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新型コロナワクチン開発「20億ドルレース」 韓国企業のジェネクシンも参入(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
世界的なパンデミックとなった新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)に対抗するワクチンはいつごろ登場するだろうか。

ワクチンは非常事態に手続きを簡素化しても臨床試験(治験)を経なければならないため商用化までに数年という長い時間を要する。すでに緊急使用の承認を受けて生産・普及している診断キットとはまた別の次元だ。一般的な場合、ワクチンの開発に成功しても臨床試験の最終段階である第III相まで最長で10年かかることもある。

それでも韓国をはじめ世界各地で「ワクチン開発」のニュースが競争的に出ている。世界保健機関(WHO)によると、形態を問わずワクチン開発に参加するという企業が最近60社まで増えた。英国フィナンシャル・タイムズ(FT)は13日(現地時間)、「コロナウイルスと、ワクチン開発に向けた20億ドルレース」というタイトルの記事で、世界企業のワクチン開発に向けた取り組みを伝えた。ここで20億ドル(約2140億円)とは、基金の支援とプログラムで世界のワクチン開発をリードしている国際団体「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」の支援金規模だ。CEPIは3年前に発足した団体で、世界の主要企業や慈善団体だけでなく主要国の政府も参加している。CEPIのリチャード・ハチェット(Richard Hatchett)代表はFTの報道で「新型コロナのワクチン開発には今後12~18カ月で20億ドルが必要」と見積もる。


韓国も新型コロナのワクチン開発のための国際競争で各国と肩を並べている。その代表的企業がPOSTEC〔浦項(ポハン)工科大学〕生命工学科で教授職の経験があるソン・ヨンチョル会長(64)率いるコスダック(KOSDAQ)上場企業「ジェネクシン(Genexine)」だ。ジェネクシンは今月13日、新型コロナのDNAワクチンを開発するために国連開発計画(UNDP)傘下の国際機構である国際ワクチン研究所(IVI)・大学などと共に産学研コンソーシアムを構成して結成式を開いたと15日、明らかにした。コンソーシアムはKAIST(韓国科学技術院)・POSTECなど韓国を代表する理工系大学と、バイネクス(BINEX)やジェネンバイオ(GenNBio)のような関連企業で構成されている。開発するワクチンも「GX-19」と命名した。韓国企業が具体的な日程を持って新型コロナのワクチン開発に着手したのは今回が初めてだ。

今回のコンソーシアムは、迅速に協業を進めてDNAワクチンGX-19を製造し、今年6月には臨床試験実行のための治験届出(IND)を食品医薬品安全処(食薬処)に提出し、早ければ6月中に臨床第I相を開始する予定だ。だが、この場合には食薬処が動物毒性試験(動物実験)を免除した時に限って可能だ。正式な手続きを踏んで動物毒性試験をすることになればさらに6カ月ほど追加で時間がかかる。コンソーシアムに参加したIVIは、民間企業が保有しにくい高危険性ウイルス検査装備であるBSL3をジェネクシンに提供し、今後開発されるワクチンの抗体が十分に効果を出しているかどうかを実験用ネズミや類人猿などを使った動物実験で調べる役割を果たすことになる。


新型コロナワクチン開発「20億ドルレース」 韓国企業のジェネクシンも参入(2)

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