安倍晋三首相が東京夏季オリンピック(五輪)(7月24日~8月9日)に関連して「人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ証として、東京オリンピック・パラリンピックを完全な形で実現するということについて、G7の支持を得た」と述べた。16日午後11時ごろから50分間行われたG7(主要7カ国)首脳テレビ会議後、記者団との会見でだ。
安倍首相は「このコロナウイルスとの戦いは大変手強い相手ではあるが、G7でしっかりと結束して、国際社会で共に戦っていけば必ず打ち勝つことができると、そういう認識で一致ができたと考えている」と話した。
「完全な形で開催する」という安倍首相の発言について、日本経済新聞は「無観客や規模を縮小した形では実施しない考えを示唆したとみられる」と解釈した。
安倍首相が「新型コロナウイルスに打ち勝つ証」「完全な形で実施する」などの表現を使った点で、事実上、五輪延期を示唆したのではないかという解釈もある。安倍首相は「(G7会議で)時期について特に言及したものはあるか」という質問には「完全な形で実施するということで、G7で一致したところ」と言葉を濁した。
その後、午前0時45分ごろから行われた首相官邸の記者会見でも関連の質問が多く出た。「予定通りに7月に実施するという発言はあったか」「中止や延期に対する具体的なやり取りはなかったか」「他国の首脳の意見はどうだったか」「完全な形の開催はいつ、どのように行うということか」「新型コロナに打ち勝つ証として開催するということは新型コロナが終息しない限りオリンピックを開かないということなのか」などの質問が実に9回も出てきた。しかし、会見に臨んだ西村明宏官房副長官は「完全な形で開催したいという安倍首相の言葉にG7首脳が支持と連携の意志を表示した」という言葉だけをオウムのように繰り返した。「安倍首相の発言はコロナが終息しない限り五輪開催はないということか」という質問には「そのような意図を持ってした発言だとは理解していない」と述べた。
結局、安倍首相に1回、西村副官房長官に9回も質問が出てきたが、明確な回答はなかった。
安倍首相の発言に関連して萩生田光一文部科学相は17日の会見で「完全な形の実施というのは『無観客』などは想定しておらず、ちゃんとした形で選手たちが参加して開催することを目指すということ」と説明した。
日本国内では「米国、国際オリンピック委員会(IOC)との意見調整を通じて1年ほど延期する方案が政府内で提起されている」(日本経済新聞)など、日本政府が延期に重きを置いているという報道が相次いでいる。安倍氏と萩生田文科相の発言も全く同じ脈絡とみることができる。
菅義偉官房長官が17日の定例記者会見で「予定通りの大会開催に向けて、IOCや大会組織委員会、東京都と緊密に連携を取りながら、準備を着実に進めていく考えに変わりない」と火消しに出たが、日本国内では「菅官房長官は習近平中国国家主席の訪日が延期になる時も『着実に準備する』と話していた。額面通り受け入れることはできない」という反応だ。
日本国民の世論も「延期」側に動いている。朝日新聞が14~15日に実施した世論調査で、五輪を「延期するのがいい」という回答は63%に達した。「予定通り開催」23%、「中止」9%を大きく上回る結果だった。開催都市である東京居住者の中でも「延期したほうがいい」とする意見が67%あった。
五輪の正常な開催が難しくなり、関係者の神経もますます鋭くなっている。16日午後、首相官邸を訪問した森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長は「組織委員会会長」という肩書ではなく「元首相」として安倍首相と11分間面会した。森会長は安倍首相との面会後、記者団から多くの質問が出ても無言を通した。また「五輪の話をしたのか」という質問には不快さをあらわにするかのように「いい加減にしろ」と大声を出したという。
安倍首相は「このコロナウイルスとの戦いは大変手強い相手ではあるが、G7でしっかりと結束して、国際社会で共に戦っていけば必ず打ち勝つことができると、そういう認識で一致ができたと考えている」と話した。
「完全な形で開催する」という安倍首相の発言について、日本経済新聞は「無観客や規模を縮小した形では実施しない考えを示唆したとみられる」と解釈した。
安倍首相が「新型コロナウイルスに打ち勝つ証」「完全な形で実施する」などの表現を使った点で、事実上、五輪延期を示唆したのではないかという解釈もある。安倍首相は「(G7会議で)時期について特に言及したものはあるか」という質問には「完全な形で実施するということで、G7で一致したところ」と言葉を濁した。
その後、午前0時45分ごろから行われた首相官邸の記者会見でも関連の質問が多く出た。「予定通りに7月に実施するという発言はあったか」「中止や延期に対する具体的なやり取りはなかったか」「他国の首脳の意見はどうだったか」「完全な形の開催はいつ、どのように行うということか」「新型コロナに打ち勝つ証として開催するということは新型コロナが終息しない限りオリンピックを開かないということなのか」などの質問が実に9回も出てきた。しかし、会見に臨んだ西村明宏官房副長官は「完全な形で開催したいという安倍首相の言葉にG7首脳が支持と連携の意志を表示した」という言葉だけをオウムのように繰り返した。「安倍首相の発言はコロナが終息しない限り五輪開催はないということか」という質問には「そのような意図を持ってした発言だとは理解していない」と述べた。
結局、安倍首相に1回、西村副官房長官に9回も質問が出てきたが、明確な回答はなかった。
安倍首相の発言に関連して萩生田光一文部科学相は17日の会見で「完全な形の実施というのは『無観客』などは想定しておらず、ちゃんとした形で選手たちが参加して開催することを目指すということ」と説明した。
日本国内では「米国、国際オリンピック委員会(IOC)との意見調整を通じて1年ほど延期する方案が政府内で提起されている」(日本経済新聞)など、日本政府が延期に重きを置いているという報道が相次いでいる。安倍氏と萩生田文科相の発言も全く同じ脈絡とみることができる。
菅義偉官房長官が17日の定例記者会見で「予定通りの大会開催に向けて、IOCや大会組織委員会、東京都と緊密に連携を取りながら、準備を着実に進めていく考えに変わりない」と火消しに出たが、日本国内では「菅官房長官は習近平中国国家主席の訪日が延期になる時も『着実に準備する』と話していた。額面通り受け入れることはできない」という反応だ。
日本国民の世論も「延期」側に動いている。朝日新聞が14~15日に実施した世論調査で、五輪を「延期するのがいい」という回答は63%に達した。「予定通り開催」23%、「中止」9%を大きく上回る結果だった。開催都市である東京居住者の中でも「延期したほうがいい」とする意見が67%あった。
五輪の正常な開催が難しくなり、関係者の神経もますます鋭くなっている。16日午後、首相官邸を訪問した森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長は「組織委員会会長」という肩書ではなく「元首相」として安倍首相と11分間面会した。森会長は安倍首相との面会後、記者団から多くの質問が出ても無言を通した。また「五輪の話をしたのか」という質問には不快さをあらわにするかのように「いい加減にしろ」と大声を出したという。
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