新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で打撃を受けている大韓航空とアシアナ航空が貨物事業に突破口を見いだしている。韓国から出発する外資系航空会社の航空便が減少し、韓国国内の荷主が韓国系航空会社に貨物輸送を集中的に任せているためだ。年初に下り坂を歩んでいた航空貨物運賃も反騰に転じた。景気萎縮で物流量は減ったが、それよりも航空機の供給がさらに減少したためだ。
韓進(ハンジン)グループの趙源泰(チョ・ウォンテ)会長は、旅客機に貨物だけを積むというアイデアを出し貨物部門の強化を注文した。アシアナ航空も18日からホーチミンと台北に旅客機を使って貨物を輸送する計画で、路線拡大も検討中だ。
◇旅客路線の運航中断で貨物に需要集まる
15日の航空業界によると、大韓航空とアシアナ航空が保有する貨物機35機は現在100%運航中だ。136カ国が韓国人に対して入国禁止・制限措置を下したが、貨物機は依然として運航を認めているためだ。機内に積載できる貨物量はむしろ新型肺炎以前より増えた。航空業界関係者は「1月より貨物積載率が10%ほど増えほぼ満杯になった状態で運航している」と話した。
貨物事業が予想していなかった好材料を迎えたのは、韓国から出発する旅客機の運航が中断されてからだ。各国が韓国発の航空機を締め出し、外資系航空会社は韓国発着路線を大幅に減らした。通常航空会社は貨物運送量のうち40~50%を旅客機の貨物室に載せている点を考慮すると、事実上貨物機の供給が半分近く減少した格好だ。自然にこれら航空会社の旅客機に載せられていた韓国発の貨物は大韓航空とアシアナ航空に集まる。
貨物航空需要が供給を上回り運賃も上昇した。香港で発表する航空貨物運賃指数であるTACによると、香港から北米に向かう貨物運賃は今月第2週に1キログラム当たり3.59ドルで2月第4週より12.5%上昇した。中国~北米間の貨物運賃は2倍以上上がった。昨年11月から下落していた香港~欧州間の運賃も先月末から上昇に転じた。シンガポールなどアジア域内を行き来する貨物運賃は1カ月前より3倍以上急騰した。航空業界関係者は「貨物は貯まっているのにこれを運ぶ貨物機のスペースが不足し、事実上『呼び値が買い値』の状況」と説明した。
業界では大韓航空、アシアナ航空の上半期の貨物業績は昨年と同水準か改善するとみている。旅客機で運んだ貨物輸送量が減少し物流量全体は減ったが、それ以上に運賃が上がったためだ。中国で一部工場が操業を再開することも運賃上昇をあおる見通しだ。KTB投資証券のイ・ハンジュン研究員は「貨物運賃は最小2カ月以上上がり続けるだろう」と話した。
◇大韓航空、旅客機を貨物機に転換
貨物事業が航空会社の不況突破の「妙手」に浮上し、大韓航空は足止めされている旅客機を貨物機として活用することにした。大韓航空は13日、ホーチミン便に約20トンの貨物を載せられるエアバスA330-300型を貨物機として投じた。機内の座席は空けておき、貨物室に半導体、電子製品、農産物など貨物だけ載せる方式だ。これは趙会長が最近大韓航空の役員会議で提案したという。大韓航空関係者は「趙会長が新型肺炎による航空市場急変に合わせて新たな需要を積極的に創出していくことを注文した。駐機料などのコスト削減に向け市場需要に弾力的に対応していく」と話した。
趙会長は趙顕娥(チョ・ヒョナ)大韓航空副社長ら「3者連合」との経営権紛争でも有利な立場を獲得した。世界最大の議決権諮問会社のISSは最近会員企業に送った韓進KAL株主総会議案分析意見で、趙会長の社内理事(取締役)再選任案件に賛成を勧告した。ISSは趙会長に対し「会社に役立つ経験と経歴を持っている」と判断した。これに先立ち国民年金の議決権諮問会社である韓国企業支配構造院(KCGS)も趙会長の社内理事再任に賛成を勧告した。
韓進(ハンジン)グループの趙源泰(チョ・ウォンテ)会長は、旅客機に貨物だけを積むというアイデアを出し貨物部門の強化を注文した。アシアナ航空も18日からホーチミンと台北に旅客機を使って貨物を輸送する計画で、路線拡大も検討中だ。
◇旅客路線の運航中断で貨物に需要集まる
15日の航空業界によると、大韓航空とアシアナ航空が保有する貨物機35機は現在100%運航中だ。136カ国が韓国人に対して入国禁止・制限措置を下したが、貨物機は依然として運航を認めているためだ。機内に積載できる貨物量はむしろ新型肺炎以前より増えた。航空業界関係者は「1月より貨物積載率が10%ほど増えほぼ満杯になった状態で運航している」と話した。
貨物事業が予想していなかった好材料を迎えたのは、韓国から出発する旅客機の運航が中断されてからだ。各国が韓国発の航空機を締め出し、外資系航空会社は韓国発着路線を大幅に減らした。通常航空会社は貨物運送量のうち40~50%を旅客機の貨物室に載せている点を考慮すると、事実上貨物機の供給が半分近く減少した格好だ。自然にこれら航空会社の旅客機に載せられていた韓国発の貨物は大韓航空とアシアナ航空に集まる。
貨物航空需要が供給を上回り運賃も上昇した。香港で発表する航空貨物運賃指数であるTACによると、香港から北米に向かう貨物運賃は今月第2週に1キログラム当たり3.59ドルで2月第4週より12.5%上昇した。中国~北米間の貨物運賃は2倍以上上がった。昨年11月から下落していた香港~欧州間の運賃も先月末から上昇に転じた。シンガポールなどアジア域内を行き来する貨物運賃は1カ月前より3倍以上急騰した。航空業界関係者は「貨物は貯まっているのにこれを運ぶ貨物機のスペースが不足し、事実上『呼び値が買い値』の状況」と説明した。
業界では大韓航空、アシアナ航空の上半期の貨物業績は昨年と同水準か改善するとみている。旅客機で運んだ貨物輸送量が減少し物流量全体は減ったが、それ以上に運賃が上がったためだ。中国で一部工場が操業を再開することも運賃上昇をあおる見通しだ。KTB投資証券のイ・ハンジュン研究員は「貨物運賃は最小2カ月以上上がり続けるだろう」と話した。
◇大韓航空、旅客機を貨物機に転換
貨物事業が航空会社の不況突破の「妙手」に浮上し、大韓航空は足止めされている旅客機を貨物機として活用することにした。大韓航空は13日、ホーチミン便に約20トンの貨物を載せられるエアバスA330-300型を貨物機として投じた。機内の座席は空けておき、貨物室に半導体、電子製品、農産物など貨物だけ載せる方式だ。これは趙会長が最近大韓航空の役員会議で提案したという。大韓航空関係者は「趙会長が新型肺炎による航空市場急変に合わせて新たな需要を積極的に創出していくことを注文した。駐機料などのコスト削減に向け市場需要に弾力的に対応していく」と話した。
趙会長は趙顕娥(チョ・ヒョナ)大韓航空副社長ら「3者連合」との経営権紛争でも有利な立場を獲得した。世界最大の議決権諮問会社のISSは最近会員企業に送った韓進KAL株主総会議案分析意見で、趙会長の社内理事(取締役)再選任案件に賛成を勧告した。ISSは趙会長に対し「会社に役立つ経験と経歴を持っている」と判断した。これに先立ち国民年金の議決権諮問会社である韓国企業支配構造院(KCGS)も趙会長の社内理事再任に賛成を勧告した。
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