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【コラム】伝染する新型コロナ経済難=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「隣人の安寧が自分の安寧」。最近ほどこの言葉が修辞でなく素顔となった時期はなかった。伝染性が強い疾病の前では自分だけが注意してもあまり意味がない。自分一人が手を洗うこと、自分の家族だけがマスクを確保することでは防げない。

同じルールは産業現場でもそのまま適用される。旧正月連休(1月24-27日)以降、経済・産業側から伝えられたニュースのうち良い内容は事実上なかった。

もちろん現在もうまく機能しているように見える業種がある。新型コロナウイルス感染拡大の初期には客が途絶えた街中の商圏、大手マート、ホテルが最も深刻に見えた。対照的にオンラインショッピングモールには注文が急増し、適時に対応できないほどだった。ある有名食材ショッピングモールは「注文の殺到が怖い」としてマーケティングを中断した。


在宅勤務を始める消費者が増えると、配達アプリケーションも忙しくなった。主要宅配アプリ取引額はこの2カ月間で20%近く増えた。MERS(中東呼吸器症候群)当時(2015)に電子商取引会社クーパンが成長した例を挙げながら「新型コロナ関連流通銘柄」に期待する動きも見える。

しかし苦難はこれからであり、局面は速いペースで変わっている。生死の岐路に立つ各企業は職員、さらに短期アルバイトまで減らしている。勤務時間の縮小で始まった労働時間の減少は有給休職につながり、さらに無給休職も続出中だ。会社員の間では「今年の目標は生存」という声が出ているが、冗談ではない。

給料が減ったり、儲けがない個人の対策は制限的だ。大衆的な宅配メニューのチキンは新型コロナの拡大初期、増える注文に対応しきれない状況だった。しかし最近は事態の長期化による赤信号がついたという。あるチキンフランチャイズの関係者は「チキンの消費層(20代、1人世帯)の財布が軽くなり、売り上げが減少に転じた」と説明した。わずか1カ月間でだ。オンラインショッピングモール取引額もわずかな増加にとどまっている。販売増加の主要品目を見ると、食材と生活必需品が絶対的に多い。すべて損失を覚悟して配達するものだ。マージンが相対的に大きい家電製品や衣類は在庫が増えた。収益が減れば持ちこたえるのは難しい。

結局、産業現場で新型コロナ克服もお互い協力しなければいけない団体戦だ。産業で新型コロナの好材料はないと見るべき理由だ。蛇足だが、クーパンの2015年の成長はMERSの影響よりも、新しく始まった直接購買と「ロケット配送」、10億ドル投資誘致によるものだった。「MERS好材料」は存在しなかった。

チョン・ヨンソン産業第1チーム次長



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