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【グローバルアイ】「戦時大統領」を謳歌するトランプ氏

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

トランプ米大統領

米国のドナルド・トランプ大統領が22日、「我々は目に見えない恐ろしい敵と戦争中」としながら「団結すればどの米国人も一人ではない」と話した。「私が大統領である限り、偉大な勝利を得るまで立ち止まらず戦うことを信じてもいい」とも語った。18日に「戦時大統領(Wartime President)」を宣言して以来、毎日記者会見のたびに白々しいほど自信にあふれている。

この日は感染者が15日3500人(死亡66人)から1週間で10倍の3万5934人(死亡480人)に急増した状況にもかかわらずだ。220兆円規模の景気浮揚法案が通過すればトランプ・インターナショナル・ホテルおよびリゾートも支援を受けるのかとの質問も「経営から身を引いているので分からないが、グローバルホテルがどこも厳しい状態なので大企業も雇用を維持できるように支援しなければならない」と受け渡した。

ニューヨーク・タイムズは「株式市場の好況は失ったが、天候が暖かくなってウイルス拡散が鈍化し、11月の大統領選挙前には事態を克服するというのがトランプの最善の再選シナリオ」と分析した。毎日の対策会見がトランプ大統領の選挙遊説といえる。危機が大きくなると、初期対応の失敗に対する非難世論もだんだん勢いを失ってきている。ABC放送の20日の世論調査で、トランプ大統領のコロナ対処支持率は前週(43%)に比べて12%ポイントも上昇した55%だった。


アイオワ州立大学のステファン・シュミット教授は「これは恐怖の支持効果または安保結集現象」としながら「戦争のような脅威があると、人々は指導者を中心に一つになる」と説明した。あわせて「マキャベリが言ったように、生き残った君主に幸運の女神が従うものだ」ともした。逆に、民主党大統領選挙の先頭走者であるジョー・バイデン元副大統領は、選挙戦まで中断を余儀なくされて故郷デラウェアの自宅に引っ込んでいる他にはすべきことがなくなった。

戦時大統領の成功は前例がなくもない。フランクリン・ルーズベルト大統領は1933年、大恐慌時期から1944年第2次世界大戦まで「炉辺談話」と呼ばれる国民向けラジオ演説で国民を慰安して唯一の4選大統領になった。ジョージ・W・ブッシュ大統領もイラク戦争中だった2004年、50.7%得票率で再選に成功した。

トランプも新型コロナ戦時大統領で難なく再選するかどうかは分からないが、国際危機で米国第一主義が目立っていることは世界秩序に長く影響を及ぼすようだ。同盟欧州が援助を出し惜しみする米国の代わりに中国に支援を要請する。NATO(北大西洋条約機構)加盟国のイタリアが同盟米国とロシア軍に同時に支援を要請したが、ロシア軍が医療旅団8個と100人のウイルス専門家の派遣で先に答えたところを見ただけでもそれが分かる。

チョン・ヒョシク/ワシントン特派員



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