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月の表面まで見えるというギャラクシーS20のカメラ、1カ月間「焦点論議」…なぜ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2月26日、「Galaxy S20 Ultra」で撮影した写真(左)と「iPhone 11 Pro」で撮影した写真(右)。同じ構図でS20 Ultraはしらす干しや醤油、かまぼこの和え物などおかずがiPhone 11 Proよりぼやけて見える。キム・ヨンミン記者

#先月、「Galaxy S20 Ultra」を購入した韓国インサイト研究所のチャ・ドゥウォン戦略研究室長は約3週間ぶりにその前まで使っていたS10を再び取り出した。彼は「数字上スペックは最上だが、画質と品質にはがっかりした」として「1カ月間悩んで買ったスマートフォンだが、まず使っていた携帯を使いながらiPhoneの次期作に期待をかけてみたい」と話した。彼は自身が買ったS20ウルトラは息子に与えた。

今月6日でサムスンの最新作「Galaxy S20」シリーズが正式発売して1カ月となる。製品名称でS11の代わりにS20を選んだだけでなく最上級モデルであるS20 Ultraの裏面に1億800万画素のイメージセンサーを搭載するなど「過去最高のスペック」という評価を得たが、本来実績は思わしくない。韓国の移動通信業界によると、Galaxy S20シリーズの発売後最近まで販売量は前作であるGalaxy S10より60~70%水準だと知らされた。米国では1日からGalaxy S20を2年間使って返却すれば機械価格の50%を払い戻す「バイバック」プロモーションを始めた。「新型コロナウイルス感染症」(新型肺炎)事態を考えても不振の幅が多少大きいという評価だ。

Galaxy S20を購入した利用者の中で相当数は過去1カ月間カメラに対する不満を吐露している。被写体の焦点を捉えれないオートフォーカス(AF)問題を指摘する場合が多い。光の少ない環境(低照度)や近接距離で焦点が外れる問題、人物の肌が鮮明に見えない問題も挙げられている。


Galaxy S20のカメラが期待以下の性能という論議に巻き込まれた理由は完成品レベルで部品の組み合わせがきちんと行われなかったためだと見られる。最上級仕様を備えた部品を組み込んだが、これを最適化することができなかったということだ。

Galaxy S10・Note10まで搭載した1200万画素センサーに限っても個別画素(ピクセル)1200個が光を受け入れるだけでなく被写体の焦点を捉えるのに活用された。ピクセル一つに光を集めるフォトダイオードを2つずつ入れる「デュアルピクセル」方式を使ったおかげだ。

前作と違ってサムスンがGalaxy S20に搭載した高解像度センサーにはこのデュアルピクセルAFが取り入れられなかった。サムスン電子によると、現在量産中であるイメージセンサーの中でピクセルの大きさが1.0マイクロメーター(100万分の1メートル)未満の場合、「位相差AF」(全体ピクセルのうち一部を焦点用途で活用)方式を使う。1億800万画素、6400万画素のような高解像度センサーは単位ピクセルの大きさが小さいため、デュアルピクセル技術を実現し難いという。

限られた大きさのイメージセンサーにあまりにも多いピクセルを組み込む場合、1単位ピクセル当たり光を受け入れる面積はむしろ減少する。台所用品「インダクショ」形態のカメラモジュールをサムスン電子より先にiPhone 11 Proに搭載したアップルが本来1200万画素のイメージセンサーを使う理由も高解像度センサーが持つ副作用のためだ。

1億800万画素センサーを搭載した携帯を先に発売した小米科技(シャオミ)はレーザーAFセンサーを搭載してこれを補正した。レーザーAFセンサーは昔の方法ではあるが、被写体焦点を早く捉えるのに役に立つ。

サムスン電子は「超高解像度の実現のためにピクセルサイズが小さくなり、デュアルピクセルの適用が難しかった」として「ToF(Time-of-Flight)センサーを通じて補完し、持続的にアップデートを実施していく計画」と説明した。サムスンは1日、Galaxy S20のカメラに対する追加アップデートを行った。



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