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【コラム】韓国経済、慢性病にコロナまで押し寄せ…「はるかに恐ろしく強い奴が近づいている」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

【コラム】韓国経済にはるかに恐ろしく強い奴が近づいている

「危機は終わっていない、常に別の顔をして訪ねてくるだけだ」。米コロンビア大学のアダム・トゥーズ教授が2008年の金融危機を分析した『暴落』で下した結論だ。ゼロ金利と量的緩和でその場をしのいだだけで根本的な不安は相変わらずだと警告した。トゥーズ教授は1月「近い将来にそれほどの破壊力がある衝撃は発生しないだろう」としながら、「もし『心臓まひ』級の衝撃がまたくるならば中国発になる可能性が大きい」とした。その上で中国のシャドーファイナンスを不安の震源と指摘した。結論から言えばトゥーズ教授の予言はわずか2カ月もたたず半分以上間違った。中国発の危機だけ合っていたが、新型コロナウイルスが「別の顔」であるだろうとは想像さえできなかった。そしてその衝撃はすでに2008年の危機水準を上回っている。

◇当面は資金放出で発作は沈めたが

世界は政策金利をゼロ水準に下げるのが大勢だ。無制限の量的緩和も忘れない。米国は2兆2000億ドルの景気浮揚策を通過させた。過去最大規模だ。窮地に追い込まれた企業を救済するだけでなく、失業保険(2500億ドル)も増やして個人に2500億ドルの現金まで投入する。全方向の財政散布だ。


これに押され株価と為替相場が急反騰した。2月に過去最高の2万9568.57ドルから39%暴落したダウ平均は18%以上反騰した。先を争ってドルを確保するため20日に102.99まで沸き上がったドルインデックスは99.3と安定を取り戻した。これに対して専門家らの診断は交錯する。「中央銀行が前面に出て恐怖は徐々になくなり底を確認した」という安堵感が広がっている。これに対し「さらに深い長期的下落の直前に現れる一時的に戻る現象」という見方もある。技術的反騰という悲観論だ。連日ニューヨーク市場が大きく揺れソウルの金融市場も一緒に踊っている。

◇コロナに感染し実体経済もまひ

米国の新型コロナウイルス感染者が10万人を超え実態経済もけいれんを起こしている。すでにすべての爆弾の母(MOAB)と呼ばれる恐るべきGBU-43級の爆弾が爆発した。それがまさに失業だ。米国の2月15~21日の失業保険請求件数は328万件で、1982年のオイルショック当時の69万件より4倍以上増えた。過去最高だ。2016年のトランプ大統領就任から3年半の間に増えた750万件の雇用の半分が1週間で失われたのだ。

悲観論者であるニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、「V字型景気回復どころかI字形に急転直下する大恐慌がくるかもしれない」と警告した。JPモルガンも4-6月期の米国経済がマイナス25%と急落すると予想した。問題はこうした予測が米国の新型肺炎感染拡大が4月10日ごろにピークに達するだろうという仮定の下に出てきたことだ。事態がさらに長期化すればどんな災難が押し寄せるかだれもわからない。


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