先月27日に基準金利据え置きを選んだ韓国銀行としてはさらに厳しい状況だった。米国など主要国の中央銀行が最近相次いで利下げや流動性拡大に乗り出しているためだ。韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は16日の臨時金融通貨委員会直後の記者懇談会で、「世界的に景気萎縮が長期化する可能性が大きくなった」と話した。李総裁は「各国が新型肺炎の感染拡大を防ぐため入国と移動制限措置を取っている。韓国の成長と景気後退リスクが以前より増大したと判断する」と説明した。基準金利引き下げ対応が遅れたという「時機を逸したのではないか」とされていることに対しては「(先月)金利を引き下げていたなら市場に影響を与えられなかっただろう。タイミングはいまがはるかに適切だと多くの人が考えるだろう」と主張した。
金融市場は今週の韓国銀行の臨時金融通貨委員会開催を既定事実と考えていた。市場の主要関心事は金利引き下げの有無ではなく金利引き下げ幅だった。0.25%が有力だという見通しが多かったが李総裁は0.5%引き下げのカードを切った。