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韓経:韓国政府、コロナワクチン開発にたった1億ウォン支援

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
世界が新型コロナウイルスのワクチン開発に数兆ウォンを投資する中で韓国政府のワクチン開発支援金はプロジェクト当たり1億ウォンにすぎないことがわかった。最小200億ウォンがかかる抗体治療剤開発にも4億8800万ウォンの支援金が策定された。民間企業の自発的な参加を引き出すには法外に少ない金額という指摘が出ている。

疾病管理本部は18日、新型肺炎ワクチンを開発する国策課題対象者としてSKバイオサイエンスを選定し、1億ウォンの研究費を支援することにした。付加価値税を含んだ金額だ。

疾病管理本部はワクチン開発課題2件を入札した。合成抗原ワクチンとウイルス伝達体を利用したワクチンだ。合成抗原ワクチンに1億ウォン、ウイルス伝達体を利用したワクチンに1億5000万ウォンが支援される。ウイルス伝達体ワクチンには志願者がなく事業者を選定できなかった。開発難度が高く多くの費用がかかる上に政府支援金では研究を進めにくいためだ。


SKバイオサイエンスは政府支援金でコロナウイルスの遺伝子情報をベースに抗原部位を選別しウイルスの一部を含んだサブユニットワクチンの候補物質を開発することになる。候補物質を発掘して臨床する前段階まで進める。業界関係者は「開発費が多くかからない臨床前段階ではあるが研究にスピードを出すのに十分だとはみられない」と話す。

◇最小数百億ウォンかかるのに支援金はスズメの涙…コロナ治療剤開発「山また山」

◇ウイルス伝達体ワクチン開発には…志願者なく事業者選定できず

疾病管理本部はワクチンのほかにも新型コロナウイルスによる肺炎抗体治療剤開発事業者としてセルトリオンを優先交渉対象者に選定し4億8800万ウォンを支援する。セルトリオンは抗体治療剤開発に短期的に200億ウォンがかかるとみている。同社は抗体研究チーム人材をこれまでの5人から3倍の15人に増やし、3交代24時間勤務制で治療剤を開発している。セルトリオン関係者は「政府支援金だけでは開発は厳しい。輸出を念頭に置いて会社の資金を投じている」と話した。

伝染病治療剤とワクチンは短期間で開発しなければならないだけでなく、患者を対象に臨床を終わらせるには数百億ウォンの費用がかかる。収益性が低く国際機関や政府支援がなければ民間企業が開発するのは難しい。独自にワクチン開発プラットフォームと技術を持つ会社は国際機関と組んだり基金の支援を受ける案を選んでいる。感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)は新型肺炎ワクチン開発に20億ドル(約2兆ウォン)を支援している。韓国のバイオ企業ジェネクシンは新型コロナウイルスDNAワクチンを開発するために国連開発計画(UNDP)傘下機関である国際ワクチン研究所(IVI)などと手を組んだ。

韓国系科学者ジョセフ・キム氏が設立したイノビオはCEPIから900万ドル、ビル&メリンダ・ゲイツ財団から500万ドルと1400万ドルの支援を受けDNAワクチンを開発中だ。

最近では新型コロナウイルスワクチンをめぐり国同士の覇権争いも広がっている。トランプ米大統領がドイツのワクチン会社キュアバックに新型コロナウイルスワクチンを独占する代価として10億ドルを提示したという外信報道が出てきて議論が起きたりもした。

保健福祉部は「今年は予算がなく未執行予算を通じて緊急支援したもの。新型肺炎治療剤とワクチン開発に向け予備費10億ウォンを投じた」と説明した。しかし新型肺炎治療剤開発5件の課題に6億ウォン、ワクチン開発3件の課題に4億ウォンで課題当たり支援金は1億ウォン水準だ。初期開発段階に集中投資が必要だが支援金を分散させて長期課題に重点を置き研究開発の効率性を落としているという指摘も出ている。



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