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「自由落下」するKOSPI、安値買いのおかげで下げ幅減ったが薄氷

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
「自由落下(フリーフォール)」。減速せず下降する一方の世界の証券市場の姿をブルームバーグはこのように表現した。12日に欧州と北米の金融市場は「黒い木曜日」を迎えぐらついた。

13日のアジア証券市場も取引開始と同時に自由落下を始めた。そうした中で金融市場下降を阻止するための各国政府と中央銀行の動きも足早になっている。

13日に韓国証券市場はパニックとなった。午前に株価急落により株式取引が中断される「サーキットブレーカー」がKOSDAQ市場で発動された。有価証券市場でも指数下落で売り指値効力が一時停止する「サイドカー」が作動した。有価証券市場とKOSDAQ市場でサーキットブレーカーが初めて同時に発動されたりもした。取引時間中に一時KOSDAQ指数は13.5%下落し500を割り込んだ。KOSPIも午前に一時8%以上下落して1800に続き1700まで下回った。


この日日本の日経平均は午前に一時1万6690円60銭まで急落した。前日終値の1万8559円63銭と比べ1869円30銭(10.1%)の安値だ。日経平均の1日の下げ幅が1800円を超えたのは日本のバブル経済が崩壊した1990年以降30年ぶりだ。

香港ハンセン指数もやはり取引時間中に7.4%下落の2万2519.32まで値を下げた。前日終値は2万4309.07を記録した。香港株式市場は取引開始から30分もたたずに2万4000、2万3000を順に割り込んだ。中国上海総合指数もこの日午前の取引開始直後に4.2%の下落率を記録した。台湾加権指数は7.5%落ち一時1万ポイントを下回った。

すぐ前日の12日に欧州の主要国で株価指数が同時に10%以上下落した。同日のダウ平均、S&P500、ナスダック総合指数など米国の主要株価指数は10%に迫る下落率を記録した。この日午前の株価急落で証券取引が中断されるサーキットブレーカーが発動されたが、「ひとまず投げてみよう」という投資家の恐怖を静めることはできなかった。

さまざまな悪材料が一気に起きたためだ。世界で同時多発的に広がっている新型コロナウイルスによる肺炎をめぐり11日に世界保健機関(WHO)がパンデミックを正式に認めた。ロシアとサウジアラビアが触発した原油価格戦争はアラブ首長国連邦の参戦で拡大の様相に突き進んでいる。

ここにトランプ米大統領が新型肺炎対策として欧州からの旅行客の入国を30日間制限する措置を出し「黒い木曜日」勃発の引き金を引いた。ニューヨーク・タイムズは「トランプ大統領の入国制限措置が新型肺炎感染拡大で揺らぐ金融市場をさらに大きな不安に追いやった。トランプ政権が新型肺炎の大流行と現在の経済混乱をコントロールできるほどの能力が事実上ないという判断から市場は投げ売りの様相に進んだ」と分析した。

米CNNは「これまで投資家はトランプ大統領の規制緩和と税金減免に歓呼してきた。だがもうウォール街とトランプ大統領の友好的関係は正式に終わった」と指摘した。イェール大学経営大学院のスティーブン・ローチ教授が中央日報とのインタビューで上半期の世界経済をめぐり「どんな国も『繁栄のオアシス』を享受することはできない」とした予言が現実になりつつある雰囲気だった。

だが13日午後にアジアの証券市場の下落傾向は弱まった。この日KOSPIは前日比62.89ポイント(3.43%)下落の1771.44で取引を終えた。KOSPIは取引時間中最安値から100ポイント以上上がった。日経平均も下げ幅を減らし6.08%安のお1万7431円05銭で取引を終えた。年金基金など公共部門の資金流入と株価急落にともなう安値買い需要のおかげだった。各国政府と中央銀行次元の対応レベルが高まったおかげでもある。

この日韓国銀行は臨時金融通貨委員会開催に向けた議論に入り、金融委員会は6カ月の空売り禁止カードを切った。空売りは手元にない株を借りて先に売り、一定期間経過後に株で返す投資方式だ。株価が下落すると利益を得られる。金融委員会は外国人投資家を中心にした空売りが株価下落を増幅させる危険があるとして一時禁止を決めた。

13日の欧州主要国の証券市場も反発買い傾向から韓国時間午後10時30分現在7~15%台の急反騰を見せている。前日の株価下落が過度だったという分析によるものだ。欧米の金融当局の対応レベルがますます強まっている点も影響を及ぼした。米連邦準備制度理事会(FRB)は追加利下げを予告し、欧州中央銀行(ECB)は大規模資金供給に出る。

国際金融センターはこの日出した報告書で「今後も資金市場不安と実体経済への移転を遮断するためのFRBの先制的で積極的対応が続くと予想される。市場機能をある程度回復させると期待される」と明らかにした。ただ「新型肺炎の感染拡大が継続する限り根本的解決は難しい見通し」と付け加えた。

新韓金融投資のキム・チャンヒ研究員は「新型肺炎大流行と国際原油価格急落がかみ合わさり米国のエネルギー企業の信用リスクが懸念されているが、関連企業に対する貸付支援、社債買い入れなどが行われるならエネルギー産業に限定された影響は受容可能な水準だろう。2007年のサブプライムローン問題当時にFRBが問題の核心だったモーゲージ債券の買い入れを決めてから金融市場の不安が落ち着いただけにいまもFRBの役割は重要だ」と指摘した。



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