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韓国、新型肺炎で通貨危機の懸念拡大…「韓米・韓日通貨スワップ締結が最も重要」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

世宗大学のキム・デジョン教授が韓国経営学会で「通貨危機再発を防ぐために外貨準備高の2倍拡大が必要だ」という内容で論文を発表している。キム教授は海外学術誌と国内学会などで持続的に「韓国の適正外貨準備高が不足している」として韓国政府に対策を要請した。

世宗(セジョン)大学校経営学部のキム・デジョン教授が通貨危機の再発防止に向け韓米通貨スワップ締結と外貨準備高拡大を論文で発表した。

新型肺炎問題で人口移動が禁止され貿易が減り、韓国も第2の通貨危機の懸念が増している。

キム教授は徹底的に備えなければ通貨危機が再発しかねないとし、「外貨準備高8300億ドル拡大と韓米通貨スワップ締結が必要だ」という主題で2019年8月に韓国経営学会と海外論文などで発表した。


新型肺炎はMERSより感染力が1000倍も高い。無症状者の感染力が最も高いためパンデミックを呼び起こした。米国と欧州を含む全世界が移動を禁止し、需要と供給の萎縮から実体経済危機、そして金融危機に拡大している。

新型肺炎は2001年の9・11テロと2008年の金融危機以上に世界経済と金融市場を危機に追いやっている。この問題を解決する方法は追加の感染拡大を防ぎ、新型肺炎ワクチンと治療剤開発が唯一の解決策だ。

韓国も実体経済から金融危機に転移する可能性がある。2020年初めから3月まで外国人投資家は約12兆ウォンの韓国株を売り払った。3月17日の為替相場は1ドル=1238ウォンと大幅にウォン安が進み不安を加重させている。3月16日に韓国銀行は史上初めて0.75%に基準金利を引き下げたが、総合株価指数は下落した。

韓国の主力産業である半導体、自動車、石油化学そして電子などすべての業種の輸出が大幅に減った。貿易依存度が75%である韓国の経常収支も3月には赤字に転落する可能性もある。

2020年1月の経常収支は10億ドルにとどまった。韓国は原油100%を輸入し、中国、オーストラリアに輸出する輸出品目2位の石油化学も行き詰まった。

このように新型肺炎が全世界の需要と供給を萎縮させ、輸出大国である韓国が最も弱い国になった。

米国は2008年の金融危機水準の基準金利を0%に下げ量的緩和(ドル供給)を始めたが力不足だ。米ダウ平均はあらゆる金融政策と財政政策にもかかわらず30%下落した。

韓国の国際金融現況も深刻な段階に入っている。2020年の韓国の短期対外債務比率は約34%で、2015年以降で最も高い水準だ。

1年以内に満期が到来する短期対外債務は国際金融市場の変動性が大きくなると急激に抜け出かねず極めて危険だ。1997年の通貨危機当時も短期対外債務の割合が上がり、日系資金の流出から始まった。その後多くの外国人投資家が一気に資金を回収し通貨危機が発生した。

新型肺炎問題でイランは3月12日に国際通貨基金(IMF)に約6兆ウォンの緊急資金要請をした。全国民の移動を禁止したイタリアは国の負債比率が高く、新型肺炎感染者数が欧州で最も多い。通貨危機の可能性が高くなっている。

アルゼンチンは2019年からIMFの救済金融を受けている。現在外貨不足の国はイタリア、トルコ、インド、インドネシア、ブラジル、パキスタン、イラン、南アフリカだ。

キム教授は「新型肺炎で世界的なドル不足、韓日と韓米の通貨スワップ拒否、韓国の短期対外債務比率上昇、75%と韓国の高い貿易依存度、そして新興国のデフォルトなど国際金融市場の不確実性が増加している。最も重要なのは韓米・韓日通貨スワップ締結だ。速やかに外貨準備高を2倍に拡大して備えなければならない」と主張した。



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