武漢漢口葬儀場で火葬した遺骨を受け取る遺族の様子。[微博キャプチャー]
武漢漢口葬儀場で火葬した遺骨を受け取る順序を案内した看板。[微博キャプチャー]
犠牲者家族のトラウマも徐々に見え始めてきている。統制の解除に合わせて、武漢市の火葬場が23日から業務を再開した。これまで伝染の危険があるため、感染者の遺体は火葬場側が静かに火葬して病院と火葬場に一時的に保管してきた。遺族は近づくこともできなかった。業務が通常再開されると、遺族が一度に集まった。
火葬場の様子を微博(中国版ツイッター)に投稿した劉萍さんは「父親が脳腫瘍で病院治療を受けていたが、新型コロナのために退院して家で亡くなった。私もコロナによる間接被害者」と書いた。あわせて「長い列にも、泣き声が聞こえなかった」とし「全てのことがひどく憂鬱で、多くの人が遺骨をしっかりと手に持って静かに離れた」と話した。
「新型コロナ期間に火葬した遺骨を受け取るには奥に進んでください」という看板にも鋭敏に反応した。火葬場側は混雑を防ぐために案内板を立てたと説明したが、悲痛な遺族に対して過度に刺激的な表現だという指摘もあった。
湖北省政府は武漢にある仙鶴墓地のうち、1000柱分の墓地を新型コロナ感染死亡者遺族に無償提供すると発表した。墓地を公開した写真は、山全体が白い墓碑で埋め尽くされている。武漢地域の死亡者が次々と安置され、「コロナ共同墓地」が造成されるものとみられる。
武漢の死亡者がすでに2538人に達しているため、面積は今後も増える見通しだ。埋葬費用は無料だ。希望する場合、葬儀儀式も提供するという。墓地関係者は中央日報に「犠牲者の家族を慰労する公共福祉計画の一部」とし「現在、個人別の埋葬位置などを協議しているところ」と説明した。
【コラム】中国武漢のトラウマ、今がその始まりだ(1)
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