不幸中の幸いなのは、一部地域でイノシシのへい死体件数が減っている点だ。今まで計70頭のへい死体が見つかった坡州地域では先月以降、24頭だけが見つかった。鉄原地域も22頭のうち、先月以降に見つかったのは3頭にとどまった。
環境部のチェ・ソンドゥASF総括対応チーム長は「臨津江(イムジンガン)などで遮断された坡州地域はイノシシが外部から入ることができず、最近では感染へい死体があまり出てこなくなった」とし「広域柵を補完した後からは華川地域でも柵外では感染へい死体が追加で出ていない」と話した。華川地域でへい死体の発見が増えたのは、へい死体捜索を強化したためもあると環境部は説明している。
問題は畜産農家だ。農林畜産食品部によると、ASF防疫過程で豚の飼育を中断した農家が261軒にのぼる。これら農家は豚の再入植を望んでいるが、野生イノシシASFが落ち着く前までは、農家への再入植は難しいというのが農林部の立場だ。夏には鳥や昆虫など媒介動物によってイノシシASFが飼育豚に伝播するおそれがあるためだ。最近、中国でASFワクチンを開発したというニュースもあったが、すぐに適用するのは難しい状況だ。
韓国政府はASF早期終息のために柵内で銃器を使ったイノシシ捕獲も併行している。政府は2017年6月にASFが発生したが9カ月で終息したチェコの成功事例をかなり意識しているようだ。チェコの場合、へい死体発見地点を中心に柵を設置し、大々的な捕獲を進めた。
だが、野生動物連合のチョ・ボムジュン事務局長は「柵を設置するといっても、山岳地域や農家などのためにイノシシが移動できる空間は多い」とし「銃器捕獲を拡大すればイノシシが普段の活動領域を外れるため、かえって感染拡散を誘発するおそれもある」と指摘した。
非武装地帯や地雷地帯でもない平野地帯だったから柵の設置が比較的容易だったチェコのように短時間で勝負を決めるというよりは、もう少し長い息で待つ必要もあるということだ。
韓国政府はひとまず3月末までは民間人出入統制区域に対する捕獲と捜索を強化し、イノシシから飼育豚にASFを感染させる可能性のある媒介体についての調査も進める計画だ。農林部関係者は「民間人出入統制区域内に出入りする営農者車両の消毒を強化して、これらの畜産施設訪問も禁止する計画」と話した。
カン・チャンス/環境専門記者
【コラム】イノシシのアフリカ豚熱も深刻だ=韓国(1)
環境部のチェ・ソンドゥASF総括対応チーム長は「臨津江(イムジンガン)などで遮断された坡州地域はイノシシが外部から入ることができず、最近では感染へい死体があまり出てこなくなった」とし「広域柵を補完した後からは華川地域でも柵外では感染へい死体が追加で出ていない」と話した。華川地域でへい死体の発見が増えたのは、へい死体捜索を強化したためもあると環境部は説明している。
問題は畜産農家だ。農林畜産食品部によると、ASF防疫過程で豚の飼育を中断した農家が261軒にのぼる。これら農家は豚の再入植を望んでいるが、野生イノシシASFが落ち着く前までは、農家への再入植は難しいというのが農林部の立場だ。夏には鳥や昆虫など媒介動物によってイノシシASFが飼育豚に伝播するおそれがあるためだ。最近、中国でASFワクチンを開発したというニュースもあったが、すぐに適用するのは難しい状況だ。
韓国政府はASF早期終息のために柵内で銃器を使ったイノシシ捕獲も併行している。政府は2017年6月にASFが発生したが9カ月で終息したチェコの成功事例をかなり意識しているようだ。チェコの場合、へい死体発見地点を中心に柵を設置し、大々的な捕獲を進めた。
だが、野生動物連合のチョ・ボムジュン事務局長は「柵を設置するといっても、山岳地域や農家などのためにイノシシが移動できる空間は多い」とし「銃器捕獲を拡大すればイノシシが普段の活動領域を外れるため、かえって感染拡散を誘発するおそれもある」と指摘した。
非武装地帯や地雷地帯でもない平野地帯だったから柵の設置が比較的容易だったチェコのように短時間で勝負を決めるというよりは、もう少し長い息で待つ必要もあるということだ。
韓国政府はひとまず3月末までは民間人出入統制区域に対する捕獲と捜索を強化し、イノシシから飼育豚にASFを感染させる可能性のある媒介体についての調査も進める計画だ。農林部関係者は「民間人出入統制区域内に出入りする営農者車両の消毒を強化して、これらの畜産施設訪問も禁止する計画」と話した。
カン・チャンス/環境専門記者
【コラム】イノシシのアフリカ豚熱も深刻だ=韓国(1)
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