと推定した。ユアンタ証券は新世界免税店の同期赤字規模を261億ウォンと提示した。
免税店に入店しているブランドのうち高級ブランドのほうが大きな打撃を受けていることが明らかになった。匿名を求めた業界関係者は「高級ブランドは大口客である外国人を狙って免税店ショップのほうを多く保有している」とし「デパートよりも免税店の売上比重が高いブランドであるほど打撃はさらに大きい」と説明した。
カルティエのロッテ免税店小公店、新世界免税店明洞店など主要チャネルの3月売上が年初に比べて97~99%急減したことは、状況がどれほど深刻なのかをよく物語っている。ティファニー、ショパール、ブルガリ、ゴールデンデューなど他の高級ジュエリーブランドも状況は変わらない。ティファニーはロッテ免税店小公店での3月の売上が1月に比べて97%減ったほか、新世界免税店明洞店でも売上が99%減少した。
時計専門ブランドも直撃を受けた。ブライトリングは現代デパート免税店貿易センター店で3月の売上が1月に比べて76%減った。同じ売り場でティソは売上が99%も急減した。3月に売り上げ「ゼロ」を記録したブランドもある。新世界免税店明洞店ではウブロ、IWC、ブライトリング、オメガ、ラドーなどが3月に売上を出すことができなかった。消費者が海外旅行をキャンセルして返品となったブランドは時計を1、2個売っても売上0ウォンを記録するか赤字を出した。
モンブラン新世界免税店明洞店の時計売上も99%減ったほか、ジャガー・ルクルトが-98%(現代貿易センター)、ロンジンが-98%(現代貿易センター)、タグ・ホイヤーが-97%(新世界明洞)など、最悪の業績となっている。
だからといってデパートの状況が良いわけではない。ロッテ百貨店の1月高級ブランド品部門の売上は昨年同月対28.1%増加した。しかし2月には6%に減り、3月には-19.3%とマイナスに転じた。新世界百貨店も状況はほぼ似ている。
問題はこのような状況が短期間で終わらないだろうというところにある。ある時計ブランド関係者は「すでに売上が低調な複数のブランドが韓国から撤退する可能性がささやかれている」と話した。
新型コロナによって世界の高級ブランド品市場の見通しも不透明になった。グローバル経営戦略コンサルティング企業のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、今年世界高級ブランド品市場規模を昨年3500億ドル(約38兆円)から1200億ドル減となる2300億ドルと予想した。2月には昨年比40億ドル減となる3460億ドルという予想値を発表していたが、新型コロナ事態が全世界に急速に拡散したことを受け、これを修正したのだ。
韓経:韓国で免税店高級ブランド品の売上74億→1億ウォン…カルティエ・ティファニー「事実上ゼロ」(1)
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