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文大統領が「新型肺炎で協力」を呼びかけた翌日、北朝鮮は飛翔体発射

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が2日、今年に入って初めて短距離飛翔体挑発を行った。昨年11月28日に超大型ロケット砲(19-5)2発を発射してから95日ぶりのことだ。

韓国合同参謀本部によると、この日午後12時37分ごろ、北朝鮮は江原道元山(カンウォンド・ウォンサン)付近から北東に向けて短距離飛翔体2発を発射させた。2発の発射間隔は20余秒だ。軍当局は北朝鮮が移動式ミサイル発射台(TEL)から発射させたと評価した。短距離飛翔体は240キロメートル飛行して東海(トンへ、日本名・日本海)上に着弾した。日本政府は自国の排他的経済水域(EEZ)の外側に落ちたと明らかにした。高度は35キロメートルだった。

合同参謀本部関係者は「諸元を分析中だが、現在としては短距離弾道ミサイル(SRBM)と推定される」と話した。クォン・ヨンス元国防大学教授は「飛行距離と高度から判断すると、昨年8月10日と16日に発射した北朝鮮版ATACMS(エイタクムス)と呼ばれる新しい武器(19-4)に似ている」と評価した。


軍当局は北朝鮮の挑発時点に注目している。北朝鮮軍は毎年12月1日から翌年3月31日まで冬季訓練を行う。ところが今年は新型コロナウイルス感染症(コロナ19、新型肺炎)のために北朝鮮も冬季訓練の規模を大幅に縮小したものと軍当局はみている。

そのため、北朝鮮が先月28日に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が見守る中で元山で開いた人民軍部隊の合同打撃訓練は、2019~2020冬季訓練のクライマックスのような性格がある。短距離飛翔体の発射もこの訓練の延長線上にあるという分析だ。軍関係者は「最近、金委員長が元山地域で公開活動を行ったので、軍は関連動向を鋭意注視している」と話した。金委員長が発射現場にいた可能性が高いということだ。

今回の挑発が対内と対外に同時にメッセージを与えているという評価もある。北朝鮮研究所の鄭永泰(チョン・ヨンテ)所長は「北朝鮮は最近、李万建(イ・マンゴン)組織指導部長と朴太徳(パク・テドク)党副委員長を解任したほか、新型コロナ拡散の懸念が大きくなるなど、国内の雰囲気が落ち着かない」とし「対外挑発を通じて内部の結束を固めようとする性格」と説明した。

金龍顯(キム・ヨンヒョン)前合同参謀本部作戦本部長(予備役陸軍中将)は「米国に対して長距離飛翔体発射のような本格的な挑発を予告する性格」と分析した。北朝鮮は2015・2016・2017年には合同打撃訓練を実施したが、2018・2019年は行わなかった。3年ぶりに合同打撃訓練を再開したのは、今後軍事的緊張を高めていくという北朝鮮の意図が垣間見れるというのが金氏の分析だ。軍関係者は「今のところ、日本は韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)チャネルを通じて情報共有を要請していない」と話した。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)は2日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の主宰で緊急関係部署長官会議を開いた。鄭室長はこの日、国家指導通信網を通じて鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官と徐薫(ソ・フン)国家情報院長と緊急テレビ会議を開いた。関係長官は「北朝鮮が軍事的緊張を招くような行動を取ったことに強い懸念を表明する」とし「北朝鮮のこのような行動は韓半島(朝鮮半島)における軍事的緊張緩和努力に役に立たないもので、これを中断するよう求める」と明らかにした。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が前日、三一節記念式の祝辞で「北朝鮮と保健分野の共同協力を望む」と言及したが、その翌日に北朝鮮が短距離飛翔体を発射したという点で一層厳しい状況分析が必要だという声が出ている。



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